キューブリックブログ記事

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アクセスは東京メトロ銀座線京橋駅、都営地下鉄宝町駅が近いですが、東京駅の八重洲口からも歩けます。



 東京・京橋にある東京国立近代美術館フィルムセンター 7階展示室で開催中の『ポスターでみる映画史Part 3 SF・怪獣映画の世界』を観てきました。キューブリック作品の展示は、

・『博士の異常な愛情』立看板

・『2001年宇宙の旅』ポスター

・『2001年宇宙の旅』レンチキュラー版

・『時計じかけのオレンジ』1979年リバイバル版ポスター

となっていますが、貴重なのはなんといっても『博士…』の立看板。ポスターは見たことがありましたが、立看板は初めて見ました。更に『2001年…』のレンチキュラー版も貴重。「レンチキュラー」とは、見る角度によって絵柄が立体的に見える印刷のことで、昔、下敷きや定規に印刷されていたのを覚えている方も多いはず。絵柄はマッコールのクラビウス基地のイラストが使用されていました。これも存在自体を初めて知りました。全体的には『スター・ウォーズ』関連と、『ゴジラ』『ガメラ』などの日本の特撮映画が充実していた印象。その他のSF映画はファンなら誰もが知る有名作品ばかりなので、そんなに詳しくない方でも楽しめると思います。

 展示は常設展示の『日本映画の歴史』に引き続く形で展示スペースが用意されていましたが、この常設展示も中身が濃く、戦前・戦中・戦後(1950年代まで)の日本映画の歴史をダイジェストで紹介しています。最後に日本のアニメーションの黎明期の展示が少しあり、手塚以前の日本のアニメ映画の歴史を知ることができますので、こちらもおすすめです。

●概要

会場:東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(7階)

会期:2018年1月4日(木)−3月25日(日)

開室時間:11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで)

休室日:月曜日は休室です

観覧料:一般250円(200円)/大学生130円(60円)/シニア・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、MOMATパスポートをお持ちの方、キャンパスメンバーズは無料

*料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含みます。
*( )内は20名以上の団体料金です。
*学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方はそれぞれ入室の際、証明できるものをご提示ください。
*フィルムセンターの上映企画をご覧になった方は当日に限り、半券のご提示により団体料金が適用されます。

主催:東京国立近代美術館フィルムセンター

(引用先:東京国立近代美術館フィルムセンター「ポスターでみる映画史Part 3 SF・怪獣映画の世界」
【お願い】最近キュレーションサイト等で当ブログの情報を流用し、記事化したものが見受けられるようになりました。しかも引用元を記載せず、無断流用との指摘を避けるため、巧妙に文章を工夫している場合もあるようです。当ブログは、ブログ名「KUBRICK.Blog.jp」の明記とリンクを貼っていただくことを条件に、流用・引用など自由にご活用いただけます。許可も報告も不要です。何卒ご協力を宜しくお願いいたします。

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落書きがありますが、誰が書いたのか、どういう意味があるのかは不明です。



 「キューブリック、ハリス、そしてセブン・アーツ」というキャッチコピーで『ロリータ』の次作、『博士…』を制作中であることを告知する広告(DM?)です。

 セブン・アーツ・プロダクションズとは以前こちらで記事にした、現在のワーナー・ブラザーズになります。同社は『ロリータ』に資金提供しましたが、無事に資金回収することができたのでキューブリックとハリスを信頼し、『博士…』にも再度資金提供したのでしょう。ところがこの直後キューブリックとハリスはコンビを解消、ハリス自身も映画監督を目指すことになります。ハリスは『博士…』をブラックコメディに改変することに反対(現在は「一番好きなキューブリック作品」とインタビューで応えている)していたので、それもコンビ解消の一因になったようです。

 『突撃』の頃までの扱い順は「ハリス、キューブリック」だったのが、『スパルタカス』『ロリータ』を経て「キューブリック、ハリス」になっているのは興味深いですね。それだけキューブリックの知名度が上がった、ということは、資金集めにハリスの力を借りなくてもよくなったということを意味するので、コンビ解消も必然の流れだったのでしょうね。
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第九の第二楽章が聴きたくなりますね。



