キューブリック作品の登場人物

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 『博士の…』に登場する、元ナチスの科学者。この奇妙なキャラクターは、映画『メトロポリス』に登場するマッド・サイエンティスト、ロートヴァングへのオマージュであり、ナチスで V2 ミサイルを開発した科学者フォン・ブラウンと、水爆開発の第一人者エドワード・テーラーをモデルにしたもの。最後に立ち上がって歩くのは「私は歩けるほどの健康体なので、地下に潜る権利がある」とでも言いたいのでしょう。


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 『博士…』でトチ狂ってソ連に核攻撃を命じてしまう、空軍基地の司令官。葉巻をくわえたままで「自分の精力の衰えは、水道水にフッ素を混入しているソ連の謀略だ」とする主張を、饒舌に、そして雄弁に語るその姿は完全にイッてます。「ジャック・リッパー」との役名は、19世紀のロンドンを震撼させた猟奇的殺人鬼「切り裂きジャック」から。マイケル・ベイ監督の『ザ・ロック』でネタにされている。

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 『フルメタル…』で、そのあまりにも洗練かつ独創的な罵詈雑言により、物語前半で強烈なインパクトを残すアメリカ海兵隊パリス・アイランド新兵訓練基地教官。

 このハートマンを演じたリー・アーメイは当初、軍事アドバイザーとしての参加だったが、実際に訓練教官だった経歴を買われ、この役に大抜擢されたのは有名な話。アーメイによると「この役が欲しかったので奪い取った」のだという。

 このハートマン先任軍曹によって繰り出された「黒豚、ユダ豚、イタ豚を、俺は見下さん。すべて平等に価値がない!」とか「アカの手先のおフェラ豚!」とか「おまえの顔を見たら嫌になる! 現代美術の醜さだ!」とか「タマ切り取ってグズの家系を絶ってやる!」とかの名言により、世界中の「両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない」「地球上で最下等の生命体」どもから熱い支持を受け、こんなパロディリアルなアスキーアートまで作られる始末。

 まあ、それはそれで良いのだが、やはり『フルメタル…』におけるハートマンの意味をもう少し考えては欲しい。つまり「兵隊」という大量消費材の製造工場で、「パイル」という不良品ができてしまった責任を「現場責任者」だったハートマンが取らされた、という事。この数々の罵詈雑言も新兵製造工場における「製造装置」のひとつに過ぎないのだ。

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 『2001年…』に登場し、余りにも魅力的なキャラであったためか、あっちこっちで引用、ネタ、パロディにされた、恐らく世界で一番有名なコンピュータ。

 HALとは、Heuristically programmed ALgorithmic computer (学習能力をプログラムされたコンピュータ)の略称。しかし、一般にはこの映画の協力企業である、IBMのアルファベットを一文字分だけ前にずらしたもの、 との説が知られている。 クラークは「偶然」を力説するが、当時IBMが映画に全面協力していたのだから、この一致に気付かない訳がない。秘密主義で内容は全く知らせられないまま協力させられられた揚げ句、いざ蓋をあけてみれば自社のロゴを付けたコンピュータが人間と敵対するお話だったなんて事じゃ、IBMもたまったもんじゃない(実際に当時は社員に『2001年…』を見ないようにとのお達しがあったようだ)。そんなIBMの怒りの火消しにやっきになったクラーク先生、というのが実際だったのだろう。

 尚、HALの声は当初ナレーターとして予定されていたダグラス・レインが担当した。

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