2001年宇宙の旅 [Blu-ray](amazon)
GIF画像ライブラリーサービス Giphy に、スタンリー・キューブリック監督の代表的映画『2001年宇宙の旅』全編が569枚のアニメーションGIFとして公開されました。アップロードしたユーザーは「インターネットには著作物のアニメーション GIF が溢れているけど、どこまでがフェアユースとして許されるのか知りたい」としています。
〈以下略〉
(全文はリンク先へ:engadget日本版/2016年3月26日)
こういった行為に何の意味があるのかわかりませんが、動画ならNGでGIFならOKとはならないでしょうね。GIFも立派な動画です。因みにアップされたサイトはここです。
それとは別に、著作権については抜本的に考え直す時期に来ているんじゃないでしょうか。著作権法が誕生したのは出版がメディアの中心だった時代です。この時代からTV時代まで、メディアはメディア系企業に握られていました。著作権法は主にメディア企業が守るべき法律で、受け手である一般視聴者には録音や録画の問題以外は、ほとんど関係がありませんでした。
しかしインターネットの時代に入るとメディアは企業の独占ではなくなり、一般視聴者が情報を発信する時代へと変化しました。つまり「個人放送局」が安価に、安易に成立してしまったのです。こうなると著作物の複製・発信のすべてを一元的に「悪」と決めつけるのには現実的には不可能になってしまいました。当ブログを始め、ネット上のサイトやブログ、SNSのほとんどは厳密に言えば著作権法違反だらけです。インターネットが普及し始めの頃はある程度コントロール(特にアイドルの画像は厳しく制限されていた)できていたのですが、これだけネット世界が肥大化してしまえば、アウト・オブ・コントロール状態です。
もちろん公開中の映画全編をネットにアップするなどもってのほかですが、著作物の多くが発表から時間が経過すればするほどその価値を失ってしまう現状を見れば、その価値を再度高める意味でも著作物の複製・発信の規制をゆるめるべきではないかと思っています。
例えば映画ですが、公開から2年は全編著作権で守られ、それ以降は年数が経つごとに公開していいパーセンテージを増やしていき、100年経つと完全にパブリック・ドメイン化してしまうとか、です。そうすれば、忘れ去られようとしている旧作でも知る機会が多くなるので、再度その映画のDVDが売れ始める、などという事が起こり得ます。それはそれで著作権者にとってもメリットがあると思うのですが。
では写真はどうするのか?とか媒体によって問題はありますが、著作権法が現実を全く反映していない現在、抜本的な改正が求められているのは間違いないと思います。
まあでも「夢が欲しけりゃカネ払え〜」の人たちがそれを許さないんでしょうけどね。