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 ケイジ・ジ・エレファントは2005年に結成された米ケンタッキー州出身のロック・バンドです。1960〜90年代的サウンドが特徴的で、アメリカのバンドとは思えないほどブリティッシュ・フレーバーなサウンドを聴かせてくれます。この曲なんか「マージービート?」と思わせますが、それもそのはず、アメリカのバンドなのにデビューは英国でだったそう。

 そんな彼らですので、ブリット・ポップ的な要素も満載。下の曲なんかモロにそうですが、MVもちょっと『時計…』っぽいですね。2000年代に入ってからオールドロック・リスペクトなバンドばかりになってしまいましたが、個人的にはもっと「ガツン!」とした音が聴きたいです。

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クイン大尉とノラのダンスシーンに使用された『パイパーズ・マゴット・ジグ』。

【インタビュー】ストーンズと共演、キューブリック映画にも参加!生ける伝説、ザ・チーフタンズの偉大な歴史を辿る

〈前略〉

──それが今では、日本を含めて世界中の人びとが熱心にアイリッシュ・ミュージックを聴いていますね。またロックやポップスにも、ケルト音楽のテイストを感じさせるものは少なくありません。これはまさに、ジャンルを超えて世界中のミュージシャンと共演してきたチーフタンズの功績なのでは?

 たしかにこの半世紀で、状況はかなり変わったよね。1つには、僕らはラッキーだったと思う。人柄も才能も備えたメンバーと巡り会えたし、トラッド畑以外のミュージシャンも僕らのアンサンブルに興味を持ってくれた。60年代後半にはローリング・ストーンズのミック・ジャガーがアルバムを他のメンバーに薦めてくれたし。

 ジョン・ピールというBBCの名物DJは、ザ・チーフタンズの曲をビートルズやストーンズと同じ扱いでかけてくれたんだ。あと、これもやっぱり1975年だけど、スタンリー・キューブリック監督の映画『バリー・リンドン』に参加したのも大きかったな。僕らの曲が劇中で大々的に使用され、作品はオスカーで4部門を受賞した。そうやって世界の多くの人が、アイルランド伝統音楽の素晴らしさや懐かしさを知ってくれたんだ。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Quetic/2017年10月12日




 2021年10月11日、アイルランドの民族音楽バンド「ザ・チーフタンズ」のリーダーであり、唯一のオリジナル在籍メンバー、パディ・モローニが逝去いたしました。そのパディの来日時のインタビューがありましたのでご紹介。

 ザ・チーフタンズは『バリー・リンドン』のサウンドトラックに『愛のテーマ』『パイパーズ・マゴット・ジグ』『海の乙女』の3曲を提供しています。結果、アカデミー賞歌曲賞を受賞(受賞者はレナード・ローゼンマン)するのですが、そのことが「ザ・チーフタンズにとって大きかった」と語ってくれているのはとても嬉しいですね。

 故人のご冥福をお祈りいたします。
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 映画『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)』のファンにはたまらない名前とルックスの「TMA-1 Fuzz」は、4ステージ仕様のトランジスター・ファズ。2ステージ目と3ステージ目に歪み用のダイオードを2種類搭載し、トグル・スイッチの切り替えによって、バリエーション豊かなファズ・サウンドが得られるのが特徴です。3ポジションのトグル・スイッチは、上方向でゲルマニウム・ダイオード、下方向でシリコン・ダイオードが有効になり、真ん中はバイパスという仕様。このスイッチが2つ備わっているので(2ステージと3ステージ)、3×3で9通りの組み合わせを選択できることになります。加えて上部の3つノブでは、ボリューム、トーン、ゲインを調整することが可能。歪み量に応じて点灯する赤色のランプも備わっています。

 「TMA-1 Fuzz」の販売価格は199ドルで、出荷は2021年12月初旬を予定しているとのこと。さらなる詳細は、Acorn AmplifiersのWebサイトをご覧ください。