 『時計…』でアレックスの部屋に飾ってあったキリスト像『クライスト・アンリミテッド』がメディコム・トイから再発になりました。価格の49,945円が高いか安いかですが、映画のあのシーンを再現するには2セット必要なので約10万円になります。作者はあの「起き上がりこぼしチ○コ」のザ・ロッキング・マシーンと同じハーマン・マキンク。実はこのザ・ロッキング・マシーンも再発になっているのですが、販売元がメディコム・トイではなかったので紹介を避けていました。値段が値段だけに慎重になりますが、なぜメディコムさんで扱わないかは謎です。モノが大きいので流通を考えての措置かもしれません。どちらにしましても、購入は(家族の了解も含めて)自己責任でお願いいたします(笑。


2017 MEDICOM TOY MLE Christ Unlimited 時計仕掛けのオレンジ スタンリー キューブリック BE@RBRICK ベアブリック(amazon)
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『善悪の荒野(Beyond good and evil, make way toward the waste land.)』と題されたアート作品



 銀座の資生堂ギャラリーにて2017年11月21日〜12月24日まで『1/2 Century later.』と題したアート展が開催されていて、そこに『2001年…』の白い部屋をモチーフにしたアート作品『善悪の荒野(Beyond good and evil, make way toward the waste land.)』が展示されているそうです。

以下は資生堂ギャラリーのホームページからの引用です。

 本展でTHE EUGENE Studioは、展覧会を終えるとともにちょうど「半世紀」が経過することになる『1968年』をひとつのモチーフに、『1/2 Century later.』―つまり、「あれから半世紀(あるいはこれから半世紀)」を主題とした未発表のインスタレーションを展示します。THE EUGENE Studioはいままで、過去の未来像に対比させ、現在の「私(たち)」が現実とのつながりの中で作り出すことのできる新しい鮮やかな未来像を思索してきました。展示会場では、「過去の物語で描かれた未来像の遺産」をモチーフとしたガラス張りの大型インスタレーションと、それを取り囲むように、次の未来を反映する作品群が立ち現れます。

 ということらしいですが、キューブリックファン的には再現度が気になるところです・・・というわけで観に行ってきたのですが、なかなかすごい再現度で驚きました。小説版『2001年…』によると、この「白い部屋」は異星人が燃やしてしまった(二重星の業火から守る壁の中に存在していたが、その壁を異星人が取り払った)ことになっていますが、実際に部屋のセットを組んだあと燃やしてしまったそうです。なんてもったいない(笑。

 とても迫力のある展示なので『2001年…』を観ていなくても印象深いですが、やはり『2001年…』を知っているのと知らないのとでは大違いでしょう。同伴者が観ていない場合はなるべく映画を観せてあげてからの鑑賞をおすすめいたします。

 開催概要は以下の通り。

■1/2 Century later.
日程:2017年11月21日(火)〜12月24日(日)
時間:月〜土曜日 11:00〜19:00 / 日曜日 11:00〜18:00 / 日曜日 11:00〜18:00
定休日:月曜日
場所:資生堂ギャラリー
住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
入場料:無料

 以下は展示のネタバレです。






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 なんと、ボーマンが落として割ってしまったグラスまでありました。これには驚きました。灰に埋もれて見つけづらいので、よく探してみてください。

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 そして、展示と対峙するように三体のモノリスが・・・! ただしこれは正確に模したものではなく、一応「アート作品の展示用壁」ということになっていて、中央のモノリスには白いキャンバスが、左右のモノリスにはiPhoneが据え付けられていて、そこに映像が流されていました(これも『White Painting』と題されたアート作品)。しかしどう考えてもモノリスを意識したものとしか思えません。展示スペースを上から眺めていて、このことに気付いた時には思わず笑ってしまいました(笑。

