アイズ ワイド シャット

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 ここで佐々木さんに厳しい演技指導したのは、キューブリックファンにはおなじみのレオン・ヴィタリです。トム・クルーズの吹き替えを担当した、森川智之さんも同様の苦労話をされています(詳細はこちら)。この頃のレオンは、キューブリックが憑依していたんじゃないかって思うくらい入れ込み方が激しい印象です。リテイクのやりかたまで真似しなくても・・・って思いますよね(笑。それにしても担当者(ワーナー?)が〇〇されるってちょっと可哀想。そこは長引くのがお約束のキューブリック作品なんで、大目に見てあげて欲しかったですね。

 佐々木さんは吹き替え版と一口におっしゃっていますが上映時、TV放映時、ソフト化時と3種類あります(『アイズ…』はソフト化時)。キューブリックは上映時、なるべく字幕で自作を観せたがっていましたが、世界では吹き替え版が主流らしく(日本は字幕版)、仕方なく作っているとインタビューで応えていました。ですので、ここで佐々木さんがおっしゃっている「吹き替え版を許さなかった」というのは映像ソフトに収録する場合、ということかもしれません。ですが、映像ソフトに吹き替え版が収録される様になったのはDVD普及以降(キューブリック逝去後)なんですが・・・。まあ単なる勘違いか、盛られた話を信じてしまった可能性もありますので、あまり深く考えないようにしておきましょう。そうでなくてもキューブリックは「伝説が一人歩き」してしまう監督ですので。

 それにしても『ちびまる子ちゃん』のおばあちゃんの声優さんがこんな若い方だとは存じ上げておりませんでした。お話には「古代」と「真田さん」が登場しますが、このお話の方が個人的には感慨深かったです(世代的に)。そういえばおねえちゃんも原作者も最近お亡くなりに・・・。最近長寿アニメ番組の声優高齢化が話題になることが多くなりました。「声優」という職業が一般に認知されはじめたのが1970年代からですので、それから50年も経てばそうなるのは仕方ないですね。

情報提供:崎環様
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EWS1
画像引用:IMDb - Eyes Wide Shut

「芸術vsポルノ」という概念に挑み、物議を醸した映画は数多い。フルヌード、官能的な3P、金儲け目当てのセックスシーンなど、ポルノ映画と呼ばれてしまうシーンはあれど、芸術作品として今もシネコンで上映され続けている作品もあるのだ。今回は、ローリングストーン誌が厳選した官能映画30本を紹介する。

〈中略〉

14.『アイズ ワイド シャット』(1999)

スタンリー・キューブリックの遺作『アイズ ワイド シャット』は、話題になったベネチアのマスクが登場する乱行シーンに加えられた監督公認のデジタル処理によってポルノ的な行為がぼかされたおかげでNC-17指定を免れた。このシーンは見事なまでにエロチックだが、同作でもっとも卑猥な場面はギリギリPG-13指定といったところだろう。豪勢なクリスマスパーティでそれぞれが別の相手とのささやかな戯れを楽しんだ後、トム・クルーズとニコール・キッドマン扮する夫婦は、ベッドルームでハイになりながら欲望について語り合う。妻が性的な誘惑に駆られるなんてあり得ないとクルーズに挑発されたキッドマンは白い下着姿になり、夏の休暇先で出会ったセクシーな海軍将校に関するモノローグを甘い声でささやきながら、夫の嫉妬心を掻き立てる。性的能力に関して言えば、その後クルーズが繰り広げる性的冒険はキッドマンと比べると色褪せて見える。(Writer: ERIC HYNES)

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:ローリング・ストーン日本版/2020年10月18日




 日本版ローリング・ストーン誌の記事ですが、元記事は本国版ですので、あまりなじみのない作品が多くチョイスされています。特に2000年代以降はよく知らない作品ばかりです。こういった作品はシネコンではなく、独立系映画館で上映されることが多いのですが、それすら日本ではあまり見かけなくなりました。現在の日本で官能系映画の需要は(おおっぴらには)あまりあるとは思えませんので、それは仕方ないのかもしれません。そういったニーズはネット配信で十分満たされそうですものね。このような映画に興味がある方にとって、とっかかりにはちょうどいい記事だと思います。そういえば東京が舞台の『エンター・ザ・ボイド』は公開当時ちょっと話題になって、気になっていた映画でした。機会があれば観てみたいと思います。

