2017年03月

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2001a-space-odyssey-bedroom

2001 A Space Odyssey bedroom film set recreated at 14th Factory art space

Serendipity had a big part to play in the replica of the bedroom scene from Kubrick’s 2001 A Space Odyssey which is currently on display at the multi-media art space The 14th Factory in downtown Los Angeles.

(全文はリンク先へ:Film and Furniture/2017年3月




 ロサンゼルスにあるアートスペース「第14工場」で、『2001年宇宙の旅』で登場した白い部屋を再現した展示されているそうです。ディテールはちょっと甘いですが、なかなかの再現度ではないでしょうか。

 『2001年…』に登場した「白い部屋」、撮影現場では「ホテルルーム」と呼ばれていましたが、それはこの部屋が「異星人が人類のテレビ番組をモニターしていて、そこに登場したホテルの部屋をコピーしたもの」だからです。クラークの小説版では、ボーマンはこの部屋の正体を突き止めようと部屋を歩き回り、水道水や冷蔵庫の中身まで調査。その後シャワーを浴び、ベッドでTV番組を見ていると、この部屋がそのTV映画のワンシーンにそっくりそのまま登場するのを発見し、ボーマンはこの部屋のカラクリを知ることになるのですが、キューブリックはそういった説明的な描写は避け、老いてゆく自分自身をその都度発見するという抽象的な表現になっています。

 キューブリックが小説版のような描写を嫌ったのは、神話的な映画のラストシーンで生活感を出したくなかったからだと思いますが、一応はこんなシーンの撮影も検討しています。実はこの「白い部屋」のシーン、台本では「ボーマンが部屋をうろついてやがてモノリスを発見する」としか決まっていなかったそうで、様々なアイデアを現場で試しているうちにあの形になったそう。キューブリックは観客に対して「わかりやすさ」より「視覚的美しさ」を優先させる監督なので、映画で描かれる事象についていくのは大変です。それに加えて「これだけ示唆や暗喩をしておけば伝わるだろう」という判断のハードルも高いので、ちょっと気を抜くと置いてけぼりを食らってしまいます。こういった点が「キューブリック作品は難解」と言われてしまう所以なのですが、当人は「全部説明してしまったら面白くない」と事あるたびにインタビューで語っています。

 因みにモデルになったホテルはロンドンにある高級ホテル、ザ・ドーチェスターです。

2017年4月2日追記:「『2001年宇宙の旅』に登場する「第四のモノリス」こと白い部屋を完璧に模したインスタレーション」としてFNMNLが記事にしていますが、「「第四のモノリス」こと白い部屋」って意味がわかりません。よくよく考えると恐らく「第四のモノリスがあった白い部屋」という原文の「あった」を「こと」と誤訳したんでしょうね。だとすると、ちゃんと映画を観て記事を書いていないのでは? と疑いたくなるレベルの恥ずかしい間違いです。ここも今流行りのキュレーションサイトのようですが、「アクセス稼ぎにやっきになるばかりで記事の質が低い」という昨今の批判を裏付ける様な失態でとても残念です。
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 スティーブン・キング原作の同名小説をスタンリー・キューブリック監督が映画化したホラー映画『シャイニング』には観客に強烈な印象を残した「グレイディの双子」というキャラクターがいる。

 イギリスに住むマーティン・ヒューズさんは、自分に双子の女の子が生まれると分かった瞬間から、もうあのシーンがやりたくてやりたくてうずうずしていたそうだ。

 だもんだから、こうなった。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:カラパイア/2017年3月28日




 
 まあ気持ちは痛いほどわかりますが、元ネタがホラー映画だけに大人になった時に恨まれないようにしないといけませんね。ところで記事中「ちなみに映画に出てくるグレイディの双子は実際には双子ではなく、双子に見える2人の姉妹が演じていたそうだ」とありますが、これは間違って伝わっているものです。整理すると以下のようになります。

