キューブリックブログ記事

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 キューブリック初心者の映画女子におすすめしやすい順で勝手にランキング。かなり独断と偏見に満ちてます。ネタ程度にどうぞ。



シャイニング [Blu-ray](amazon)


1位 シャイニング

 主演がジャック・ニコルソンだし登場人物も少なめ、ストーリーもシンプルだからおすすめしやすい。コンチネンタル版でもいいけど、入手できれば全米版の方が説明多めで分かりやすいかな。女子はお化け屋敷的な「おどかし」を怖がるけど、そういう要素は少なめなのも安心。



アイズ ワイド シャット [Blu-ray]


2位 アイズ ワイド シャット

 トム&ニコールなので出演俳優的にはものすごくおすすめしやすいし、セレブな雰囲気や美しい映像もアピールポイント。ただエロが多めなのはちょっと・・・。あと難解な印象も残るのでそれも若干マイナス。



バリーリンドン [Blu-ray](amazon)


3位 バリー・リンドン

 ヨーロッパ版大河ドラマと言えば説明も早いし、絵画のような風景や美しい衣装も好印象。恋愛ものの要素もあって、女子には受け入れられやすいかも。ただ長尺なのと印象が平板なので「退屈」と言われる危険性あり。



2001年宇宙の旅 [Blu-ray](amazon)


4位 2001年宇宙の旅

 1、2位でハリウッド映画にはないジリジリとしたキューブリック作品の独特の緊張感・世界観を知り、3位でゆっくりとしたテンポや長尺なのに慣れたところでこれを。ただし観賞後は質問攻めになる可能性大なので解説はほどほどに。



突撃 [DVD](amazon)


5位 突撃

 いわゆる「劇映画」的な面白さはここに結実しているので、キューブリック初心者にはかなり観やすいかと。映像作家としてではなく、演出家としてのキューブリックの集大成として4位と比較するといいかも。



スパルタカス [Blu-ray]


6位 スパルタカス

 主役が同じなのに5位との落差に愕然。これを観ればいかにキューブリックの映像センスが優れているか、メロドラマ的演出を嫌っていたかを逆説的に証明できちゃいます。ホモォなところも一部女子には好感かも。ただし「雇われ仕事だった」ことはちゃんと説明しておきましょう。



非情の罠 [DVD](amazon)


7位 非情の罠

 短いし、分かりやすいし、ハッピーエンドだし。キューブリックってこんなのも撮ってたんだよ、と巨匠を身近に感じてもらえる好機になるかも。ただし「当時26歳」ってことはちゃんと強調しておきましょう。



現金(ゲンナマ)に体を張れ [DVD](amazon)


8位 現金に身体を張れ

 これを面白いと思ってもらえるかどうか自信なし。登場人物も多いし時間経過の描写も今の感覚からすると観づらいだけ、と言われそう。絵に描いたような悪女シェリーもマイナス材料。



フルメタル・ジャケット [Blu-ray](amazon)


9位 フルメタル・ジャケット

 ここから難易度があがってきます。後半の戦闘シーンは『プライベート・ライアン』が凄惨な戦争描写のタブーを破っちゃったんで問題ないと思うけど、前半のイジメはキツいと感じる女子は多そう。女子は多かれ少なかれイジメを経験してるからね。野郎には大好評の軍曹語録も女子にはどん引き。



ロリータ [Blu-ray](amazon)


10位 ロリータ

 タイトルだけでダメだし必至。ただオシャレな雑貨屋で当時のビジュアルがポスターやポストカードで売られていたりするので、その線で攻めれば可能性はなくはないかも。でもいくらエロシーンはないと説明しても、自分はロリコンじゃないという事を信じてもらえるだけのルックスが備わっていなければ逆効果。でなければ潔く諦めましょう。



博士の異常な愛情 [Blu-ray](amazon)


11位 博士の異常な愛情

 ただ悪趣味、ひたすら悪趣味。時代背景が全く変わってしまった現在ではその一言で済まされそう。ギャグが寒いのも、特撮がチープなのもハードル高し。



時計じかけのオレンジ [Blu-ray]


12位 時計じかけのオレンジ

 イジメがあってエロで悪趣味で、さらに暴力満載といいところなし。深いテーマ性などおかまいなしに、ただひたすらの拒否反応まちがいなし。



恐怖と欲望 Blu-ray(amazon)


