2014年09月

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 動くスー・リオンが拝める最古のフィルムとして以前『ロレッタ・ヤング・ショー』の動画をご紹介しましたが、これはその後、1960年にオンエアされたTV番組『わんぱくデニス』の『ミス・キャスカートのサンスーツ』というエピソードに登場したスー・リオンの映像です。動画の後半に押し掛けてくる少女の内の一人で、バレンタインカードといっしょにチーズと言われ、写真を撮られている少女がスーです。

 この放映リストによるとシーズン1の第32話(最終話)でオンエアは1960年6月12日。収録はその前でしょうから当時13歳。この年の11月から『ロリータ』の撮影に入るので、キューブリックのコメントで「彼女は13歳だった」というのはスーを発見した当時の年齢ですね。誕生日は7月なので撮影時には14歳になっています。

 初々しさのあった『ロレッタ…』よりも堂々とした演技は、もう既に『ロリータ』のロリータそのままです。でもこれで13歳とは・・・やっぱり見えないですね。
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White Man's Burden

 『シャイニング』のバーシーンでジャックがロイドにバーボン・オン・ザ・ロックを作ってもらいながら呟く台詞ですが、訳では「酒は白人の呪いだ、インディアンは知らん」となっています。しかし、調べてみるとイギリスの作家で詩人のラドヤード・キップリングが1899年に詠んだ詩『White Man's Burden(白人の責務)』を指しているようです。以下はその詩と訳になります。

The White Man's Burden

Take up the White man's burden --
Send forth the best ye breed --
Go bind your sons to exile
To serve your captives' need;
To wait in heavy harness
On fluttered folk and wild --
Your new-caught, sullen peoples,
Half devil and half child.

Take up the White Man's burden --
In patience to abide,
To veil the threat of terror
And check the show of pride;
By open speech and simple,
An hundred times mad plain.
To seek another's profit,
And work another's gain.

Take up the White Man's burden --
The savage wars of peace --
Fill full the mouth of Famine
And bid the sickness cease;
And when your goal is nearest
The end for others sought,
Watch Sloth and heathen Folly
Bring all your hope to nought.

Take up the White Man's burden --
No tawdry rule of kings,
But toil of serf and sweeper --
The tale of common things.
The ports ye shall not enter,
The roads ye shall not tread,
Go make them with your living,
And mark them with your dead!

Take up the White man's burden --
And reap his old reward:
The blame of those ye better,
The hate of those ye guard --
The cry of hosts ye humour
(Ah, slowly!) toward the light: --
"Why brought ye us from bondage,
"Our loved Egyptian night?"

Take up the White Man's burden --
Ye dare not stoop to less --
Nor call too loud on freedom
To cloak your weariness;
By all ye cry or whisper,
By all ye leave or do,
The silent, sullen peoples
Shall weigh your Gods and you.

Take up the White Man's burden --
Have done with childish days --
The lightly proffered laurel,
The easy, ungrudged praise.
Comes now, to search your manhood
Through all the thankless years,
Cold-edged with dear-bought wisdom,
The judgment of your peers!

Rudyard Kipling


白人の責務

白人の責務を果たせ ―
諸氏の育てた俊勇を送れ ―
諸氏の息子を海外に送り
困窮せる虜囚のために働かせ
一致団結して役務につかせよ
動揺する蛮族のために ―
被征服民、うっとうしい連中
半ば悪魔、半ば子供のために。

白人の責務を果たせ ―
忍耐強く我慢して
恐怖の脅しを隠し
誇りを見せびらかすな。
百倍も分かりやすく
率直かつ明快に語れ。
連中の利を追求し
連中の益を齎すため。

白人の責務を果たせ ―
平和ため残忍な戦闘に参加し ―
飢饉の口を一杯に満たし
疫病を追放せよ。
諸君の連中への目的が
達成目前に注意すべきは
諸君の希望を無にする
怠惰や邪教の愚行だ。

白人の責務を果たせ ―
豪奢な王者の支配ではなく―
奴隷や掃除人の苦役を ―
普通の連中の話を。
諸君に禁じられた港を
諸君に禁じられた道を
諸君は生きてこれらを使い
諸君は死して標を残すのだ。

白人の責務を果たせ ―
そして白人の報酬を得よ。
連中の非難を和らげ
連中の憎悪を見守れ ―
大勢の嘆きに同調し
(徐々に!)光明に向ける ―
「わしらが好きなエジプトの夜
なんで解放するのかね?」

白人の責務を果たせ ―
諸君は卑下することはない ―
といって疲れを隠そうとして
声高に自由を叫ぶことはない。
諸君が叫ぼうとも囁こうとも
投げ出そうとも努力しようとも
不機嫌で無口な連中は
諸君の神と諸君を信じ始める。

白人の責務を果たせ ―
子供の時代に別れを告げ ―
さっそく差し出される月桂冠
躊躇なき賞賛の声。
さあさあ、男らしさを
尊い知恵で研ぎ澄ましても
報われざる歳月を終え
同胞の評価を求めよ!