 このように、このインスタレーション(空間展示)自体が『2001年…』のラストシーンを追体験できるようになっています。小説版では白い部屋は二重星の業火に焼かれてしまいましたが、スターチャイルドと化したボーマンが見た最後の光景、それがこの「燃えた白い部屋」の展示の裏テーマなのかもしれません。キューブリックファンなら絶対体験してみるべき展示だと思います。ぜひ訪れてみてください。

追記:展示作品の撮影はOKですが、ガラスにレンズが当たると危ないのでくれぐれも足元の線の外からの撮影をお願いいたします。
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『時計じかけのオレンジ』のレコードショップのシーンで、中央上部に飾られた『マジカル・ミステリー・ツアー』のアルバム(黄色いジャケット)が目を引きます。このレコードショップは実在(現在はマクドナルドになっている)し、ロケで撮影されたのですが、たまたまそこにあったのか、それともわざとキューブリックが目立つ位置に飾ったのか・・・それは謎です



 ビートルズといえばキューブリック以上に世界中にマニアがいるアーティストですので、管理人程度の知識で云々するのはおこがましいにもほどがあるんですが、それでも「ビートルズで一番好きなメンバーは?」と聞かれると「スチュアート・サトクリフ」と応える程度にはひねくれていますので(笑、今回はキューブリックとビートルズの意外な結びつきについてまとめたいと思います。


(1)ビートルズのTV映画『マジカル・ミステリー・ツアー』の『フライング』で使用された映像は『博士の異常な愛情』の空撮のアウトテイク

ほんの一部ですが、オフィシャルにアップロードされたものです。全編は『マジカル・ミステリー・ツアー』のBD/DVDでご確認を

 これを初めて知った時には驚きました。どうやらアップルのプロデューサー、デニス・オデルがキューブリックにオファーして、アウトテイクを譲ってもらったそうです(その記事はこちら)。なんだかリドリー・スコットが『ブレードランナー』で使用するため、『シャイニング』の空撮のアウトテイクを譲ってもらった話を彷彿とさせますね。『マジカル・ミステリー・ツアー』のオンエアは1967年12月26日ですので、キューブリックは『2001年…』の制作真っ最中。当時スタッフとして参加していたアンドリュー・バーキン(ジェーン・バーキンの兄、後に映画監督になる)は、この『マジカル…』のスタッフでもあったので、両者の間にはスタッフの交流があったのでしょう。


(2)ビートルズは『ロード・オブ・ザ・リング』映画化を企画し、その監督としてキューブリックにオファーした



 この記事によると「『ロード・オブ・ザ・リング』映画化の権利が1969年にユナイトに売却された際、ビートルズはキューブリックに監督を引き受けてくれるかどうか尋ねた」とあります。1969年といえば『2001年…』の直後、ちょうど『ナポレオン』の企画に取り掛かっている頃です。当時『ナポレオン』に夢中になっていたキューブリックが、残念ながら『ロード…』の企画に興味を惹かれることはなかったでしょうね。


(3)ローリング・ストーンズ版『時計じかけのオレンジ』に、ミック・ジャガーの出演を求めるビートルズのサイン入り嘆願書が発見、競売にかけられた

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 キューブリックが映画化する前、小説『時計じかけのオレンジ』の映画化権はミック・ジャガーが持っていたというのは割と有名な話ですが、ドルーグたちにはミックをはじめ、ストーンズのメンバーがキャスティングされる予定でした。しかもそのストーンズ版『時計じかけのオレンジ』のサントラはビートルズが担当するという話があったそうです。しかしこの企画は思うような進展を見せず、当時『時計…』の脚本担当していたテリー・サザーンはアレックス役にデイヴィッド・ヘミングスを考えるようになりました。それを知ったストーンズやビートルズのメンバーがテリー宛に「以下に署名のあるわたしたち一同は、『時計じかけのオレンジ』のアレックス役にあなたがミック・ジャガーではなく、デイヴィッド・ヘミングスを推していることについて、(あなたへの)期待が砕け散った幻想となってしまった思いですし、そのことを極めて激烈に抗議します」という内容の嘆願書を送ることにしたそうです(その記事はこちら)。