(詳細はリンク先へ:ICON/2021年10月16日




 まず「ファズ」とは何か?ということなのですが、エレキギターはアコースティック・ギターとは異なり、単体では音を出すことができません。ですのでシールドと呼ばれるコードでギターアンプに繋げて音を出すのですが、アンプは基本的には音を増幅する装置です(話をわかりやすくするためにそう説明させてください。汗)。では「バリバリ」という歪んだ音や「ワーン」というエコーなどの音色はどうするかというと、ギターとアンプの間に「エフェクター」という小型の装置を挟み(かませると言います)、その装置についているノブやスイッチを調節して音を「作る」のです。で、そのエフェクターにはいくつか種類があり、その中でも音をバリバリと歪ませる役割を持つものを「歪(ひず)み系」と言い、その歪みの程度によって大きく3種類に分かれます。軽い歪みの「オーバードライブ」、そこそこ歪む「ディストーション」、がっつり歪む「ファズ」。つまりこの「TMA-1」はギターの音をがっつり歪ませるファズの新製品、ということになります(ついてこれていますでしょうか・・・汗)。ファズ使いで有名なギタリストといえば何と言ってもジミ・ヘンドリクス。ジミヘンの動画をご覧いただければ(例えばこれ)ファズの音がどんな音色なのかご理解いただけると思います。

 そんなファズの新商品になぜ『2001年宇宙の旅』のHALを模したデザインで、ネーミングはティコ・モノリスの正式名称TMA-1としたのか、ですが、前述したファズといえば、のギタリスト、ジミ・ヘンドリクスが活躍したのがちょうど『2001年宇宙の旅』の公開された1968年頃なんですね。つまり「その時代を象徴する音に、その時代を象徴する映画の意匠を拝借した」ということなんでしょう。そうではなく、赤い通電ランプがHALの「目」に見えただけ・・・という可能性もありますが、実はそっちの方が正解のような気がします(笑。そう言えば昔、「TMA-1」というヘッドホンも存在していました。こういう発想って、『2001年宇宙の旅』の影響力が衰えない限り、やっぱり今後も続いていくんでしょうね。

 その「TMA-1 Fuzz」については、詳しく紹介しているビデオがありましたので、下記に貼っておきます(音色の解説は3:44から)。ゲルマニウムとシリコンの組み合わせをご確認ください。にしてもこの商品、日本の楽器店で扱うんでしょうか?であればちょっと音出ししてみたですね。

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ビブリア古書堂の事件手帖2
オープニングには意味深に、キューブリックの映画版ビジュアルを採用した初版の書影が登場します。

ビブリア古書堂の事件手帖
劇中に登場するイラスト。ビジュアルはキューブリックの映画版が引用されています。

 『ビブリア古書堂の事件手帖』というライトノベルの題材に、小説『時計じかけのオレンジ』が採り上げられているということは随分と前から知っていたのですが、今回ドラマ版視聴してみてなるほど、2通りの結末がある本書の特徴を上手く物語に取り込んでるな、と思いました。ただ、小学4年生で『時計…』読むの?というのと、動機が姉コンプレックスというのはちょっと無理筋で、詰めの甘さも感じました。それにセリフが重要な役どころの栞子さんに剛力彩芽さんというのは、滑舌の悪さもあってかなり苦痛でしたね(汗。

 この2通りの結末、つまり「初版」と「完全版」の違いについて、バージェスが語った「完全版が正しい」とは真逆の証言をキューブリックとマルコム・マクダウェルがしています。すなわち「(英国ハイネマン社の編集者に好ましい人物にしろ言われ)無理やり付け足したと(バージェスが)言っていた」という証言です(2時間で書き上げたそう。詳細はこちら)。最近では原稿用紙に「オプションのエピローグが続く」という書き込みが見つかったという話まであります(詳細はこちら)。ですが現在、これらの証言やソースは顧みられることはなく、バージェスの「完全版が正しい」という発言ばかりがクローズアップされ、それが真実とされています。