 ジャックは元高校教師で国語を教えていたという設定なので、この詩について言及しているものと考えられます。二度繰り返して呟くのもそれを強調しての事でしょう。詩の内容は当時の白人至上主義そのもので、有色人種を隷属させるのは白色人種の責務であると説いています。アメリカの帝国主義を象徴する「ジャック・ダニエル」というバーボンを注いでもらいながらこの詩に言及するのは、ジャックは極端な帝国主義者で人種差別主義者ではないにしろ、その影響下にある大多数のアメリカの白人である事を示しています。ハロランを「ニガー」と呼ぶのもそういった考え方が影響しているのでしょう。

 このシーンの台詞をニュアンスを正確に訳すなら「『白人の責務』そうだろ?ロイド、『白人の責務』」になるかと思います。つまりジャックは苦しんでいた禁酒を解くのに『白人の責務』という白人至上主義の詩を引用して「アメリカ帝国主義で手に入れたバーボンを白人が飲むのは白人の責務だ。だから飲まなきゃならないんだ」と自分勝手な論理で飲酒を正当化しているのです。

 もちろんこれらのシーンや台詞の裏には、ホテルに巣食う悪霊の正体がその迫害された当事者である、ネイティブ・アメリカンの怨霊である事が示唆されています。ロイドやグレイディはその怨霊によって殺され、操られている白人の霊に過ぎないのです。そして最後には、ジャックもそれらの仲間入りをしてしまうのです。

▼この記事の執筆に当たり、以下のブログを参考にいたしました。
ヘ短調作品34:白人の責務 -- キップリング

 尚、「白人による有色人種の文明化は、いくら困難や犠牲が伴っても成し遂げなければならない白人の責務」というこの詩の真意が「人種差別的植民地主義を正当化するアジテーション」なのか「文明を先んじる者として、いかなる犠牲を払っても成し遂げなければならない責任と決意表明」なのかは時代によって評価が分かれているそうです。個人的にはどちらにしても白人の優位性から来る思想なので大差ない(植民地側からすれば)と思っています。
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 アップルとキューブリック、というか『2001年…』というと過去にこんな話題こんなCMとかありましたが、なんともまあ微妙なCMがオンエアされるようです。この「素晴らしいものが登場する時のBGMが『ツァラトゥストラ…』」というのはもうどのくらい繰り返されたネタなんでしょうね?しかも口でBGMとは・・・。日本でオンエアされた際、お茶の間に流れる微妙な空気に耐えられるか今から心配です。

2014年9月13日追記:ロケットニュース24でも『発売直前の「iPhone6」と「iPhone6 Plus」のテレビCMが絶望的にダサい! 購入を真剣にためらうレベル』と記事になっていました。やっぱりそう思いますよね。キューブリックファンで、漢字Talk時代からのMacユーザーである管理人も同感です(笑。


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 アーサー・C・クラーク作のSF小説「幼年期の終わり」を、6話構成のミニシリーズとして製作するプロジェクトに、米Syfyが正式にゴーサインを与えた。

(以下リンク先へ:海外ドラマNAVI/2014年9月8日




 突然こんなニュースが。キューブリックは『幼年期の終わり』の映画化を検討したというよりも、『2001年…』のアイデアの源泉、つまり複数あるクラークの原作の一つとして『2001年…』に取り込もうとしたというのが実際ですが、それにしてもTVシリーズで映像化とは。全世界のクラークファンは大喜び!でしょうか?それとも不安満載??

 現在のCG技術を持ってすれば『インデペンデンス・デイ』にパクられたあのシーンや、先日深夜に放送された日本の某アニメの元ネタになった壮大なラストシーンなんかも実現可能ですね。まあ密航先の世界の描写や宇宙船のデザインをどうするか、例の非キリスト教的なビジュアルはどうなるの?とか不安は尽きませんが。でもこれだけメジャーな原作の映像化です。日本でもなんらかの形で公開されるでしょうから、今から楽しみです。続報を待ちましょう。


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※トロント国際映画祭のスタンリー・キューブリック展紹介ページ(website)


 ここで第一報でお知らせしましたが、9月7日にオープニングを迎えたトロント国際映画祭に合わせて開催される、スタンリー・キューブリック展の開催期間が2014年10月31日から2015年1月25日に決定したようです。場所はベル・ライトボックス。キービジュアルはジャック・ニコルソンの「Here's Johnny!」です。

 スケジュールを見ると10月31日のオープニングゲストはクリスティアーヌヤン・ハーラン。11月1日の『アイズ…』の紹介にも登場。11月2日にはキア・デュリアゲイリー・ロックウッドが来場。11月7日にはダグラス・トランブルが。『2001年…』がこの日から一週間35mmのニュープリントで上映されるそうです。翌日にはトランブルの基調講演が開催。12月1日にはアラン・カミングも来場予定だとか。

 北米最大の映画祭が主催なだけあってずいぶんと盛りだくさんです。このゲストの多さはキューブリック展最多ではないでしょうか。それぞれのイベントはニュースになるでしょうから、またここで紹介したいと思います。
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