2020年08月

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ZARA_shining_2020

 ZARAは過去に何度か『シャイニング』アイテムを販売(これこれ)しましたが、今年もやるみたいですね。昨年の「双子がドン!」なデザインではありませんが、なかなか攻めていると思います。

 でもまあ凝っているのはバックプリントですし、ジャケット等を羽織ればそんなに違和感ないデザインかもです。オフィスカジュアル用途にも使えそうですね。ジャケットを脱がなければ、ですが。暑くてどうしてもジャケットを脱ぐ際は、周りの総ツッコミを覚悟しましょう(笑。

THE SHINING & WARNER BROS Tシャツ
価格:2,990円(税込・送料込)
カラー:ブラック
素材:オーガニックコットン100%
サイズ:S(7~9 号)、M(9~11 号)、L (11~13 号)

zara_shining2

2020年9月5日追記:ロンTタイプも発売になりました。双子の少女が遊戯室に出現したシーンの全面プリント。しかしシースルータイプ・・・。Twitterでも「着る勇気がない」との声が(笑。スタイルに自信がある方、ぜひチャレンジを!

THE SHINING & WARNER BROS Tシャツ
価格:3,590円(税込・送料込)
素材:プリント地
サイズ:S(7~9 号)、M(9~11 号)、L (11~13 号)
【ご注意】当ブログの記事は報告不要でご自由にご活用頂けますが、引用元の明記、もしくは該当記事へのリンク(URL表記でも可)を貼ることを条件にさせていただいております。それが不可の場合はメールや掲示板にてご一報ください。なお、アクセス稼ぎだけが目的のキュレーションサイトやまとめサイトの作成、デマや陰謀論をSNSで拡散する等を意図する方の当ブログの閲覧、ならびに利用は禁止させていただきます。※当ブログはネタバレありです。





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pinkfloyd_2001
ピンク・フロイドの最高傑作(異論は認めない。笑)『夜明けの口笛吹き』と、『2001年宇宙の旅』のMGM版サントラ。

 日本版wikipediaのピンク・フロイドの項目には以下の記述があります。

この頃バンドはテレビ映画などのサウンドトラックも担当していた。スタンリー・キューブリックがこの年(1968年)に発表した映画『2001年宇宙の旅』では、フロイドに音楽制作の依頼が来ていたという話が伝わっている。

「伝わっている」とはまた責任放棄的な書き方ですが、それもそのはず、この記述にソースは示されていません。ですが、世の中には「wikiに書かれていることは全て正しい」と裏取もせず信じ込む人は後を絶ちません。実はこの件に関しては、2名の証言者がいます。ひとりはキューブリックの義弟であるヤン・ハーラン。そしてもう一人はキューブリックの長女カタリーナ。その証言は以下の通りです。

ヤン・ハーラン:私の頃(ヤンがキューブリック作品を手伝うようになったのは『時計…』の頃から)より以前ですが、そんなことはないと思います。聞いたこともない。後になって本当だったのかもしれないし、そうでなかったのかもしれない。もしそうなら、忘れていただけかもしれませんが。(引用:Jan Harlan: The Man Behind Stanley Kubrick

カタリーナ・キューブリック:スタンリーが映画に役立ちそうなものなら何でも聞いていたことは知っていました。彼がピンク・フロイドを検討した可能性は十分にあります。(引用:reddit/Stanley Kubrick's daughter Katharina Kubrick, and grandson Joe. AMA


つまり、「可能性のレベル」であって、「確定的な情報はない」ということです。そしてもちろんのこと、ロジャー・ウォーターズをはじめとするメンバーの誰一人も「キューブリックから『2001年』の音楽制作のオファーがあった」との証言はありません。

 続いて、以下は管理人の個人的な推論です。

(1)この頃のピンク・フロイドはサイケデリックバンドで、キューブリックが興味を惹くような音楽性を有していない。

 1967年にデビューしたピンク・フロイドは、この頃シングル『アーノルド・レーン』『エミリーはプレイガール』(大好きな曲なんですが酷い邦題だ。笑)と、アルバム『夜明けの口笛吹き』をリリースしていたのみです。確かにアルバム収録曲、『天の支配』『星空のドライブ』などは「宇宙」を感じさせますが、キューブリックの嗜好とはかなり異なると感じます。

(2)キューブリックは1966年の撮影時に現場でクラシックをかけていたり、粗編集でもクラシックを使用していたことから、早い段階からクラッシックの採用を検討していた。

 そもそもキューブリックは当時のサイケデリック・ドラッグカルチャーに疎く、ドラッグそのものにも興味を示しませんでした。キューブリックが実際に音楽制作をオファーしたのはアレックス・ノースですが、その音楽も交響楽であり、クラシックの範疇です。

 もしキューブリックがこの頃のピンク・フロイドを耳にし(その可能性は否定できない。なにしろ制作現場はヒッピーかぶれの若者が大勢いたのだから)、映画の使用を検討していたとしても、それはカタリーナが言う通り「可能性は十分にある」程度のものでしかありません。それに、実際にオファーがあったという証言が現時点で存在しない以上、結局はそれ以上でも以下でもありません。

結論:以上の通り、キューブリックがピンク・フロイドに『2001年宇宙の旅』の音楽を依頼した事実はなく、現時点で言えることは「可能性のレベル」で、そもそもこの頃キューブリックはピンク・フロイドの存在を認識していたかどうかさえ不明である。

