双子の名前はローズ（Rose）とモリー（Molly）、演じたのはリサ＆ルイーズ・バーンズ。


原作で重要な役割を果たすスクラップブックに夢中になるジャックのシーン。しかし、キューブリックはカットしてしまった。

　『シャイニング』で重要な役割を果たす予定だったスクラップブックのプロップには、数多くの新聞の切り抜きが貼られていますが、その多くはダミーです。しかし、いくつかの切り抜きはオリジナルで制作され、その中に「ジョン・キャシディとトルーマン・ウィルソン巡査が、デルバート・T・グレイディ（46）とローズとモリーと呼ばれた12歳の双子の遺体を発見した」という見出しの記事を見つけることができるそうです。つまり、グレイディの双子の娘の名前（役名）は「ローズとモリー」で年齢は「12歳」と設定されていたということがこれでわかります。

　原作小説には名前の設定がなく、しかも8歳と6歳の姉妹で双子ではありません。キューブリックも当初は姉妹のキャスティングを考えていたようですが、担当したアシスタントのレオン・ヴィタリは以下のように証言しています。

オリジナルでは姉妹ということでした。双子ではなかったのです。しかし問題がありました。一人の女の子がよくても、もう一人の姉、もしくは妹がダメだったりして、全く見つからなかったのです。そうすると、オーディション最終日にあの双子が現れたのです。とても奇妙なルックスで、ぴったりだと思いました。すぐにビデオに撮り、すぐそばのセットで撮影中のスタンリーのところに走り出しました。「スタンリー！スタンリー！彼女らを見つけた！見つけた！」と言いました。スタンリーはビデオを見ると「確かに、見つけたね」と言ってくれました。それで終わりでした。「予想外の大発見」というものはあるものなんです。（引用：【スペシャルレポート】2019年6月16日、ロサンゼルス「エジプシャン・シアター」で上映された4K版『シャイニング』の現地レポート［その2］レオン・ヴィタリの質疑応答）

　すっかりファッションアイコンとして定着した、ローズ・グレイディとモリー・グレイディの双子の少女。演じたリサ＆ルイーズ・バーンズの名前とともに、Tシャツを着る際に「ちょっとしたTips」として披露すると驚かれるかも知れませんね。

　ソースの記事はこちら。現在邦訳中ですので、記事の内容がわかりましたらご報告したいと思います。