博士の異常な愛情

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『Slim Pickens Does the Right Thing and Rides the Bomb to Hell』は2:22から。

Slim Pickens, well he does the right thing
And he rides the bomb to hell
Yeah, he rides the bomb to hell

Watch the pulse, it quickens after every little sting
If you're gonna go to hell
Drink it up, you might as well

Are you really gonna take it like that?
Riding on the missile with the cowboy hat, and

Ah-ah-ah, well the world is gonna end
So dance around the fire that we once believed in
Ah-ah-ah Wanna tear it down again, now

'Cause there's nothing left for us to bleed
Give it up, the sons of anarchy
So come around and have another round on me

Dance, fucker, dance, let the motherfucker burn! hey!

スリム・ピケンズがやった通りだぜ
奴は爆弾に乗って地獄に行く
奴は爆弾に乗って地獄に行く

脈を見な、ちょろっと刺せば早くなるぜ
あんたが地獄に行きたんだったらな
飲んじまったらそうなるぜ

本当にそんなのでいいのかよ?
ミサイルに乗って、カウボーイハットをかぶって

あーあーあーっ!世界は終わりに向かっている
俺たちゃ信じてたさ、だから炎の周りで踊ろうぜ
あーあーあーっ!ぶっ壊したいぜもう一度

流すほどの血はもう残っちゃないぜ
諦めな、アナーキーの息子よ
だからこっちに来な、一杯おごるぜ

踊れよ、クソ野郎、踊れよ、そのくそったれを燃やしてやれ! ヘイ!

(The Offspring『Slim Pickens Does the Right Thing and Rides the Bomb to Hell』一部訳出)




 タイトルの『Slim Pickens Does the Right Thing and Rides the Bomb to Hell』を見た瞬間、ファンなら元ネタは『博士の異常な愛情』だなとわかりますね。「スリム・ピケンズ」とはB52機長を演じた俳優の名前です。訳出した歌詞もそのまんま。長ったらしいタイトルもそれを意識してのものでしょう。アーティストは今更説明不要のアメリカのポップパンクバンド、オフスプリングス。2012年リリースのアルバム『Days Go By』収録曲です。おそらく彼らで一番知られている曲は『プリティ・フライ』『オール・アイ・ウォント』あたりでしょうか?

 MVは『Dividing By Zero』とのメドレーになっています。アニメーションは破滅的で面白いですが、『博士…』への直接的な言及はないようです。キューブリックファンには不要ですが、この記事にたどり着いたオフスプリングファンのために元ネタになった動画を貼っておきます。

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 SF(映画)ファンなら誰もが知っているSF作家フィリップ・K・ディック。その代表作『高い城の男』がリドリー・スコットの製作でAmazonによって映像化されました。そこに登場したナチスドイツの最高作戦室が『博士の異常な愛情』だったのでご紹介。

 小説『高い城の男』はいわゆる歴史IFもので、第二次世界大戦で枢軸国側が勝利したという世界線の物語です。アメリカはナチスドイツと大日本帝国の支配下になり、その圧政の下でレジスタンス活動するアメリカ人という構図がベースになっていますが、ドラマでは小説をかなり脚色しているそうです。

 いわゆるディストピアものでもありますが、映像化するにはナチスや大日本帝国を描かなければならず、それがいわゆるアレな人たちの反感を買うことは十分に予想されました。案の定、撮影や広報でトラブルがあったようです。それに評判もあまり良くなかったようで、日本が描かれている(若干中国と勘違いされていますが、1980年代頃までのトンデモニッポンよりはよっぽどマシ)のにも関わらず、そんなに話題にもなりませんでした。件の最高作戦室も照明にでかでかとハーケンクロイツが輝いていて、何の冗談かと思ってしまいます。

 Amazonプライム会員なら全話視聴できますし、そうでなくても一話は無料です。気になる方はこちらから視聴してみてはいかがでしょうか。
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B52_B17
B-52の飛行シーンなのに影がB-17なのは、撮影機材がB-17だったから。

Strangelove-Taylor
『博士の異常な愛情』を撮影中のギルバート・テイラー。

〈前略〉

 映画のプリプロダクション期間中、テイラーは消息不明になったB-52に乗っているシークエンスで使用される、リアプロジェクションの背景のために必要な大規模な空撮を撮影していた。「スタンリーは飛行機を嫌っていた」とテイラーはACに語った。「だから『博士の異常な愛情』の準備期間中、私はB-17フライングフォートレスに乗って28,000マイルほど空撮をしたんだ。私は離陸した夜のことを覚えている。午後4時には真っ暗になっていて、爆撃機に乗ってアイスランドとグリーンランド目指して飛んで行ったんだ。空港には小雪が降っていて、突然誰かが「スタンリーが来た」と言ったんだ。私は「なんてこった、今はまずい!」。彼は飛行機に乗り込んできて整備士に言ったんだ「カメラの取り付けがきつすぎる」とね。私はその種の仕事をたくさんしてきたので、マウントは絶対にしっかりしたものにしたいと思っていたし、グラグラするものではなかった。スタンリーが講評を始めたとき、私はパイロットに「エンジンを1つ始動してくれないか」と言ったんだ。すると彼はエンジンを始動させ、スタンリーは文字通り飛行機から飛び出して行ったよ。彼がドアの外に出るとすぐに、私は彼らにボルトを締め直してもらったんだ」

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:American Cinematographer/2021年1月9日




 映画制作のすべてに関わりたがるキューブリックは、空撮スタッフにも事細かに指示しようとしたのですが、このときは飛行機嫌いを利用され、体良く飛行機から追い出されてしまいました(笑。それに映画のB-52の飛行シーンで、影がB-17なのは撮影機材がB-17だったという理由だったそうです。

 テイラーは他にも「『博士…』は照明がセットに組み込まれ、他の照明はほとんどか、またはまったく使用されなかったため、当時としてはユニークな体験だった」と語っています。いわゆる「自然光照明」や「自然光撮影」と言われる、その場にある光源を使って「わざとらしい照明ではない、自然に見える照明で撮影する撮影方法」ですが(以前こちらでプラクティカル・ライティングという言葉をご紹介しましたが、「実用的照明」「現実的照明」「光源主義」も結局は一般化しませんでしたので、「自然光撮影」と説明させていただきます)、キューブリックはこの「自然光撮影」へのこだわりは並大抵なものではありませんでした。それはベテラン撮影監督であるテイラー(当時51歳)が「ユニークな体験」と語るほど当時はこの照明方法は珍しがられたようです。
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 日本では未発売の4K版『博士の異常な愛情』ですが、販売元のソニーが冒頭10分間を無料で公開しています。画質はHDですが、ソースは4Kですので非常にクリアですね。

 予想どうりスタンダート&ビスタのマルチアスペクトではありません。マルチアスペクトで『博士…』を楽しみたい方は旧版のDVDを入手するしかなく、それについてはこちらでまとめておりますので参考にどうぞ。
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 最近モノクロ映像をカラー化する技術が発達し、そうした映像をよく見かけるようになりました。最近ではピーター・ジャクソン監督の第1次世界大戦の記録映像をカラー化したドキュメンタリー『彼らは生きていた』が記憶に新しいところです。当時の記録映像などは、カラー化によってリアリティが増してより身近にその時代を感じることができるなど、メリットもありますが、映画などモノクロを前提に制作されている創作物を、制作者に許可なく勝手にカラー化するのは問題があると思います。この『博士…』のカラー化は確かに目を見張る成果ではありますが、この作業ができるのはキューブリック本人だけです。その本人がすでに故人である以上、やはりモノクロ作品はモノクロで楽しみたいですね。
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