情報提供:シネマホリック様
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画像引用:IMDb - Eyes Wide Shut

 人類の“真の支配者”で、各国の政治や経済、マスコミを裏で操り、あのフリーメイソンにも絶大な影響力を持っているなど、様々な噂が囁かれ、人々の好奇心をそそる秘密結社「イルミナティ」。今回は、イルミナティのような秘密結社が登場する映画をピックアップし、どのように描かれてきたかを振り返ってみたい。

権力者たちの秘密パーティに潜入する『アイズ ワイド シャット』

 スタンリー・キューブリック監督の遺作で、当時は夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンが共演した『アイズ ワイド シャット』(99)。クルーズとキッドマン演じる倦怠期を迎えた夫婦が、あるパーティに招かれたことを機に、夫婦間の信頼が試されていく。

 本作には様々な官能的なシーンが登場するが、特に大きな話題となったのが、中盤で主人公の医者ビル(クルーズ)が潜入する怪しげな乱交パーティ。郊外にある大豪邸で開かれるこのパーティは、部外者の入場が許されない会員制で、全員が黒装束に仮面を被った不気味な出で立ちで参加している。屋敷内では物々しい儀式が行われ、参加者とは別に集められたと思われる女性が次々と裸になり、屋敷のいたるところで参加者と性行為をしたり、ダンスをしたりするなど、かなり異常な空間となっている。

 大富豪が政治家や貴族、著名人を招いては、映画のような性的なパーティを開き、暗躍しているという都市伝説がある。本作の舞台はニューヨークだが、撮影はイギリスで実施され、この屋敷はロスチャイルド家が所有する歴史的建造物のメントモアタワーズが使用された。そのため、キューブリックが権力者たちによる秘密クラブの実態を暴露したのでは?という憶測も浮上し、彼が本作の最終編集版を提出した数日後に亡くなったことからも、そのミステリアスさが増幅されている。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Movie Walker Press/2021年6月23日



 例の「乱交パーティー」シーンの撮影時の裏話は、以前こちらで記事にしました。これを読めばわかる通り、「映画」という「フィクション」が、どれだけ大勢のスタッフや俳優の「共同作業」で成り立っているか、また、それを流通ルートに載せるにはどれだけ厳しい制約があるか、という現実を理解していれば、真面目に陰謀論を信じる要素など1mmもないのは、言うまでもないことです。

 キューブリックは「映画的リアリティ」を求めて徹底的なリサーチとアイデア出しを繰り返し、その中からベストな選択肢を選ぶ、という方法論で映画を制作していました。ですのでとにかく時間がかかるのですが、その他大勢の他の監督とは違い、キューブリックは映画会社から予算も制作期間も一任されていました(せっつかれることはあったみたいですが。笑)。つまり前述した「共同作業」の全てを自身のコントロール下に置いていたのです。この点がキューブリックと他の映画監督との大きな「差」として、作品の完成度に大きく影響していると考えます。まあ『アイズ…』は、その「完成度の高さ」がさまざまな憶測や陰謀論を呼んでいると言えなくもないので、「ありがたくない勲章」だと思えなくもないのですが、それをいいことに陰謀論者の「メシのタネ」にされている現状は、ファンとしてはあまり嬉しいことではないですね。
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sonatacafe
「ビルとニックが座るテーブルの奥にキューブリック夫妻がカメオ出演している」とファンの間で長く定説になっていましたが、それは間違いだそうです。

 ファンの間ではすでに定説とされていた、キューブリックが『アイズ ワイド シャット』のソナタカフェのシーンで夫婦で客として出演しているという話ですが、これはデマだとキューブリックの長女、カタリーナが明確に否定しました。イギリスのSun誌のWeb版に採り上げられるほど有名なトリビアで、いまさら否定されてもそれを周知するのは大変なのですが、なるべく多くのファンの方にこの事実を知っていただきたくて記事にしました。