●原作

グレイディの娘たちとして管理人のワトソンやグレイディの幽霊からその存在を語られる。8歳と6歳の姉妹。

●キューブリックの映画版

クレイディの二人の娘として遊技場や廊下に出没する。ただ設定上双子かどうかははっきりせず、グレイディ本人も「二人の娘」としか語っていない。

●キューブリック版の女優

リサとルイーズの双子の姉妹。二人とも1968年生まれ。立ち位置は左がリサで右がルイーズ。

おそらく原作の設定がいつのまにか演じた女優の話にすり替わったのだと思いますが、演じたのはリサ&ルイーズ・バーンズという正真正銘の双子です。この間違い、訂正されないまま定着しちゃっていますので、この機会に正しい情報を記憶していただけたら嬉しいですね。
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Kubrick2


 以前からTwitterなどで画像が出回っていたこの彫刻ですが、アメリカ・シアトル在住の彫刻家、マイク・レヴィット氏が制作したもので、16人の映画監督をモチーフにした「キング・カッツ(映画王たち)」の中の一作品だそうです。

 キューブリックもひどいですが、タランティーノはもっとひどい(笑。これを悪趣味として顔をしかめるか、ブラックユーモアとして笑えるかは人それぞれですが、個人的には面白がっています。他にはキャスリン・ビグロー、ティム・バートン、ジェームズ・キャメロン、コッポラ、ヒッチコック、ルーカス、リンチ、宮崎駿、オーソン・ウェルズ、スコセッシ、スピルバーグ、スパイク・リー、ウェス・アンダーソン、ウッディ・アレンが被害(?)に遭っています。管理人のお気に入りはキューブリックではなく、実はウェルズです。(笑

 キューブリックのメイキング動画を以下に貼っておきますが、これによると木製で、アクリル絵具で塗ったもののようです。氏のサイトはこちら。販売もしているようですね。

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左がトーバ、中央がリース、右は不詳。

 キューブリックの最初の妻、トーバ・メッツはカリフォルニア州のサン・ガブリエル山脈でのロケに帯同し、台本監督としてクレジットされているのは知られていましたが、ワンピースのまま川の中に入り魚を獲るという謎のシーンにカメオ出演しているとは気づきませんでした(ソースはこちら)。確かによく見るとそのようですね。

 因みに中央はバージニア・リースですが、その右側の女性は誰だかわかっていません。IDMbにはトーバとリース以外に女性名はなさそうなので、おそらくスタッフの誰かの関係者でしょう。

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『恐怖と欲望』のスタッフと出演者。キューブリックの右側がトーバ。ここにはリースと謎の女性は写っていない。
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 2015年にリリースされたアルバム『ドローンズ』からのプロモーションシングル曲。

 このミューズというバンドは過去にも『博士…』のオマージュとして「タイム・イズ・ランニング・アウト」、『2001年…』のオマージュとして「ブリス」をご紹介していますが、今回は『フルメタル・ジャケット』。歌詞は「お前をサイコ・キラーに作り変えてやる!」というそのまんまな内容で、PVもかなり直球です。

 ブルージーに唸るギターリフとノイジーなベースが大好物な管理人としては、彼らの演っている音楽はものすごく好みなんですが、いかんせん1960年代〜70年代のロックを大量に聴き込んでしまっているので、どうしても元ネタがわかってしまいます。パープルのこれやドアーズのこれなんかがアイデアのベースでしょうね。

 ミューズはグラミー賞を受賞したほどの世界的に有名なロックバンドですが、ガラパゴス化が激しい日本のミュージック・シーンでは全く知られていません。日本でロックバンドといえばバンプに代表される「切ない・爽やか系」が主流ですが、メジャーシーン以外でこういった骨太系ロックバンドもいないわけではない(以前こんなバンドをご紹介しました)ので、「トレンド」などという軽薄なものに流されず、地道に活動を頑張ってほしいものです。
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