 過去にもこの話題は何度か記事にしました(こちらを参照)が、まず知っておいてほしいのはバージェスは映画公開当初、映画を擁護し、支持さえしていたという事実です。ですが、その後突如として削除された章を持ち出してキューブリックへの批判を始めます。この突然バージェスの変節の理由を誰も検証していませんが、個人的見解としてバージェスの身辺にかなり危険が迫っていたのではないかと考えています。当時のこの映画に対する風当たりは相当なもので、「暴力的だ」という批判を「暴力」で行うという、まるでどこぞの環境団体(笑 のようなありさまで、対応を迫られたキューブリックはイギリスでの上映を禁止し、バージェスは唐突に最終章を持ち出して「自分はカトリック教徒として育てられたからだ」などと言いだし、マルコムは「クズ映画」呼ばわりしてこの作品を遠ざけました。まあ、そうせざるを得ないほど3人に対する「脅迫」はすさまじかったのだと思います。

 私ごとで恐縮ですが、管理人が小説『時計じかけのオレンジ』を読んだのは高1の頃でした。理由は映画を観たくてもどこも上映していなく、当時はビデオ化もされていなかったからです。それから3年後、大阪堂島の名画座「大毎地下」で無事観ることができたのですが、その時の感想は「原作通りだな」(笑。当時管理人が読んでいたのは初版なので、当然そういう感想になるのですが、その後最終章を読んだ感想(ネット黎明期に私訳された最終章がアップされていた)は、キューブリックと同じく「納得いかないし、文体や本の意図とは矛盾している」でした。当のバージェスは、ことあるたびに最終章を持ち出しつつも、その反面30年あまりの間、その最終章がないアメリカ版を流通させたままにしていました。それは本音では最終章のない版が正しいと思っていたからではないでしょうか? そう思えるほどこの最終章には「付け足し感」「やっつけ感」があり、「デキの悪い章」です。

 バージェスは最終章のある完全版の序文に、「私たちは書いたものを削除することはできる。しかし、書かなかったことにすることはできない」と記しました。この一文も上記の経緯を知ると違った意味に聞こえてきます。もし、最終章がある方がバージェスにとっての「完全版」であるのなら、「これで『時計じかけのオレンジ』が本来の姿に復活した!」とでも書けばいいのです。それなのにこれではまるで、バージェスが不本意ながら書いてしまった最終章を収録することに、しぶしぶ同意したように聞こえます。それを踏まえ、この最終章がキューブリックやマルコムが言うように「(出版社に迎合するための)付け足し」だとしたら、この『ビブリア古書堂の事件手帖』のプロットが成立しなくなりますね。まあ、この件については『ビブリア…』の作者さんやドラマ制作のスタッフに罪はないので、それは責めないでおこうと思います。
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2001_japan_novels
左から『宇宙のオデッセイ2001』と題された初版。映画と同タイトルの再発版。全面改訂・新訳の決定版。

 アーサー・C・クラークが映画公開後の1968年7月に発表した小説『2001年宇宙の旅』について、「原作」と呼ぶべきなのか、「ノベライズ」と呼ぶべきなのか・・・。一時期ファンの間で問題になったこの話題も、現在では「小説版」と呼ぶことで一定のコンセンサスを得ています。それは後年映画の製作経緯がはっきりしたからですが、このことをご存知のない方は、いまだに「原作」「ノベライズ」と呼ぶことがあるように見受けられます。ですので、その製作経緯を以下に記して、その誤解を解きたいと思います。

 まずはアーサー・C・クラークによる『2001年宇宙の旅』制作秘話『失われた宇宙の旅2001』からの引用から。

 わたしのほうは1964年時点では、漠然と意識しているに過ぎなかったが、スタンリーは百も承知だった。彼はこう提案した。シナリオという骨折り仕事にかかるまえに、想像力を自由にはばたかせ、まず長編小説を書いてストーリーをふくらませようじゃか。〈中略〉というわけで理論上は小説がまず書かれ(片方の目はスクリーンを気にしつつ)シナリオはそれを元につくられることになった。