 以下はそのカタリーナのTwitterの投稿です。

 コメントを少し見てみました。まだスタンリー・キューブリックがヒッチコックのような、カメオ出演をしたと思っている人がいるようです。彼はそうではありませんでした。

 彼は自分の姿をスクリーンに映し出すことはしませんでした。『フルメタル・ジャケット』では、マーフィーの声(トランシーバー)を担当していました。

(引用元:Katharina Kubrick @KCKubrick/2021年5月18日


 私も過去に、この『アイズ…』でのキューブリックのカメオ出演を記事にしていましたので、ここで訂正したいと思います。キューブリックの自作での出演は以下の通りです。どれも偶発的か、映画の制作上自分が演じても問題ない部分のみです。

『拳闘試合の日』における、試合シーンの映り込み

『非情の罠』の警察無線の声

『ロリータ』のオープニングシーンのディゾルブ部分の映り込み

・『2001年宇宙の旅』の月面シーンでのヘルメットバイザーへの映り込み(確定情報ではない)

『2001年宇宙の旅』の呼吸音

『フルタメル・ジャケット』で援護を依頼される無線手、マーフィーの声

 ところで、キューブリック作品には娘たちも出演しているのは、よく知られた話なのですが(詳細はこちら)、以前カタリーナさんに「アンヤは『バリー・リンドン』に出演していないのでしょうか?」と訊いたことがあります。なぜなら、撮影現場を写した写真にアンヤが写っていたからです。

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キューブリックの左側にアンヤ、後ろにヴィヴィアン。『パリー・リンドン』の撮影時。

 ですが、カタリーナの返事は「ない」とのことでした。どうやら彼女は、自分自身の姿が映像に残るのがあまり好きではなかったみたいですね(子供の頃は除く)。『バリー…』撮影時、アンヤは10代の多感な頃だったので、余計にそうだったのでしょう。長女は父親に似ると言いますが、アンヤはキューブリックにとって長女(カタリーナはクリスティアーヌの連れ子)ですので、キューブリックも同じように自分の姿を映像に残したくなかったのかもしれません。それに現在の容姿がバレるとプライバシーが脅かされる懸念もありますしね(キューブリックは自分の素顔があまり知られていないのをいいことに、プライベートを楽しんでいた)。
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訳出したコメントは11:11から。

〈前略〉

 キッドマンは『アイズ ワイド シャット』で映画監督スタンリー・キューブリックと共に学んだことを思い出しています。

 「私は最初から最後まで台本を読むように教えられていたのですが、最初に台本を読むときは、先入観がないのですべてを書き留めておくようにしていました。二度と初読の機会はないからです。再読したときはアプローチの仕方が違ってきます。でも、初読は新鮮な反応を得ることができます。だからすぐに自分の気持ちを書きとめて、それを汲み取れるようにしておくのです。スタンリー・キューブリックは私にそう教えてくれた人で、それは素晴らしいものでした。私は今もそれを続けています。 それには常に豊富な情報が含まれているからです」

(全文はリンク先へ:BACKSTAGE/2021年1月28日




 キューブリックも映画化する小説を探して本を読む際、

ストーリーの第一印象はとても大切だ。一般の観客が初めて映画を見て感じるフレッシュな印象、それと共通するものがあるから大切にしなければならない。
(詳細はこちら

と語っていて、実際に大量の書き込みをした原作本が遺されています。キューブリックはそれを有益と考え、俳優にも推奨していたんですね。ニコール・キッドマンとキューブリックは相性が良かったようで、インタビューでも非常に好意的な話ばかりしています。キッドマンはそれまでの撮影は短期間であり、自分の演技に納得できなくても我慢しなければならなかったが、キューブリックの場合はじっくりと演技に臨むことができたので不安はなかった旨の話をしていました(詳細はこちら)。

 これから映画・映像製作や役者を目指す方、また現在そういった仕事をされている方には、この「初読の印象をメモしておき、あとでそれを読み返す」という方法は有益だと思います。ぜひキューブリックやキッドマンの真似をしてみてください。
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