 では、なぜこんなソースも何もない話がさも事実であるかのように現在まで伝わっているのでしょうか? 実は「スターゲート・シークエンスと『エコーズ』が〈偶然〉にもシンクロしている」と、「キューブリックが『時計じかけのオレンジ』のサントラに使いたいと『原子心母』の使用許可を求めた」という2つの事案があり、この2つが混同されてしまったからではないかと予想しています。特に『原子心母』の件は日本語版wikiに書かれていないこともあってか(本来なら確定情報であるこちらを記載すべき)、あまり一般には知られておらず、そのことがかえって『2001年…』のソースのない話を信じ込ませる遠因になっているのではないでしょうか。

 キューブリックがピンク・フロイドのサントラ起用をオファーしたのは『2001年宇宙の旅』ではなく、『時計じかけのオレンジ』である。この事実がもっと一般に広まれば、こんなソースも何もない単なる未確認情報が安易に拡散されることはなくなると思います。

追記:ただし、この件に関し今後新しいソースが出てこないとは限りません。その際はまた追記するか、改めて記事にしたいと思います。

▼この記事の執筆に当たり、以下の記事を参考にいたしました。
2001 Italia.it/Investigating the myths around the '2001'-Pink Floyd connection
wikipedia:Atom Heart Mother
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ROJ_2020_10


 私はいわゆる「ロキノン系」「ロキノン厨」と呼ばれる『ロッキンオン・ジャパン』世代ではなく、元祖である『ロッキンオン』世代です。1970年代後半から1980年代、ハードロック〜プログレ〜パンク〜ニューウェーヴ〜オルタナまでフォローし、ニルヴァーナなどのグランジ全盛時代にはもう離れていました。まあ、多感な10代〜20代を『ロッキンオン』と『キネマ旬報』で過ごしたといえば、同世代に方には「ああ、あんな奴ね」とわかっていただけるのではないかと思います(笑。

 で、その『ロッキンオン・ジャパン』2020年10月号の表紙に、あいみょんが『シャイニング』双子の少女Tシャツを着て登場しています。海外ではファッション誌などで、モデルやタレントがキューブリック作品のコスプレをして表紙を飾る、という事例が過去にいくつか(これこれ)ありました。日本ではこういった事例はあまり聞かないし、「いよいよキューブリックもここまで(若い世代の間で)メジャーになったか」と感慨深いものがあります。

 でも実際は、キューブリック作品のオフィシャルなアイテム化はここ数年のことで、過去に不当な高額で販売されていたものは俗に言う「海賊版」です。もちろん海賊版のTシャツを着て雑誌やグラビアを飾ることはできません。ですので、こういったタイアップが可能になったのは最近の話、ということになります。海賊版時代からキューブリック作品のTシャツ(特に『時計…』)は原宿あたりでよく売られていたし、密かに人気もありました。ですがそれはあくまでアングラな話であって、一般的ではありませんでした。キューブリック人気が一般層に拡大した大きな要因の一つがこの「キューブリックアイテムのオフィシャル化」であったことは、紛れのない事実でしょう。

 その一般層の代表格、あいみょんが着ている『シャイニング』の双子の少女Tシャツは、おそらくこちらで紹介したNoodleのものだと思います。タイアップか私物かはクレジットを見れば(衣装協力のクレジットがある)わかりますが、あいみょん自身が『シャイニング』を知っていてこのTシャツを選んだのか、それとも単なる「デザインが可愛い」で選んだのか、はたまたコーディネーターの言うがままだったのかは分かりません。できれば「知ってて選んだ」であって欲しいものですね。


ロッキング・オン・ジャパン 2020年 10 月号 [雑誌](amazon)
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 以前こちらで記事にした同じくメビウスのディスカバリー号は1/144スケールで、全長約1mとかなり大きなサイズでした。今回は1/350スケールで全長43cmとかなりコンパクト。これなら置き場所に困らなさそうです。それにお値段も半額以下とかなりリーズナブル。前キットで好評だったディテールは、今回も引き続きクオリティが高いそうです。「飾る場所がない!」と前キットをスルーした方は、購入を再検討してみてはいかがでしょうか。


メビウス 2001年宇宙の旅 ディスカバリー号 XD-1 1/350スケール プラモデル MOE2001-8(amazon)
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動画は音ズレが酷いので、参考程度にご覧ください。

 『2001年宇宙の旅』のロサンゼルス・プレミアは1968年4月4日ですので、その時のクラークの姿になります。この動画は初のDVD化『2001年宇宙の旅・特別版』(何か特別なバージョンというわけではなく、映像特典が20分以上ある場合に「特別版」と呼称していたようです)に「アーサー・C・クラーク講演映像」として収録されていて、それにはもちろん字幕もついています。しかしどういうわけか『特別版』以降は特典映像から外されてしまい、その後のリマスターDVD、BD、4KUHDのいずれにも収録されていません。ですので、講演の内容を知りたければ該当のDVDを入手するしかないのです。

 とはいえ、その内容は関係者への謝辞や、未見の招待客が混乱しないように配慮した映画の解説に終始し、たいして価値があるわけではありません。ですが、当時の雰囲気を知るには貴重な映像資料ですし、評価が定まった後年になっていくつも制作されたドキュメンタリーより価値があると思うのですが。

 背景に飾られたパネルはキューブリックが監修したオフィシャルのデザインとは異なります。これは完成の遅延にしびれを切らしたMGM側が勝手に用意した広告デザインだと思われます。現在では全く使用されていませんので、そういう意味では貴重ですが、当時の広告制作物にはこのビジュアルを使ったものも見られます。キューブリックとの「センスの違い」は興味深いですね。

 この講演が収録されたDVDは以下の通り。中古で安価に入手できますので、興味のある方はぜひ購入をご検討ください。


2001年宇宙の旅 特別版【ワイド版】 [DVD](amazon)


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初DVD化された際のパッケージ。内容は上記と同じ。
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