13位 恐怖と欲望

 作品として観るより、キューブリックの志向を確認するための貴重な資料として観るべきものなので最後でいいかと。ただ、ここまでたどり着いた女子はもう後戻りできなくなる可能性大。社会復帰(一般的なハリウッド映画をピュアに楽しめる感性)はもう無理です。諦めましょう。



 ・・・こんな感じでしょうか。想定できる一般的な女子の反応を目一杯考慮したらこうなりました。まあでも基本的にキューブリックは男性向けではありますね。あまり女性が観る事を考慮して創ってない気がします。でも、このアンケートによると一定数支持層はあるようですので、もっと一般層に面白さの認知が広がると嬉しいですね。

 キューブリック作品のファンには何かと「サブカルかぶれの御用達」や「難解なものを知ったかぶりする似非インテリ」などの批判をする向きもありますが、当ブログを読んでいただければそんな指摘は全くの的外れである事が理解できるかと思います。要は「面白ければそれでいい」のであって、男女を問わずそういったライトな感覚で「好き」と言える機会が増えればいいなと思っています。
【お願い】当ブログの記事は「KUBRICK.Blog.jp」の明記と該当記事へのリンク(URL表記「http://kubrick.blog.jp/」でも可)貼ることを条件に、報告不要でご自由にご活用頂けます。ただし、WEBマガジンやキュレーションサイトなど、アクセス集めを目的とするサイトのライター様はこの条件を守って頂けていないようですので、の当ブログの閲覧を全面禁止させていただきます。当ブログ記事の一切の参考・引用はしないでいただきますよう、宜しくお願いいたします。







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SK_MB
※マーロン・ブランドと肩を組むキューブリック(1958年頃)

 『突撃』の仕事が終わった1957年の後半からいくつかの企画が流れ、映画を撮っていなかったキューブリックは1958年5月12日にマーロン・ブランドが進めていた西部劇の企画に監督として雇われた。この企画の脚本家は後に『わらの犬』の監督として有名になるサム・ペキンパーだった。しかしキューブリックはこの脚本は手直しが必要だと主張し、小説家のカルダー・ウィリンガムを脚本化に迎えるように提案、それを了承したブランドはペキンパーを解雇した。

 1958年の夏の間、ハリウッドのマルホランドにあるブランドの自宅で脚本化の作業が行われたが、その作業は遅々として進まない。キューブリックはこの頃の事を「彼は自分ではいろんなことに決定を下せないくせに、他人に決めさせようともしないんだ」と回想している。やがて自分のアイデアが捨てられて行くのを知ったウィリンガムは脚本会議で発言しなくなり、ウィリンガムは解雇される。その代わりにガイ・トロスパーを雇う事にした。

 1958年11月、撮影直前になって自身で監督をしたがったブランドは、キューブリックが自分に対して批判を口にするようにわざと仕向け、キューブリックを解雇した。キューブリックはその間のギャランティとして10万ドル受け取ったが、後に「まるまる二年間を無駄にした(『突撃』終了時から1959年2月の『スパルタカス』参加時までの事なら正確には約2年弱)」と苦々しく語っている。

 その後『片目のジャック』として完成した作品は上記の動画やDVDで簡単に観る事ができるが、ここにはキューブリックの断片のひとかけらもない。それよりも如何にブランドに監督としての才能がないかが手に取るように理解できる。ただブランドのために弁護しておくと、当初ブランドは主人公のリオを単なる悪役ではなく、陰影のあるキャラクターにしたかったのだが、スタジオ側が勝手にエンディングを改変して単に「わかりやすいだけの作品」にしてしまったそうだ。ブランドはこの経験に懲りたのか、生涯で監督した作品は本作だけである。

▼この記事の執筆に当たり、以下のブログを参考にいたしました。
藝術大全ー片目のジャック

※当記事は『映画監督 スタンリー・キューブリック』『アイズ ワイド オープン』をソースにしております。そのため、上記参考記事とは時系列や証言に食い違いがみられます。ご了承ください。


片目のジャック [DVD](amazon)
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どことなく『猿の惑星』のようにユーモラスな姿をした、没になった「猿人」



 クラークの小説版が300万年前なのに、キューブリックの映画版が400万年前になった理由は上記の写真のように「股間の処理が気になり、ズームアップに耐えられなかったため」だったようです。

