キューブリック作品に登場したセット・プロップ・衣装

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た、楽しいぞ!ぜひ日本語吹き替えで円盤化もしくは配信を!!

 日本でもTV放映された『地底の原始人・キングゴリラ』(原題:TROG)という1970年制作のイギリス映画で、『2001年宇宙の旅』の猿人のマスクが流用されているのでご紹介。あらすじと概要は以下の通り。

 地下洞穴で発見された穴居人(トログダイト)を研究する女人類学者。人類進化の謎ミッシング・リンク解明という大仰なテーマは中盤でどこかに行ってしまい、後半は街に出現したトロッグによる騒動を描き単なるモンスター映画に終わる。往年の名女優J・クロフォードの遺作。この作品に感銘(?)を受けたジョン・ランディスが、パロディとして撮り上げたのが「シュロック」。
(引用元:allcinema『地底の原始人・キングゴリラ』


 キューブリック・フォロワーでもあるジョン・ランディスの名前が出てくるのも「類は友を呼ぶ」となんとも微笑ましいのですが、それはともかくもこのマスク、イタリアの著名なキューブリックマニアであるFilippo Ulivieri氏に問い合わせてみたところ、「『2001年…』制作中に猿人のマスクと両手が盗まれたことがあったので、それが本作に流用された可能性がある」とのことでした。情報をご提供いただきました元・空想科学少年様は「もしかしたら『2001年…』の猿人のマスクが運よく手に入った。これで1本映画が作れる。毛皮のスーツ? いらん! 腰に布でも巻いとけ!みたいな感じだったのでは?」と推察されています。盗まれたものということであれば、この映画制作自体が「猿人のマスクありき」だとしても全く不自然ではありません。その可能性も大いにありうると思います。

 この『地底の原始人・キングゴリラ』、上記で紹介されている通りとっても駄作でZ級な作品ですが、当時日本のTV局がほしい洋画の放映権を買い付ける際、それと抱き合わせで引き取り手のない駄作を無理やり買わされたことがあったそうです。現在では一般的に知られた映画であれば大抵はVHSなりDVD化されていますが、こういった埋もれた駄(傑)作はなかなかそうならないので、現時点で本作を視聴する方法はありません。海外ではDVDが流通しているそうですが、好事家たちのマニアックな需要(笑)はあると思うので、できればTV放映時の日本語吹き替え版で観てみたいですね。

情報提供:元・空想科学少年様
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 スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』で使用されたアレックス(マルコム・マクダウェル)のロングコート。この服が登場したのはアレックスがレコード店を訪れ、2人の女性と出会うシーンです。

 ダブルのコートで、ラペルやポケットの襟、袖口、ジャケットのボタンなどに蛇皮柄が使われ、紫に染められたスエードのレザーを使用しています。細身のロング丈のコートは、キューブリック監督作品の衣装デザインを担当したミレーナ・カノネロがデザインし、アレックス役のマクダウェルのために特注で制作したものです。このヴィンテージ・コートは、背面の裾付近に軽い傷みがありますが、それ以外は非常に良好な状態で、それ以外は作られ、使用された頃の非常に良い状態のままです。寸法は脇の下から脇の下まで52cm(20.189インチ)です。落札価格は8,000〜10,000ポンドと予想されています。




 2015年9月23日に開催されたプロップストアのオークションに出品された『時計じかけのオレンジ』のアレックスのコートの紹介動画がありましたのでご紹介。

 このコート、最終的にいくらで落札されたのか情報がなく、残念ながら調べきれませんでした。こちらには詳細な画像がいくつかありますので、上記の動画と合わせれば、コピーして制作することは不可能ではないと思います。どなたかアレックス(レコードショップナンパバージョン)でコスプレしてみてはいかがでしょうか。
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Blakes7
通路の上部に何やら見慣れたオレンジ色の機械が・・・。

該当のシーンは39:59から。

 『ブレイクス7』とはイギリスBBCが制作したSFテレビドラマで、1978年から1981年の間に4シーズン13話でオンエアされました。そのシーズン1・第2話の『Space Fall』に『2001年宇宙の旅』の宇宙服のバックパックのプロップが流用されているという話があるのですが、その動画がYouTubeにありましたのでご紹介。

 もうね・・・なんて勿体無いことを!としか言いようがないですが、オンエアが開始された1978年といえば『スター・ウォーズ』が世界的に大ヒットしてSFブームが巻き起こり、SFものが巷に溢れた頃です。アメリカでは『宇宙空母ギャラクティカ』、日本では『Xボンバー』なんてありました。でもお金がかけられる?アメリカとは違い、『Xボンバー』は人形劇ですし、『ブレイクス7』は見ての通りショボショボな絵面です。よりによって『2001年…』のプロップを流用しなくても、と思わなくもないですが、現在ほどその価値が知られていたわけではないので、予算がなく忙しい現場ではそれどころではなかったかも知れません。倉庫に転がっていた何やらそれらしいプロップを、そのまま使っただけ、なんて経緯が想像できます。

 ちなみに『2001年…』のプロップといえば、宇宙ステーションVのドッキングベイのモデルが見つかっています。その記事はこちら
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SSV_1

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「Reddit」に投稿された『2001年宇宙の旅』宇宙ステーションVのドッキングベイのモデル。撮影場所は所有者の自宅か作業場に見える。

