2006年10月

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博士の異常な愛情 [Blu-ray](amazon)


  邦題/博士の異常な愛情:または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
  原題/Dr.Strangelove or:How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb
 公開日/1963年12月3日(94分、モノクロ)
日本公開/1964年10月6日
製作会社/ホーク・フィルムズ
  製作/スタンリー・キューブリック
  監督/スタンリー・キューブリック
  原作/ピーター・ジョージ「赤い警報」
  脚本/スタンリー・キューブリック
     テリー・サザーン
     ピーター・ジョージ
  撮影/ギルバート・テイラー
  編集/アンソニー・ハーヴェイ
  音楽/ローリー・ジョンスン
  美術/ケン・アダムス
特殊効果/ウォーリー・ヴィーナース
  出演/ピーター・セラーズ(マンドレイク大佐、マフリー大統領、ストレンジラヴ博士)
     ジョージ・C・スコット(タージトソン将軍)
     スターリング・ヘイドン(ジャック・リッパー将軍)
     スリム・ピッケンズ(コング少佐)
     キーナン・ウィン(グアノ大佐)
     ピーター・ブル(デサデスキー駐米ソ連大使)
     トレイシー・リード(スコット嬢)
     ほか
  配給/コロムビア映画



 1年以上の間、西側高官の間でソ連が最終兵器の「皆殺し装置」が完成しつつあるとの噂が広まっていた。

 バープルソン空軍基地。イギリス軍の派遣将校マンドレイク大佐に基地司令官のリッパー将軍から緊急指令が発令される。それは「R作戦」といい演習ではないという。加えて隊員の私物のラジオを没収せよと指示された。ソ連への隣接空域を飛行中の50メガトンの核爆弾を積んだコング少佐のB-52にもR作戦が指示された。にわかに信じられない隊員たち、だが指令は確認された。美人秘書と情事を楽しんでいたタージドソン将軍にR作戦が発動された事を知らせる電話がかかってくる。まだ危機感は薄く、国防総省の様子を見てくると秘書に告げる将軍。バープルソン空軍基地では敵襲に備えるようリッパー将軍が指示を与えていた。ラジオを見つけたマンドレイク大佐は何気なくスイッチを入れると通常放送だと気付く。放送をリッパーに聴かせ自国に核攻撃がない事を説明し、攻撃機を呼び戻そうと提案するマンドレイクにリッパーは聞く耳を持たない。コング機内では着々と攻撃準備の手順を進め、CRM回路を暗号モードにし、暗号以外通信を受け付けない設定にした。

 国防総省の最高作戦室では大統領を囲んで会議が始まった。「R作戦」とは敵の奇襲攻撃で指令系統が混乱した際に大統領命令なしに核報復攻撃ができる指令で、それを取り消すには暗号が必要となり、その解読には2日半かかるという。爆撃機が敵のレーダー圏に入るまであと18分しか残されていなかった。バープルソン空軍基地には陸軍の空挺師団を向かわせる事にしたが、タージドソンは今なら2000万人程度の被害で済むので、この機会を捉えソ連に全面攻撃すべきだと大統領に進言する。だが大統領はソ連大使を最高作戦室に招き入れた。ソ連大使はホットラインでソ連首相を呼び出そうとするが、作戦室を隠し撮りしようとした大使と一悶着する。一方のコング機内ではサバイバルキットの点検が行われていた。

 バープルソン空軍基地では基地守備隊と陸軍空挺団との間で激しい銃撃戦が開始された。最高作戦室ではホットラインで大統領と首相が会談するが首相が酔っぱらっているため要領を得ない。それでも今までの経緯を説明し、攻撃地点を教えるのでそちらで撃墜して欲しいと要請する。するとソ連が秘密裏に建造していた「皆殺し装置」の存在が明らかになる。基地ではリッパーがマンドレイクに水道水にフッ素が混入されている事実を指摘し、我々の貴重な体液が汚されていると告げる。それが共産主義者の陰謀だと言うのだ。リッパーはゴルフバッグから機関銃を取り出し応戦し始めた。最高作戦室ではソ連大使が核攻撃を受ければ自動的に皆殺し装置が稼働し、10ヶ月で人類は死滅すると説明、兵器開発局のストレンジラブ博士はその存在を保証する。基地では激しい銃撃戦が行われていた。あいかわらずフッ素混入の自説を説くリッパーは、いつその陰謀に気付いたかの問いに、愛の行為の実践中に襲われた虚無感からだと説明、エッセンスの消失が原因であると力説した。やがて基地守備隊が投降、暗号を教えて欲しいと言うマンドレークを無視しリッパー将軍は自殺した。

※ネタバレ注意

 コング機はソ連領空に侵入していた。そこへ敵のミサイル攻撃があり、なんとか撃墜は免れたが暗号装置が機密保持のため自動的に破壊されてしまう。マンドレイクはリッパーの口癖から暗号を推察し、空軍本部に連絡しようとするが戦闘の影響で電話回線は破壊されていた。マンドレイクはグアノ大佐との不毛なやりとりの上、公衆電話から大統領に直接暗号を伝えた。暗号は受信され、攻撃機は帰還した。安堵の声が広がる最高作戦室。だが一機だけ攻撃を続行している機があるとソ連首相から連絡が入る。その一機が核爆弾を投下しても皆殺し装置は発動するのだ。燃料漏れ増加で当初の目標到達が不可能になったコング機は一番近いミサイル基地に目標を変更する。目標に接近し、爆弾投下準備にかかるがショートで爆弾槽が開かない。修理に行ったコング少佐は修理を終えた瞬間、爆弾に股がったまま投下された。