 『キューブリック全書』には以下の記述があります。

 スチュワート・フリーボーンが『プレミア誌』に語っていることによると「人類の夜明け」のシークエンスは、元々はもっと現代人に近い猿人ー体に毛のない、半ばもう人間ーを登場させる予定だった。「みんな言った。“全身のフルショットをどうやって撮るつもりだ?”と。キューブリックは“ああ、そのことは考えてある。そういうショットを撮る時には腰から上にする”と答えた。実際そうやってみたが、引いた絵を撮らなければならないとき、ものすごく困った。ワン・ショット撮ったきりで、それ以上、撮れなかった。彼は言った“スチュワート、股のところを何とかできないか?ーちょっと直して目立たなくしてほしいんだ”。私はその若い男女全員を裸で横にならせて股間の型を取り、そこになにがしかのものをつけた。しかし彼はもっとキャメラを近づけたがった。もうこの猿人でいくのは無理なことは明らかだったが、猿人はこの映画全体を左右する要素だ。そのまま数週間撮影を続けた後、彼は全部NGにして言った。“駄目だーもう100万年さかのぼろう”」。

 クラークの小説版が300万年のままなのは、科学者的見地からはこちらの方が理にかなっていると判断したのでしょう。映画版との差異は他にもあって、ディスカバリー号の目的地が小説版は土星、映画版は木星という違いがあります。これは小説版に「巨大なモノリスを作るために異星人が土星の衛星を破壊し、その残骸が土星の輪になった」という設定があるため(当時木星にも輪があることは知られていなかった)でしたが、土星の輪を満足に映像化できなかったキューブリックが木星に変更した、という経緯があります。この点からも小説版はクラークの科学者的見地から書かれ、映画版はキューブリックの映像的見地から作られているということがわかります。

 まあこの姿で映画に登場したら「もうパンツっていう道具を使ってるじゃん」という突っ込みは免れません(笑。さらに100万年遡ってより猿に近い姿の猿人にしたのは好判断だったですね。
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2001kd
※まさかStanley Kubrick Archivesがネットで画像収集していたとは・・・画像をアップした本人もビックリ。(クリックで拡大)


 Stanley Kubrick Archivesが配信した『2001年…』のプロモーションで1968年5月4日にキア・デュリアが来日した際の記事の切り抜きです。飛行機嫌いのキューブリックは世界各地のプロモーションには絶対出かけませんでした。しょうがないのでそういった役割は出演俳優や原作者にお鉢が回ってくるのですが、『ロリータ』では主演のスー・リオンが1962年9月に来日しています。しかしこの『2001年…』以降プロモーション来日は途絶えてしまい、1999年7月15日に『アイズ…』でクルーズとキッドマンが来日するまで日本での大々的なプロモーション・イベントは実現しませんでした。

 ところでこの切り抜き記事、出典はここで記事にした星新一の『2001年…』批判記事が掲載されていた号と同じスクリーン1968年7月号です。なぜそんな事が分かるのかというと、この切り抜きをスキャンしてネットにアップしたのは私、KUBRICK.blog.jp管理人だからです(笑。2013年6月7日にタンブラーのここにアップしたものをStanley Kubrick Archivesが収集したようです。ネットへのスキャンアップは厳密には著作権や肖像権が絡んでくるのですが、こういった過去記事は埋もれてしまえばただのゴミにしかなりません。しかし、しかるべき組織がしかるべき形で保存するのなら、それでだけで立派な資料になります。キューブリックに関して言えばStanley Kubrick Archivesはそれを担える世界で唯一の機関です。近代映画社さんにはそういった大局的な見地をもって・・・えーと、要するに大目に見てくださいませ。
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korova5

 『時計…』に登場したコロバ・ミルクバーの壁面に使用されたサイケデリックなフォントですが、あれは『博士…』のタイトルロールのフォントをデザインしたパブロ・フェロがオリジナルでデザインしたものです。既成フォントではありませんので全く同じフォントは存在しませんが、雰囲気の近いフォントは存在しますので、ご紹介いたします。

Bell Bottom Laser ※フリーフォント

Puppylike ※フリーフォント

Synthemesc ※有償フォント

 この中では一番Synthemescがそっくりなのですが、有償なのが痛いですね。ここまで似せると著作権的にかなり怪しいものがあります。各フォントを使用される場合は、くれぐれも利用規約を遵守してご使用ください。
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