ジェームズ・ボンド映画の“ミス・マネーペニー”役で知られる女優ロイス・マックスウェル(80)が、オーストラリア西部パース近郊の病院で9月29日死去した、と英BBCが伝えた。死因はガンだという。
彼女が演じたマネーペニー女史(本名は“ジェーン・マネーペニー”)は、英国情報部MI6のコードネーム“007”ことジェームズ・ボンドの上司、Mの美人秘書。イアン・フレミングの小説や映画化作品になくてはならないキャラクターで、シリーズ第1作「007/ドクター・ノオ(007は殺しの番号)」(62)から「007/美しき獲物たち」(85)までの全14作に出演し、ボンドとの軽妙でセクシャルな会話はシリーズの売り物の一つだった。
マックスウェルは1927年2月14日、カナダ・オンタリオ生まれ。15歳で英国に渡り、王立演技アカデミーで学んで、のちの3代目ボンド、ロジャー・ムーアと親友関係に。その後ハリウッドで映画デビューし、翌47年のシャーリー・テンプル主演の喜劇「That Hagen Girl」で米ゴールデン・グローブ新人女優賞を受賞。翌年、マリリン・モンローらと共に米ライフ誌が特集した“次代のスター8人”に選ばれた。その後、親友ムーアと7本のボンド映画で共演した。他の主な出演作に「ロリータ」(スタンリー・キューブリック監督)など。89年に女優を事実上引退していた。
ムーアはBBC TVに「彼女はとても優秀な女優で、すごいユーモアの持ち主だった。彼女こそMに“昇進”すべきだったのに、叶わなくて大いに残念だ。彼女ならどんなにステキなMを演じられただろう」とユーモアあふれる弔意のコメントを寄せている。
(映画.com ニュース/2007年10月1日)
『ロリータ』の看護婦さんでしたね。ご冥福をお祈りいたします。
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