2006年07月

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Rocking Machine

 『時計…』で、キャットレディ撲殺の凶器にされた「芸術性豊かな」オブジェ。作者はハーマン・マキンク。レプリカがアマゾンより発売中ですが、欲しいけど「高くて買えない」「家人が許さない」等事情がある諸氏はこちらで我慢を・・・。そのリアル且つ洗練された動きをロッシーニと共にお愉しみください。笑

 因にこちらもマキンク作。なぜか第九がよく似合いますね。
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Christ Unlimited

 『時計…』で、アレックスの部屋に置いてあったオブジェ。「ザ・ロッキングマシーン」と同じくハーマン・マキンク作。
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スタンリー・キューブリック―期待の映像作家シリーズ (キネ旬ムック―フィルムメーカーズ) (amazon)


 作品レヴューはもちろん、詳細なデータや年表、対談や座談会など、キューブリックに関するあらゆるものを詰め込んだムックの決定版。特に幻の処女作『恐怖と欲望』の詳細なレビューは読みごたえあり。ただし『アイズ…』に関しては出版時期が公開直後のためか、論点の定まっていない意味不明な混乱した評ばかりなので、参考程度に留めておくべきだろう。
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※映画で使用された音源のフルバージョン。キューブリックはイントロの後、後半Aパート(男性コーラスあり)にとび、前半Bパート(コーラスなし)に戻り、そして後半サビ(コーラスあり)からエンディングと編集している。

 第二次世界大戦中に流行した、ヴェラ・リンが歌うセンチメンタルなポップ・ソングで、戦地に行った夫や恋人への想いを歌い、当時兵隊達の間で大流行した。

 キューブリックが『博士…』のラストシーンで、核爆発のキノコ雲の映像にこの歌を使ったのは、「また会いましょう」と言いながらまた会えるとは限らず、むしろ「もう会えないかもしれない」事を言い出せない当時の兵隊の切ない気持ちを、全世界レベルに引き伸ばす為であり、一部で言われているような「脳天気なラブソングを悲惨な映像に使うという皮肉」ではない。それは、この歌詞を見れば分かる通りだ。

 また会いましょう、どことも知らず、いつとも分からないけれど
 でもいつかまた晴れた日に会いましょう
 いつものあなたのように笑顔を絶やさないで
 青空が暗い雲を吹き飛ばしてくれるまで

 知ってる人に会ったら、ハローと言って
 もうじき私に会えると伝えてちょうだい
 私がこの歌を歌っていたと知れば
 きっとみんな嬉しがるでしょう

 また会いましょう、どことも知らず、いつとも分からないけれど
 でもいつかまた晴れた日に会いましょう


 悲しい歌を悲惨なシーンに使うというのはむしろ常套手段で、たいしたアイデアではない。実はキューブリックがすごいのは「青い空」や「晴れた日」、「暗い雲を吹き飛ばす」といった歌詞に乗せ、核爆発の映像を見事にシンクロさせて編集している所だ。これこそ「皮肉に満ちた救いようのない絶望的な結末」を表現するにふさわしいキューブリックならではの感性だろう。それを映画で是非確認して欲しい。
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George C. Scott (IMDb)

 『博士の…』でタージトソン将軍を演じた。他の出演作には『ハスラー』('61)、『パットン大戦車軍団』('70)、『ヒンデンブルグ』('75)、『炎の少女チャーリー』('84)、『エクソシスト3』('90)、『グロリア』('98)などがある。 『パットン…』では、アカデミー主演男優賞を受賞した。『恋とペテンと青空と』('67)ではスー・リオンと、『タップス』('81)では若き日のトム・クルーズと共演。1927年10月18日アメリカ・バージニア州生まれ、1999年11月22日没。
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