 最高作戦室ではストレンジラブ博士が古い炭坑にシェルターを造り、そこに避難すれば100年の間数十万人が避難できると説明する。生き残る人選をしたくないという大統領に博士は選択はコンピュータに一任すればいいと。その際政府高官は優遇され、男女比は1対10とし、しかも女性は性的に刺激的ながある者が選ばれると力説した。タージドソンはその際にもソ連に対して軍事的優位であるべきと大統領に進言する。それを尻目にソ連大使は最高作戦室を隠し撮りした。ストレンジラブ博士は突然立ち上がり叫んだ「総統、私は歩けます!」そんな中、世界各地で核の花が咲き乱れるのであった。
【ご注意】当ブログの記事は報告不要でご自由にご活用頂けますが、引用元の明記、もしくは該当記事へのリンク(URL表記でも可)を貼ることを条件にさせていただいております。それが不可の場合はメールや掲示板にてご一報ください。なお、アクセス稼ぎだけが目的のキュレーションサイトやまとめサイトの作成、デマや陰謀論をSNSで拡散する等を意図する方の当ブログの閲覧、ならびに利用は禁止させていただきます。※当ブログはネタバレありです。





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William Sylvester(IMDb)

ウィリアム・シルヴェスター(MOVIE-FAN)

 『2001年…』のフロイド博士を演じた。他の出演作は『コンクリートの中の男 』(1949)、『撃滅戦車隊3,000粁(キロ) 』(1950)、『記憶喪失の男』(1954)、『怪獣ゴルゴ』(1961)、『BM15必死の潜行』(1964)、『吸血鬼シニスターの復讐』(1965)、『007は二度死ぬ』(1967)、『怪奇!魅惑の魔女』(1968)、『チャレンジャー』(1970)、『殺人者の影』(1970)、『地下室の魔物』(1973)、『破壊! 』(1974)、『有罪か無罪か』(1975)、『ヒンデンブルグ』(1975)、『天国から来たチャンピオン』(1978)など。

1922年1月31日アメリカ・カリフォルニア州オークランド出身、1995年1月25日死去、享年72歳。
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16826-39

 『2001年…』に登場する人物の中で一番地位の高い、アメリカ宇宙飛行会議の議長。いかにも役人っぽい上から目線の言動や、HALの反乱事件の黒幕っぽく嫌な印象でしたが、続編の『2010年』ではロイ・シャイダーが演じて精悍になった上にいい人に。なんだかなあ。

 演じたのはウィリアム・シルヴェスター
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 『非情…』でデイヴィが試合に負けた夜に見る悪夢は、試合から帰るバス(バスで試合に向かうシーンはある)で見た風景に観客の罵声が重なる、という理解ででいいんでしょうか。「後のスターゲートシークエンスに影響を与えた云々」はあんまり考えなくてもいいような気もしますが、実はこのシーンには裏話があります。ボクサー姿のデイヴィが、NYの街をふらついているシーンを撮影したのですが、それを見た通行人が驚いてくれなかった(いかにも他人には無頓着な都会的な反応ですね)ので、ボツになったそうです。その映像を想像しながら例の罵声と合わせれば・・・キューブリックが本来やりたかったシーンが見えてきますね。
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 「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」で知られる巨匠スタンリー・キューブリックが、俳優のR・リー・アーメイに自身の遺作「アイズ・ワイド・シャット」(99)を駄作と告白していたことが、米RADAR誌により明らかになった。

 R・リー・アーメイは87年のキューブリック監督作「フルメタル・ジャケット」に海兵隊の教官役として俳優デビューを飾り、それ以来キューブリックとは親交があったという。アーメイは今月に全米公開となる自身の出演作「テキサス・チェーンソー/ビギニング」の取材で、キューブリックのことを聞かれ「スタンリーが、亡くなる2週間前に電話があったんだ。『アイズ・ワイド・シャット』について2時間くらい話したんだけど、彼は“今回の映画はクソだ”と言い、主演のトム・クルーズ&ニコール・キッドマン夫妻(当時)のやり方に付き合って批評家とランチをするのにもうんざりしていたようだ。彼はシャイで臆病な小心者で、本当に強い人間じゃないんだよ。だからこそ、彼はビッグスターとは映画を作りたがらなかったんだ。スターに思い通りにやらせたら、彼はコントロール出来ないからね。それで、彼の映画もダメになったと言うわけだ」と話している。

 アーメイの言葉をどこまで信じていいか分からないが、トム・クルーズファンにとってはまたもや耳の痛いニュースだ。

eiga.com/2006年10月6日




 ・・・これはさすがににわかには信じられません。トムは撮影が際限なく長引くのを不満に思い、それをやんわり批判していたはずで、その事は撮影がキューブリックペースで進んでいた事の証明になると思うのですが・・・。この記事のソース、信用できるんでしょうか?


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