キューブリック関連動画

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 2019年5月26日(日)にイギリスのダービーシャーで撮影された、『シャイニング』でホレス(ハリー)・ダーウェント役を演じたブライアン・V・タウンズ(Brian V. Towns)さんのインタビューです。ブライアン・タウンズさんが演じたシーンは、オーバールック・ホテルのオーナーと熊のスーツを着た男(エディー・オディア- Eddie O’Dea)が露骨な行為をする、言わずと知れた「熊のスーツのシーン」です。ブライアン・タウンズは、個人的(プライバシー)な理由で1980年にはクレジットされていませんでした。しかし、彼は今こそ1回限りのインタビューを行い、多くの映画ファンの間で話題になっている謎のシーンについて語るべきだと考えました。熊のスーツのシーンは、1979年2月にEMIエルストリー・スタジオのステージ9で撮影されたもので、監督は言うまでもなくスタンリー・キューブリックです。

 ブライアン・タウンズは、50年代に写真モデルとしてキャリアをスタートさせ、その後、スタントマン、ダブル、俳優として様々な作品(映画、コマーシャル)に出演するようになりました。その中には、ジェームズ・ボンド(スタントマンとして出演した『私を愛したスパイ』や、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアが出演したその他のジェームズ・ボンド映画)、『空飛べ!キャットウィーズル』(代役)、『ニューアベンジャーズ』(エピソード『ミディアムレア』)などがあります。1979年には、スタンリー・キューブリック監督に抜擢され、『シャイニング』の最も議論されているシーンに出演しました。

(引用元:動画解説文)




 『シャイニング』でクマ男とホモ行為に及んでいたタキシード紳士を演じた、ブライアン・V・タウンズのインタビュー動画がありましたのでご紹介。このシーンについては以前こちらの記事で考察しています。なお、タキシード紳士については、オーバールック・ホテルの元オーナーである、ホレス(ハリー)・ダーウェントであったことがこれで確認できました。

 ブライアンは1958年にモデルになり、広告やCMに出演していましたが、レスリー・フィリップスの制作会社がスタントマンを探していることを知り、経験はありませんでしたがスタントマンとして映画業界入りしました。『シャイニング』への出演はエージェントを通してですが、キューブリックはブライアンの「老け顔」が気に入ってキャスティングしたそうです(1958年で20歳頃と仮定すれば、撮影時は40歳頃か?)。ブライアンは2週間は「出番待ち」で何もせず、3週目から撮影開始になりましたが、「探求するのは素晴らしい」と、キューブリックの多テイクぶりも「覚えていない」と意に介していなかった様子。最終的にはキューブリックも満足し、「君を気に入ったよ」と言ってくれ、とても嬉しかったと語っています。ギャラについては「スター俳優ほど多くはなかったが、請求書を支払える十分な金額だった」と満足していたそうです。

 ところで、このインタビューでのブライアンの証言によると、このシーンに登場する着ぐるみは「犬」ではなく「熊」だそうです。今までファンの間では、原作小説に準拠し「ロジャー・ザ・ドッグマン」と呼ばれていましたが、キューブリックは何かの理由で犬から熊に改変したんですね。そうなると「ロジャー・ザ・ベアマン」ということになりますが、この件に関しては、演じたエディー・オディアの情報も含めて、改めて記事にしたいと思います。
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カークが主演し、自身のプロダクションで制作した『バイキング』(1958)の予告編。

 カーク・ダグラスが『突撃』の企画を知った時、自伝によるとキューブリックにこう語ったそうです。

「スタンリー、この映画では1セントも稼げやしないだろう。でもこれは作らなきゃだめだ」

若いキューブリックの才能に惚れ込み、それを後押ししようとする後輩思いのカーク・ダグラス。カークは出資者であるユナイトにも『バイキング』と『突撃』を一緒に作るのか?それとも他社に行くのか?と迫り、出資を渋るユナイトを説得したそうです。まさに「美談」ですね。

 実はこの話には裏があって、ここまでカークがこの『突撃』に固執したのは、脚本やキューブリックの才能に惚れ込んでいたから・・・だけでなく、大作映画である『バイキング』でヨーロッパ長期滞在が予想されるため、その間にもう一本映画を作るのにはヨーロッパが舞台であったこの『突撃』が都合が良かったからなのです。この件については、『突撃』の音楽を担当したジェラルド・フリードがインタビューで証言しています。

 『突撃』が作られた理由を知っていますか?『バイキング』のおかげなのです。これは興味深い映画史であり、事実です。カーク・ダグラスはスタンリーに感銘を受け、彼と話し、カークは「間に少し時間があるので、『バイキング』のオフの日に『突撃』 を作ってみないか?」と言ったのです。 『突撃』はこうして出来たんです!

