2016年12月

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Thomas_Schelling
Thomas Schelling(IMDb)
トーマス・シェリング(wikipedia)

 アメリカの経済・政治学者。専門はゲームの理論。『博士の異常な愛情』のコンサルティングを担当した。

 キューブリックはシェリングの書いたピーター・ジョージの小説『赤い警報(破滅への二時間)』の紹介記事を読んで興味を持ち、映画化権を獲得したが、小説には大きな問題があった。原作小説が書かれた1958年頃は爆撃機が核攻撃の主な手段だったが、1960年代までには大陸間弾道ミサイルがそれに取って代わっていたからだ。 そのため、爆撃機を使ったもっともらしいシナリオを考え出すためにシェリング、キューブリック、ピーター・ジョージ、核の理論家ウィリアム・カウフマンらと協議することになった。「私達は核戦争の始め方をどうするか苦労した」「私達は(戦略)空軍で狂った誰かがいない限り、最終的には核戦争が起こるはずがないと考えた」。そうやってキューブリックとピーター・ジョージは小説を「ナイトメア・コメディ」に改変することを決めたそうだ。

 また、映画に登場した「皆殺し装置」はシェリングのアイデアで、それは自身が最も興味を持っていたテーマ(戦略的コミットメント、誤ったコミュニケーション、意図せぬ結果)でもあった。

 1921年4月14日カリフォルニア州オークランド出身、2016年12月13日死去、享年93歳。
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 ポルトガルの建築事務所スペース・ワーカーズが『カボ・デ・ビラ』のプロモーション用に制作したビデオが『シャイニング』のオマージュだったのでご紹介。

 部屋の間の壁を消し去った『カボ・デ・ビラ』の特徴を表現するのに『シャイニング』の方法を用いたそうですが、黒バックに白文字のスーパーインポーズの出し方や部屋のドアを開けるカット、最後の外観の夜景などは直接それとは関係ないですよね(笑。まあ、ツイッターでもシンメトリックで一点透視な写真を「まるでキューブリック!」と言ってツイートしているのをたまに見受けますし、カメラを持つとついついやってみたくなる魔力がキューブリック作品にはあるんでしょう。

 元記事はこちら
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※0:32より。

 キューブリックが『2001年…』にダグラス・トランブルを起用するきっかけになったシネラマ映画『To the Moon and Beyond』の一部がありましたのでご紹介。

 この『To the Moon and Beyond』、1964年に開催されたニューヨーク万国博覧会で上映されたものをキューブリックが視聴し感動。そのスタッフだったダグラス・トランブルとコン・ペダーソンを引き抜いて『2001年…』の特撮スタッフに採用しました。

 トランブルのその後の活躍は周知の通り。その主な監督・参加作品を集めた動画もありましたので、以下に貼っておきます。キューブリックはどんなつまらない映画でも「何かの参考になるかもしれないから」と最後まで観ていたそうです。こういった地道なリサーチが現実に優秀なスタッフの獲得につながっているのですから、キューブリックのことを「リサーチマニア」と揶揄するのは簡単ですが、映画に注ぎ込むその熱量はやはりすごいものがありますね。





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2001年宇宙の旅 [Blu-ray](amazon)


映画に出会う![吹替補完版で甦る傑作たち]全5作品

民放地上波ゴールデンタイムで放送された際などに惜しくもカットされ、日本語吹替が存在していない場面を、新収録した吹替で補完。吹替ファン“必聴”の完全保存版が集結!

2001年宇宙の旅[吹替補完版]

WOWOW シネマ吹替版
12/29(木)よる6:15

(詳細は:WOWOW「映画に出会う![吹替補完版で甦る傑作たち]」へ)




 この[吹替補完版]ですが『2001年…』のwikiによると

2016年12月29日にWOWOWで放送される際、再放送時にカットされた部分を追加録音した物が放送される予定。その際、故人の声優が担当していた箇所は別の声優が代役を務める。

となっています。

 キューブリック作品で吹替版のBDが発売済なのは『博士…』『スパルタカス』(『アイズ…』はTVOAではなく、初めから日本語吹替がBDに収録)ですが、他に吹替版が存在するのは『ロリータ』『2001年…』『シャイニング』の3作品が確認されています(『フルメタル…』もあるそうですが、お蔵入りになっている)。つまりこの3作品は将来吹替版BD(もしくは4K)が発売される可能性がある、ということですね。その中でも『2001年…』の吹替版の発売はほぼ確実でしょうから、不完全なTVOA版ではなく、この[吹替補完版]での発売を希望したいですね。

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 写真集『スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950』に掲載されている写真がほとんどですが、この写真集が高騰している現在、ダイジェストですが、こういった動画で気軽に鑑賞できるのはいいですね。

 ところでその写真集、廉価(ペーパーバック)版が出る話はどうなったのでしょう? 価格も安く、気軽に入手できるので需要はあると思うのですが音沙汰がありません。早く出版して欲しいですね。
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