 テリーはストーンズやビートルズとビジネスする難しさ(スケジュールの確保や権利関係、意味不明な取り巻き連中も含めて)に他のキャスティングを考え出していたのかも知れません。しかし結局この企画は頓挫、テリーは『博士…』で一緒に仕事をしたキューブリックに映画化権を譲渡し、そしてあの傑作が生まれるということになりました。まあ、結果オーライだとは思いますね。


(4)『2001年宇宙の旅』で猿人「月を見るもの」を演じたダン・リクターは、ジョン・レノンの取り巻きの一人だった

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ジョンの写真を撮るダン・リクター。後ろにはヨーコの姿も。

 『2001年宇宙の旅』で猿人「月を見るもの」を演じたダン・リクターは、猿人のシーンの撮影終了後も異星人を演じるために撮影所に留まっていたそうですが、キューブリックがそれを断念した後は俳優仲間や音楽関係者と共に、ジョン・レノンが購入した南イングランドのアスコットにある「ティッテンハースト・パーク」に移住しました。要するにダンはジョンとヨーコの「取り巻き」の一人だったのです。そして1971年にダンは撮影監督としてドキュメンタリー『イマジン』の制作に参加。ジョンとヨーコは1971年8月までここに住み、その後ニューヨークに引っ越しました。ダンは1973年に二人と別れたそうです。


(5)小説『シャイニング』の着想源はジョン・レノンの『インスタント・カーマ』が着想源だった



 スティーブン・キングが公言しているように、この「シャイニング」という言葉はジョン・レノンの『インスタント・カーマ』の歌詞「Well we all shine on Like the moon and the stars and the sun(そうさ私たちは輝けるさ、月のように、星のように、そして太陽のように)」が着想源です (すべての歌詞とその和訳はこちら)。「カーマ」はサンスクリット語で「業」を意味しますが、業の概念が分からないキリスト教圏の人間であるキングは、このカルマという言葉を「悪の因果」と解釈しています。つまり小説『シャイニング』で語られているオーバールック・ホテルが積み重ねて行った「悪い行いの繰り返し」の事です。そのカルマ、つまり悪の因果の果てにホテルに棲み着いた悪霊・悪魔に対抗できる唯一の(キリスト教的な)聖なる光が「シャイニング(輝き・ひらめき)」だとキングは理解し、小説のアイデアの中心に据えたのです。

 しかし映画化に当たってキューブリックはこのアイデアを採用しませんでした。映画版では「シャイニング」の役割は単に「ハロランに助けを求めるテレパシー」でしかありません。またカルマの「業」は、文字通りアメリカ人の「業」(白人至上主義による侵略・搾取の上に成り立っている国・国民)に置き換わっています。全体的にもどこかしらヨーロッパ的静謐感の漂う映像(これはキューブリックの「ヨーロッパ趣味」の影響が大きい)になってしまいました。上記の動画はキューブリック版を使用していますので、オールド・ロックンロールの曲調とは合っていません。キングが制作したTVドラマ版の映像(いかにもアメリカン!なもの)を使用すれば、かなりしっくりくるのではないでしょうか。


 以上ですが、キューブリックはポピュラー・ミュージックには疎かったようですので、ここに挙げた小ネタには「単なる偶然、巡り合わせ」でしかないものもあります。しかし、キューブリック側は意識していなくてもビートルズ側は意識していたようで、ジョン・レノンの「『2001年』?毎週見てるよ!」というコメントも伝わっています。『マジカル…』に『博士…』の映像を流用しようと考えたのも、『ロード…』映画化の監督にとキューブリックに白羽の矢を立てたのも、キューブリックがこの時期「映画界のトレンド・リーダー」であったことを示しています。

 まあ、当のキューブリックはそんな巷の騒ぎには一顧だにせず、我が道を貫き通していたのは周知の事実ですし(映画を当てたいキューブリックは映画界のトレンドの動向には注視していましたが)、それはキューブリックのどうしょうもないファッションセンスが示すとおりです(笑。とはいえ、「映画でもロックでも一番熱い1960年〜70年代」に両者の間に邂逅があったというのは興味深い事実ですね。
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