 この『バイキング』、アーネスト・ボーグナイン、ジャネット・リー(ブレイクしたのは『サイコ』の出演後)、トニー・カーティスなど超有名スターが勢ぞろいし、ナレーターにあのオーソン・ウェルズを起用。カークの事務所であるブライナ・プロダクションが製作し、しかもカークにとってヴァイキングを演じるのは長年の夢だったのです。これほどまでに力が入った、しかも大ヒットが予想される映画の企画がすでに存在していれば、そりゃ「作らなきゃだめだ」などと言えるはずです。

 『突撃』は1956年から1957年にかけて主にミュンヘンで撮影され、『バイキング』は1957年の夏にノルウェーやフランスで撮影されました。しかもカークの思惑通りに『バイキング』は大ヒット。その反面『突撃』は制作費さえ回収できませんでした。しかし、時の経過によって立場は逆転。『バイキング』は映画史の過去の末席へと置き去りにされ、「懐かしのハリウッド大作」として懐古的に語られるのがせいぜい。現在に至ってまで「名作」として語られ続けている作品は、『突撃』という結果に至りました。

 カークがキューブリックという偉大なフィルムメーカーを世に送り出すのに、多大なる貢献をしたのは間違いないでしょう。しかし、当のキューブリックにとってカークは「乗り越えなければならない壁」でした。二人の不和は『スパルタカス』で最高潮に達し、『ロリータ』の悪評にカークはキューブリックの「囲い込み」契約を解消(これはキューブリックが望んだことだった)。晴れて独立を果たしたキューブリックはハリス=キューブリックプロダクションで『ロリータ』を、以降は自身のプロダクションで『博士…』『2001年…』『時計…』などの傑作群を生み出していったのです。

 カークは自伝で「私が契約を解消しなければ、それらの作品は自分のものになっていた」と記しています。でもこれはずいぶんと尊大な物言いです。キューブリックがカーク・ダグラスという「目の上のたんこぶ」を排除したからこそ、これら傑作が存在しているのであって、カークの支配下ではせいぜい『スパルタカス』程度が関の山でしょう。カークはその時代を彩った「スター」で「映画製作者」であったかもしれませんが、現在から見れば「時間」という審判の前に敗れ去った「過去の人」です。キューブリックが逝去し20年以上が経過してもなお、現役でいつづけられているのは、カークを排除し、映画製作に関する幅広い権限を手中にし、それを生涯維持し続けたからです。

 「自分のことはカッコよく語りたがる」のは、何もカークだけではありません。才能だけで渡っていけるほどハリウッドの世界は甘くないし、一見「美談」に聞こえるその裏には様々な思惑や利害、利権が渦巻いているものです。他人を利用したり、されたりしたのはキューブリックも例外ではありませんでした。ただ、キューブリックは自分を良く見せようという意識はあまりありませんでしたが、「映画スター」であったカークは違います。カークがキューブリックの才能を気に入っていた(カークはキューブリックの長所を「彼の本領は構想を展開させていくことにある」と評している。これは鋭い指摘)のは確かですが、カークが語らなかった「裏の事情」も、もっと知られるべきではないかと思っています。
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 YouTubeに「The Beauty Of」という映像の美しい映画を採り上げたチャンネルがあるのですが、そこで紹介された『スタンリー・キューブリック』『突撃』『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』『バリー・リンドン』『シャイニング』『フルメタル・ジャケット』『アイズ ワイド シャット』の動画をご紹介。

 どの動画も編集されていますが、その編集には異論はあろうかと思います。ですが、4K映像で観るキューブリック作品はとても美しいですね。ネット環境やマシンスペックが許す限りですが、ぜひ4K映像(歯車マークから選択できます)でご堪能ください。
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 キューブリックが、上記動画にも登場するステディカムのデモ・フィルムを観たのは『バリー・リンドン』のポストプロダクションの頃でした。その時点ではスティーブン・キングの小説『シャイニング』の存在をまだ知りません。キューブリックはすぐギャレット・ブラウンに連絡を取り、私は黙っておくから、装置の正体がバレる危険性がある装置の影が映り込んだ14フレームをカットするように伝えました。その後キューブリックはどの高さまでカメラを下げられるか問い合わせをしていて、ブラウンは「ローモード」と呼ぶ装置を開発、『シャイニング』の撮影にそれを使いました。実際の撮影ではさらに床から1インチ(2.5cm)の高さまで下げるため、車椅子使うなどの工夫しました。撮影現場でブラウンは、キューブリックの多テイクぶりに驚いたそうです。

 動画でブラウンは、『シャイニング』におけるスティディカムの映像を「神視点」「悪魔的性質」と語り、「超自然現象(スーパーナチュラル)」と表現しています。まさしくそれはキューブリックが狙ったことで、『シャイニング』の数々の改変(生垣動物を生垣迷路に、こじんまりとしたリゾートホテルを各室が廊下で繋がれた巨大ホテルに)は、まず「スティディカムありき」だったことが伺えます。つまり、キューブリックは初めから「超自然現象」を視覚的に表現するために、スティディカムの映像を最大限利用つもりだったのです。小説『シャイニング』の映画化における改変は、キングとキューブリックの宗教観や家族感、映像化の方向性の違いとしてよく語られてきました。ですが、全ての権限を掌握して映画作りをするキューブリックは「欲しい映像のためにはストーリーはおろか設定さえも変更する」ということをします(例えば『2001年宇宙の旅』におけるディスカバリー号の目的地の土星を木星に変更するなど)。それはこの『シャイニング』でも同じなのです。

 キューブリックはストーリーやコンセプト、テーマを「映像で語る」監督です。キューブリックが小説『シャイニング』を、スティディカムの映像ありきで改変をしたのでは?という考察は、あまりなされてきていませんが、映画『シャイニング』を理解する上でとても重要なことではないかと考えています。
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 oozy氏によるキューブリックのアート・タトゥー制作過程の動画です。タトゥーについての是非を忘れるほど魅入ってしまいます。もうエアブラシアートと遜色ないレベルです。タトゥーの技術もここまで来ているのですね。すごい!!
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