 このように当初はクラークが小説を書き、完成させ、それを元に映画のシナリオを作る予定でした。この通りに作業が進んだのならクラークの小説は「原作」となりますが、実際はそう簡単ではありませんでした。キューブリックは1964年12月25日、一旦完成した(この時点ではボーマンがスターゲートに到着したところまで)小説『星の彼方への旅(仮題)』を、1965年2月の記者発表の後にボツにし、ストーリーの練り直しを命じたのです。その結果、

 じっさいには、ことははるかに複雑化した。(映画製作の)終わりごろには小説とシナリオは同時進行となり、フィードバックは相互に行われた。小説の初期の稿にもとづいてシナリオができ、それをもとに撮ったラッシュ(フィルム)を見て、最終稿を手直しするといったようなことを各所でくりかえした。(以上『失われた宇宙の旅2001』より)

ということになりました。ただ、小説は1966年の夏にはほぼ完成していたらしく、クラークはキューブリックに出版許可のサインを求めるのですが、キューブリックはこれを固辞。これはおそらく小説が映画のネタバレになるのをおそれたのではないかと思います(キューブリックは「(校正のための)読む時間がない」と言っていましたが)。結局出版は映画公開から3ヶ月の後1968年7月でした。この「映画公開→小説発表」という時系列だけで考えると、小説は「ノベライズ」ということになりますが、それは単に発表の順番の問題であったことがわかります。

 次にキューブリック側の証言を引用したいと思います。1970年のインタビューでキューブリックは以下のように応えています。

 あの小説は、一番最初に我々が、130ページのシノプシス(あらすじ)を書く作業を終えた頃できた。この最初のシノプシスは続いて脚本に直された。そして今度はその脚本が、映画の撮影中に書き直された。しかしアーサーは手持ちの材料を全て採用し、それにいくつかのラッシュ(フィルム)の印象を付け加えて、あの小説を書いた。

キューブリックの説明では「シノプシス→小説化→小説書き直しのためシノプシスから脚本化→撮影時に脚本変更」となったので、クラークはその変化の過程をすべて取り込み、出来上がったいくつかの映像を見た上で小説版を書いたと語っています。多少表現は異なりますが、これはクラークの証言と同じで「作業はシノプシスの小説化からはじまったが、やがて映画と小説は同時進行になった」ということです。そしてキューブリックは、はっきりとこう断言しています。

 これは、同一コンセプトとストーリーを印刷物と映画という異なった媒体で表現しようとする二つの試みを見せる機会を、諸君に提供するものだと思う。(以上『イメージフォーラム キューブリック』より)

 このように、クラークとキューブリックが語る制作経緯と、キューブリックの決定的なコメントから、小説『2001年宇宙の旅』と映画『2001年宇宙の旅』は同時進行で制作され、キューブリックが語るように「同一コンセプトとストーリーを印刷物と映画という異なった媒体で表現しようとする二つの試み」であるということです。ですので、『2001年宇宙の旅』はそれぞれ「映画版」「小説版」と呼ぶべきものだと言えるでしょう。

 以上の事実を踏まえた上で、たとえ同時進行であっても映画を小説化しているのには変わりないので、やはりノベライズではないのか?という意見もあると思います。ですが、映画には映画にしかない要素があり、小説には小説にしかない要素があります。そしてなによりも、映画は「神(上位存在)視点」で描かれ、小説は「人類視点」で描かれている点が決定的に異なります(これは続編である小説『2010年宇宙の旅』でより顕著になる)。であればやはり「映画版」「小説版」と呼称するのが一番正確(実態に即している)だと考えます。ただし、まず映画ありきで始まった企画ですので、単に『2001年宇宙の旅』と呼称、または表記した場合は映画版を指し、小説『2001年宇宙の旅』を呼称、または表記した場合は「小説版『2001年宇宙の旅』」とするのが正しいでしょう。

 なお、初版の帯には「原作」と、旧訳版『2001年宇宙の旅』のあとがきには「ノヴェライゼーション」と書かれていますが、以上の経緯からそれらは正しくありません。翻訳者である伊藤氏自身も後に「クラーク版」もしくは「小説版」と表記を改めていることをここに付記しておきます。
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