2011年12月

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 スタンリー・キューブリック監督の映画『フルメタル・ジャケット』で名をはせ、その後も映画『メン・イン・ブラック』や映画『ザ・セル』に出演して活躍し、さらにテレビドラマ「LAW & ORDER クリミナル・インテント」でもお馴染みのヴィンセント・ドノフリオが、初の長編監督作品に挑戦した映画『ドント・ゴー・イン・ザ・ウッド / Don't Go in the Woods』(原題)について語った。

 同作は、インディ系のロックバンド5人組が、誰にも邪魔されずに音楽製作をしようと森林に囲まれた小屋に泊まったが、ある日、突如グルーピーが彼らを邪魔しに現れてから、奇妙なことが起こり始めるというホラーベースの作品になっている。だが全編には、ホラーだけでなく、コメディ要素とミュージカル要素も含まれている個性的な作品に仕上がっている。

 ミュージカルとホラーを交錯させる過程で困難だった点についてヴィンセントは「ミュージカルとホラーを交錯させることは、ある意味で破壊的な行為なんだ。それはホラーは、徐々に緊張感を保ちながら、それ(テンション)を一挙に爆発させるが、ミュージカルだといきなりマックスのテンションになってしまう。だから難しいんだ。そのため、どうやったら交錯できるか考えたときに、まずはほとんど俳優経験のない人たちをキャスティングして、彼らにはあくまでストーリーを伝えるだけのフラット(平たん)な演技をさせて、それとは逆にミュージカルの部分を強調させていくことで、ホラーと共存させたんだ」と興味深い手法について語った。

 撮影について「撮影はわずか12日間で、予算も840万くらいだった。ただ、ミュージカルのシーンがあるために、音響だけにはお金をかけたつもりなんだ! 音が悪いと見る気にならないからね。それと、ほとんどのCGは友人に任せることで格安の予算で、製作することができたんだよ」と、まるで独立系映画のゲリラ撮影のようだったそうだ。またヴィンセントは、これまで数多くの優秀な監督と共に仕事をしてきたのに、なぜようやく監督する気になったのか、との質問に「確かに、これまでいろいろなアーテイストと仕事をして多くの刺激を受けてきたが、テレビや映画の俳優の仕事で、もの凄く忙しくて、ゆっくり時間を取って製作できなかったんだ」と理由を明かした。

 このようないろいろなジャンルが交錯する映画を、どうやって一般に公開させることができたのだろうか。ヴィンセントは「実は、この映画を売り込むのは本当に大変だったんだ。アイデアを話しても、理解できない人もかなりいたんだよ……。それに、もともとこういうジャンルの映画というのは、新鮮であることで若者には受けるが、実際に資金を出してくれる多くの連中は年配の人たちが多いから、余計に苦労したんだ。ただ、ある映画祭に出展して、そこでホラーの映画を頻繁に配給してきたライオンズゲートで働いていたことのある人物と出会い、彼がこの作品をサポートしてくれたおかげで、最終的にトライベッカ・フィルムズに売り込むことができて、こうして公開に結びつけることができた。ただ、今回は映画祭だったが、あらゆる手段(インターネットなど)を利用して人にできるだけ観てもらうことが大切だと思う」と彼の知名度だけでは、売り込むことが難しかったようだ。

 これまで目力の強い表情で、インパクトのある演技をしてきたヴィンセントが、監督として新たな顔を同作で見せることとなった。今後も大好きである俳優の仕事を続けていくが、時々監督もしてみたいと語っていた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

シネマトゥデイ映画ニュース/2010年12月9日




 あの『フルメタル…』の微笑みデブことヴィンセント・ドノフリオが監督デビューしたらしいです。その上記記事の予告編がYouTuneにアップされていました。これを観る限り、監督としての才能は???ですね。ミュージカルって言っていますが要するにロックの楽曲とホラーを合わせるという事ですか。確かにロックとホラーは親和性は高いですが、ヘビメタやスラッシュならともかく、なんなんでしょうこの「木の上でアコギの弾き語り」って・・・。どう観ても違和感ありまくりで面白くも何ともありません。予告編でこれなら本編は期待薄でしょう。ひょっとしたらその内カルト的な人気が出るかもしれませんが、その前に忘却の彼方へと連れ去られてしまいそうです。
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 なんとも長ったらしいですが、これが脚本の草稿段階での『博士…』のタイトルでした。キューブリックと原作者のピート・ジョージで考えたらしいですが、これからも分かるように「宇宙人が滅びた地球を見つけて、発掘した情報を元に作った映画」という当初のアイデアを反映したものになってます。結局このアイデアはボツになって現在の形になりましたが、この「宇宙人視点で映画を創る」というアイデアは次作『2001年…』で実現することになります。しかも配給は「マクロ・ギャラクシー・メテオ」ではなく「メトロ・ゴールドウィン・メイヤー」でしたね。
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Arthur_Schnitzler_1912
Arthur Schnitzler(IMDb)

アルトゥール・シュニッツラー(MOVIE-FAN)

 『アイズ…』の原作、『夢奇譚』の作者。他の著作は『アナトール』、『輪舞』など。それぞれ1921年、1950と64年に映画化されている。尚、『夢奇譚』は舞台はウィーンで年代は19世紀末だったため、場所はニューヨーク、時代は20世紀末、馬車はタクシーに、性病はエイズに翻案され映画化された。1862年オーストリア・ウィーン生まれ、1931年没。
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14)

 『ロリータ』でハンバートとロリータが車内で交わす会話で、ロリータが「ブラーニー・ストーンにキスしたことある?」と尋ねるシーンがあります。これはアイルランドのブラーニー城にある「ブラーニー・ストーンにキスすると雄弁になる」という言い伝えがあり、このシーンの直前にロリータとハンバートは寝てしまっている事から「あなたは雄弁にその事を話す人?」とハンバートに暗に問いかけているのです。

 ただ「カンの鈍い」ハンバートはそれに気付かず「いいや、いつかしてみたいと思っている」と間の抜けた返事をします。それに対しロリータは次にはっきりと「ママに今日の事言うの?」と訊くが今度も「言う?何を?」と返され、あきれたロリータは「知ってるでしょう?アレよ」と答え、やっとハンバートはこの会話の意味に気づきます。

 こういった会話一つにも、ロリータの小賢しい性格とハンバートの鈍い性格が表現されているのですが、ブラーニー・ストーンの予備知識のない者にとってはちょっとハードルが高いですね。
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