動画版。投稿者は「トム・スピナ・デザインズ」の依頼で修復作業、スタンドの設計と製作、ライト機能をオリジナルを損なわない程度に追加したとコメントしている。

 上記の動画の書き込みにはこのモデルが本物であると証言するコメントばかりです。中でもBallsarama氏のコメントは大変興味深い内容になっています。

・宇宙ステーションVは2.5mメートルの全体モデルと、1.2mのドッキングベイのみのモデルが制作された。これは前者のドッキングベイ部分で約40cm、本体と分離して取り外せるようになっていた。

・ワシントンD.C.にある博物館に展示するために、1966年からすべての小道具、セット、モデルを保存する努力が行われ、それらは撮影終了後にアメリカに送るため木箱に収められていた。

・キューブリックはこの取り組みに賛成していたが、やがて考えを変えた。理由は映画の「夢」を壊すと考えたから。

・この路線変更に博物館はキューブリックやMGMを100万ドルで提訴した。訴訟は1973年にMGMが6万ドルを支払い和解した。

・1974年、保管されていた大型のディスカバリー号やスペースポッドのモデルは、ボアハムウッド近くのスティーブナージのゴミ捨て場に運ばれた(詳細はこちら。廃棄された宇宙ステーションの全体モデルはドッキングベイ部分がない)。

・キューブリックがそれに気づき、回収を命じた(だがすでに子供たちによって破壊されていた)。

・オリオン宇宙船、アリエスIB宇宙船、ムーンバスのモデルやその他のモデルは、製作後にキューブリックの自宅に置かれ、最終的にそこで保管されたり、他の人に譲渡されたりした。

・ボアハムウッドのMGMスタジオが閉鎖されると、英国の他のプロップハウスに移され、『謎の円盤UFO』『スペース1999』『ブレイクス7』『ドクター・フー』などの他のSF作品に流用された。

・他のプロップは制作関係者に持ち去られてしまった。残った他のセットの材料や技術的なアイテムはMGMに譲渡された。

実物大のディスカバリー号のアンテナのようないくつかの大型アイテムはスタジオの建物の外に置かれていたため、他の古い作品のプロップと一緒に風雨にさらされて劣化してしまった。

・以上のように「『2001年…』のプロップやモデルは全て廃棄された」という話は誤り(キューブリックが事実を秘匿した)で、散逸してしまいつつもいくつかは現存している。


 以上の内容は、ここ数年『2001年…』のプロップやモデルがあちこちから発見され、オークションにかけられているという事実とも符合しています。ハリウッドに今秋に開館予定のアカデミー博物館に展示予定のアリエスIB宇宙船のモデルは、キューブリックが娘の美術教師に譲渡したものでした。この宇宙ステーションVのドッキングベイのモデルも、現存する経緯は不明ですが本物だということです。作り込みが細かいですが、70mmで撮影されていた『2001年…』は現在で言えば8Kレベルの解像度があります。キューブリックがモデルのクオリティにこだわるのは当然と言えば当然ですね。

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1966年8月31日の時点でのドッキングベイのモデル制作風景。

 上記の経緯から、ディスカバリー号やスペース・ポッドなどの大型モデルの現存は難しいと思いますが、小型のプロップなら今後も発見の可能性があります。期待したですね。

訂正:記事初出時はこのモデルをドッキングベイ内部のモデルとしていましたが、サイズ的に全体モデルのドッキングベイ部分だと思われますので訂正いたします。
 
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 革新的な1968年の映画『2001年宇宙の旅』の宇宙服は、デイヴィッド・ボーマンがHALを「殺害」したときに着用したと考えられており、来月オークションに出品されます。

 7月17日から18日にビバリーヒルズで開催される、ハリウッドと宇宙探査の記念品ショーのハイライトである宇宙服は、控えめに見積もっても20万ドルから30万ドルと推定されています。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Gulf Today/2020年6月30日




 20万から30万ドル(約2,100万円〜3,200万円)とはまたすごい金額ですが、宇宙服は月面のモノリス発掘現場のシーンで使用されたものに見えます。ヘルメットは記事によるとボーマンによるHAL殺害シーンの撮影に着用した可能性があるとのことで、その理由は緑色の塗料が付着しているかだらそう。白と黄色のペンキの層になってるという記述もあるのでプールのヘルメットの可能性もありますが、もしそうだとしても、白に塗り戻す必然性を感じません。撮影の順番は月面シーン→ディスカバリー号のシーンなので、月面シーンで使用したヘルメットを色を塗り替えてディスカバリー号のシーンで使用したなら、緑や黄色のまま残っているはずです。撮影が終わってわざわざ白に塗り戻す、などということはちょっと考えられません。詳細は現物を観察しなければ不明ですが、管理人の予想は、このヘルメットは月面シーン(もしくはムーンバスのシーン)に使用されたもので、その後色のテストか何かで黄色や緑色に部分的に塗られたか、作業中に塗料が付着しただけのものではないでしょうか。

 そうなるとこの約3,200万円という落札予想価格は高額すぎると思えますが、果たしてどうなることやら。買われるにしても来春に開館予定(また延期したらしい!)のアカデミー博物館に展示する展示物(『2001年…』で現存する唯一のモデル「アリエス1B宇宙船」が展示予定)として、アカデミー協会にぜひ落札して欲しいものです。
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