「そういう話があった」程度の話なので、真面目に検証するほどではないと思います。
ビートルズ(The Beatles)の新たなドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:Get Back(原題:The Beatles: Get Back)』を監督したピーター・ジャクソンによると、ビートルズはジャクソンよりも前にJ・R・R・トールキンの小説『指輪物語』を原作とした映画『ロード・オブ・ザ・リング』を作ろうとしていました。最終的にトールキンから許可が下りずに、このプロジェクトは頓挫してしまいますが、ビートルズが選んだ監督はスタンリー・キューブリックでした。
〈以下略〉
(全文はリンク先へ:amass/2021年11月28日)
この話は2014年には公になっていて、以前こちらで記事にしています。上記記事には、この企画はデニス・オディール(後述)が発案したこと。ジョン、ポール、ジョージは原作小説を読んで乗り気だったこと。トールキンがNGを出したこと。もし実現すればポールがフロドを、リンゴがサムを、ジョンがゴラムを、ジョージがガンダルフを演じることになっていただろうと言われていたこと。などが新情報です。
この頃のビートルズはインドから帰英しアップルを設立したばかりで、ありとあらゆる企画が「単なる思い付き」で乱立していた時期でした。それまでメンバーの精神的支柱だったブライアン・エプスタインを失い、なんでもかんでも自分たちでやらなければならなかったし、また、ビートルズも色々とやりたがったのです。そんな状況下でのビートルズ主演による『指輪物語』の映画化と、キューブリック監督就任へのオファーです(実際にオファーしたかは不明)。ビートルズファンならこの頃の混乱ぶりはよくご存知だと思いますので、この企画の実現性や本気度はご理解していただけるかと思います。
ビートルズが映画の監督にキューブリックを選んだのは、企画したデニス・オディール(オデル)がビートルズ唯一のインスト曲『フライング』の映像用に、『博士の異常な愛情』のアウトテイクをキューブリックから譲ってもらったという経緯があったからだとも、ジョンの取り巻きの一人、ダン・リクターが『2001年宇宙の旅』で猿人「月を見るもの」を演じていたからだとも考えられますが、どちらにしてもビートルズとキューブリックの間にはすでに「コネ」がありました。また、それ以外でも共通する部分があります。詳細はこちらにまとめておりますので、興味のある方はぜひどうぞ。