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A面

1 交響詩《ツァラトゥストラはかく語り》作品30(R.シュトラウス)(1:37)
  カール・ベーム指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  Also Sprach Zarathustra (Thus Spoke Zarathustra)(Richard Strauss)
  Karl Bohm & Berlin Philharmonic Orchestra

2 バレエ組曲《コッペリア》(ドリーブ)(2:27)
  ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  Coppelia(Leo Delibes)
  Herbert von Karajan & Berlin Philharmonic Orchestra

3 ロンターノ(リゲティ)(6:32)
  エルネスト・ブール指揮:南西ドイツ放送管弦楽団
  Lontano
  Ernest Bour & Sudwestfunk Orchestra

4 小型宇宙船の脱出 (ウェーベルン)(2:17)
  クリトゥス・ゴットヴァルド指揮:シュトゥットガルト・スコラ・カントゥルム
  Entflieht Auf Leichten Kahnen(Anton Webern)
  Clytus Gottwald & Stuttgart Schola Cantorum

5 《バラの騎士》からワルツ(R.シュトラウス) (7:40)
  カール・ベーム指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  Waltzes From Der Rosenkavalier(Richard Strauss)
  Karl Bohm & Berlin Philharmonic Orchestra

B面

1 交響詩《ツァラトゥストラはかく語り》作品30(パート2)(R.シュトラウス)(2:40)
  カール・ベーム指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  Also Sprach Zarathustra (Part 2)(Richard Strauss)
  Karl Bohm & Berlin Philharmonic Orchestra

2 ヴォルーミナ(リゲティ)(3:30)
  カール=エリック・ヴェリン
  Volumina
  Karl Erik Welin

3 バレエ音楽《ガイーヌ》から子守歌(ハチャトゥリアン)(4:19)
  ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮:レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
  Berceuse
  Gennadi Rozhdestvensky & Leningrad Philharmonic Orchestra

4 レクイエム (リゲティ)(5:20)
  ミヒャエル・ギーレン指揮:ヘッセン放送交響楽団
  Requiem
  Michael Gielen & Hessian Symphony Orchestra

5 歌劇《ファウスト》からワルツ(グノー) (4:19)
  フェレンツ・フリッチャイ指揮:ベルリン放送交響楽団
  Margarethe
  Radio Symphony Orchestra Berlin



 『2001年宇宙の旅』は人気作であるためか、他のキューブリック作品と比べても段違いに多くの関連商品がリリースされています。それはサントラも同じで、中には「便乗」ともとれるものまであります。今回はその中でもオフィシャル(MGM)リリースなのになんとも中途半端な『2001年宇宙の旅・第2集』(2001:A SPACE ODESSEY VOLUME TWO)について、調べた限りの解説をしたいと思います。

 1968年、MGMは『2001年宇宙の旅』オリジナルサントラ盤(ジャケットはロバート・マッコールのアートワーク)をリリースします。これは収録された『ツァラトゥストラはかく語り』が映画で使用されたカラヤン指揮ではなく、デッカ側のNGによって差し替えられたカール・ベーム指揮版が収録されたことを除けば、まさに「公式」の名にふさわしいサントラ盤でした。このサントラの売れ行きに気を良くしたのか、MGMは第2弾である『2001:A SPACE ODESSEY VOLUME TWO』を同年1968年にリリース(MGMの商魂が伺える)。ジャケットにスターチャイルドを使用したこのサントラは、実際にはサントラではなく「映画に使用された作曲家の他の曲を集めたコンピレーション」でした。

 この『VOLUME TWO』も好評を博し、世界中でリリースされました。しかし、日本では1977年になってやっと『2001年宇宙の旅・第2集』としてアナログLP盤としてリリースされました。それはMGMの名前を冠してはいましたが、ジャケットはスターチャイルドではなく、なぜか虹色帯に宇宙ステーションのデザインに変更されていました。その理由は不明です。

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ジャケットデザインが微妙すぎる日本盤。
 
 1986年になると今度はアメリカで消滅したMGMに変わって、MCAがこの『VOLUME TWO』をアナログLPとして、後にCDとしてリリースしました。ところがこれは「VOLUME TWOと銘打ち、同じジャケ写(スターチャイルド)なのに、収録曲はオリジナルMGM盤と同じ」という、意味不明な、混乱を極めたものでした。MGMが倒産した結果生じた混乱が生じさせた結果だとは思いますが、なんともお粗末な話です。そして現在に至るまで結局現在に至るまで、この「VOLUME TWO」はCD化されていません。

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『VOLUME TWO』と書かれていながら収録曲はオリジナルのMGM盤と同じのMCA盤。

 以上が『2001年宇宙の旅・第2集(2001:A SPACE ODESSEY VOLUME TWO)』というサントラ(正しくはコンピレーション)についてのまとめです。『2001年…』と銘打ってはいますが、しょせんは「公開当時『2001年…』のサントラの売れ行きに気を良くしたMGMが第二弾としてリリースした、映画に使用された作曲家の他の曲を集めた便乗コンピレーション・アルバム」でしかありません。いくらジャケットがスターチャイルドだからといって、その理由だけコレクションする必要性はないでしょう。ただ、「マッコールのオリジナルサントラと並べて飾りたい」というのなら、それはそれで意味があると思います。レアアイテムでもないですし、ジャケットの状態がよくて手頃な値段なら手を出してもいいかも知れません。

 『2001年…』のサントラが欲しいと考えるなら、まず決定版であるターナー盤のCDを購入すべきかと思います。そして公開当時の空気を感じ取りたいのなら、オリジナルのMGM盤も購入の対象になるでしょう。音質にこだわるなら、高音質・2枚組でリリースされたMONDO盤も良いチョイスかと思います。ただ、オリジナルのMGM盤によく似た「ポリドール盤」「CBS盤」というのも存在します。こちらは収録曲数や構成、一部音源が異なるなどしていますので注意してください。そしてこれらを収集し、それ以上の購入を検討するのなら、この『VOLUME TWO』がその対象に入ってくるでしょう。ただ、この『VOLUME TWO』はアナログLPでしかリリースされていませんので、前述した通り「ジャケットを飾る」「所有欲を満たす」という目的がなければスルーしても構わないと思います。

▼この記事の執筆に当たり、以下の記事を参考にいたしました。
Discogs/Various – 2001: A Space Odyssey - Volume Two