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「ビルとニックが座るテーブルの奥にキューブリック夫妻がカメオ出演している」とファンの間で長く定説になっていましたが、それは間違いだそうです。

 ファンの間ではすでに定説とされていた、キューブリックが『アイズ ワイド シャット』のソナタカフェのシーンで夫婦で客として出演しているという話ですが、これはデマだとキューブリックの長女、カタリーナが明確に否定しました。イギリスのSun誌のWeb版に採り上げられるほど有名なトリビアで、いまさら否定されてもそれを周知するのは大変なのですが、なるべく多くのファンの方にこの事実を知っていただきたくて記事にしました。

 以下はそのカタリーナのTwitterの投稿です。

 コメントを少し見てみました。まだスタンリー・キューブリックがヒッチコックのような、カメオ出演をしたと思っている人がいるようです。彼はそうではありませんでした。

 彼は自分の姿をスクリーンに映し出すことはしませんでした。『フルメタル・ジャケット』では、マーフィーの声(トランシーバー)を担当していました。

(引用元:Katharina Kubrick @KCKubrick/2021年5月18日


 私も過去に、この『アイズ…』でのキューブリックのカメオ出演を記事にしていましたので、ここで訂正したいと思います。キューブリックの自作での出演は以下の通りです。どれも偶発的か、映画の制作上自分が演じても問題ない部分のみです。

『拳闘試合の日』における、試合シーンの映り込み

『非情の罠』の警察無線の声

『ロリータ』のオープニングシーンのディゾルブ部分の映り込み

・『2001年宇宙の旅』の月面シーンでのヘルメットバイザーへの映り込み(確定情報ではない)

『2001年宇宙の旅』の呼吸音

『フルタメル・ジャケット』で援護を依頼される無線手、マーフィーの声

 ところで、キューブリック作品には娘たちも出演しているのは、よく知られた話なのですが(詳細はこちら)、以前カタリーナさんに「アンヤは『バリー・リンドン』に出演していないのでしょうか?」と訊いたことがあります。なぜなら、撮影現場を写した写真にアンヤが写っていたからです。

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キューブリックの左側にアンヤ、後ろにヴィヴィアン。『パリー・リンドン』の撮影時。

 ですが、カタリーナの返事は「ない」とのことでした。どうやら彼女は、自分自身の姿が映像に残るのがあまり好きではなかったみたいですね(子供の頃は除く)。『バリー…』撮影時、アンヤは10代の多感な頃だったので、余計にそうだったのでしょう。長女は父親に似ると言いますが、アンヤはキューブリックにとって長女(カタリーナはクリスティアーヌの連れ子)ですので、キューブリックも同じように自分の姿を映像に残したくなかったのかもしれません。それに現在の容姿がバレるとプライバシーが脅かされる懸念もありますしね(キューブリックは自分の素顔があまり知られていないのをいいことに、プライベートを楽しんでいた)。