キューブリック関連動画

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売ります:ジャック・ニコルソンの『シャイニング』の斧と、サミュエル・L・ジャクソンのライトセーバー

 映画ファンは、世界で最も有名な映画の記念すべきオークションで販売される、ハリウッドの歴史の一部を手に入れることができます。

 『グラディエーター』でラッセル・クロウが着用したローマの鎧と、『シャイニング』のジャック・ニコルソンの斧は、この秋プロップストアによる映画とテレビの記念すべき年次ライブオークションで販売されるアイテムの一つです。

 ロンドンのBFI Imaxで開催され、オデオンのライブストリーミングオークションで提供される希少な品々は、総額600万ポンドを超えると予想されています。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:The Giardian/2019年8月21日




 総額600万ポンドは約3,850万円ですから、相当の高値ですね。出品アイテムの中には『スター・ウォーズ』のストームトゥルーパーのヘルメットなどもあるそうです。現在世界を巡回中の『スタンリー・キューブリック展』にも『シャイニング』の斧は展示されていますが、壁に斧が刺さったように展示するため、こともあろうか刃の部分を切ってしまいました。この判断をした『スタンリー・キューブリック展』のキュレーターは責任を取って辞任すべきですね。

 今回の斧は撮影のために相当数用意された、その中の1本だと思いますが、この斧がいくらで落札されるか興味があります。おそらく100万円はくだらないのではないでしょうか。結果がわかりましたらまたレポートします。


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 2019年11月1日よりヒューマントラストシネマ有楽町でカップリング上映される『キューブリックに愛された男』『キューブリックに魅せられた男』の予告編が公開になりましたのでご紹介。

 ナレーションは『2001年宇宙の旅』の最新日本語吹き替え版でHAL9000を担当した木下浩之氏ですが、『キューブリックに魅せられた男』ことレオン・ヴィタリに『アイズ ワイド シャット』のアフレコで散々な目に遭わされた(笑、森川智之さんでも面白かったのに、と思ってしまいました。

 それはともかく、管理人の試写会での感想はこちらにありますので、参考にぜひどうぞ。公式サイトはこちら

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※ホラーやオカルトが苦手な人は閲覧注意

 キューブリックの映画版『シャイニング』に登場するオーバールック・ホテルは外観をティンバーライン・ロッジ、内装をマジェスティック・ヨセミテホテル(旧アワニーホテル)を参考にロンドンにセットを建てましたが、小説・TVドラマ版『シャイニング』のオーバールック・ホテルのモデルはこの「スタンリー・ホテル」です。このホテルはその昔から幽霊の噂が絶えず、この217号室に投宿していたスティーブン・キングが、その噂とホテルとをインスピレーションの元にして1974年に執筆したのが『シャイニング』という物語です。

 キューブリックはその小説を自分の好きなように改変してしまいましたが、映画版のモデルになったティンバーライン・ロッジもマジェスティック・ヨセミテホテルも積極的に『シャイニング』を広報に利用してはいません。しかしこのスタンリーホテルはちゃっかりとその恩恵に預かり、小説版やTVドラマ版には登場しない生け垣迷路まで作ってしまいました。

 ですので、非常にややこしい話で、こういう経緯をよく知った上でこの動画を観ないと混乱してしまうのですが、その混乱に拍車をかけるように、動画のBGMはキューブリック版を使用していますし、撮影の方法もどことなくそれを感じさせます。ですが、どちらにしてもここで語られる解説の対象は、あくまで小説・TVドラマ版『シャイニング』であることをよくご理解した上で動画をご覧ください。

 ということで、前置きが長くなりましたが、小説版やTVドラマ版『シャイニング』を知っていると非常に興味深い動画です。スティーブン・キングはこのスタンリー・ホテルの「逸話」を、そのまま小説に取り込んだことがよくわかります。特にコンサートホールや地下室、217号室の逸話は小説に生かされていますね。動画では霊との交信を試みていますが、その信ぴょう性についてはご覧になったそれぞれでご判断ください。管理人はとても楽しめました(TVドラマ版より?笑)。

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リッパー将軍

 私がキューブリックの『博士の異常な愛情』で働いていた時のことを話す時によくする話を紹介しょう。我々は皆この映画が素晴らしいものになるというのは知っていた。全力を尽くした。しかし撮影初日は私の人生最悪の日だった。なぜならセリフが全部飛んでしまったからなんだ。シェパートン・スタジオで48回もテイクを撮った時だ。軍服も着て、葉巻もくわえて、セリフ、軍事用語も完璧に覚えたと思っていたのに!  セリフを忘れ始めたんだ!

 頭の中でもちろん「こんなこと今まで何度もあっただろ! 8、10、12回目のテイクの時とかに」と聞こえたよ。しかしこれは20テイク目だ!業界用語でいう「Pickup」(訳者注:アメリカで使われる撮影用語。重要シーンを撮り終えた後の本筋〈アップの会話シーン〉とあまり関係ないシーン〈手、コップ、銃のアップなど〉を撮ることを指す)を撮ってる時だった。一行もセリフを思い出すことができなかったんだ!滝のように汗が流れて、スタッフが拭いてくれたよ。そんな時、素晴らしいことが起こった。

 もうダメだと思って、スタンリーのところに行って、「スタンリー、本当にすまない」と言った。そうしたら、スタンリーが私の人生で聞いた中で一番素晴らしい言葉をくれた。「スターリング、君が状況を打開できないのはわかっている。私がそれを助けてあげることができないのも知ってるだろう。しかし!君の目、顔に浮かぶその恐怖!それが今、我々が求めているものなんだ!まさにジャック・リッパー将軍そのものだ!もしその表情が君に今、宿っていなかったら、我々は数ヶ月後にまた撮り直さないといけないところだった」とね。どう思う? 素晴らしい言葉とは思わんかね? 一生忘れることはない。それから、通りの向こうのブラウンズホテルに行き、ジョニーウォーカーの黒ラベルを2、3杯引っ掛けてスタジオに戻ったら、全てがうまくいったんだ。




 キューブリックは演劇畑出身の監督ではないので、基本的に演技は役者任せであることが多いのですが、キューブリックは『博士…』のリッパー将軍役を、以前『現金に体を張れ』で一緒に仕事をしたスターリング・ヘイドンをキャスティングした時点で「うまくいく」と自信があったのでしょう。同じようにマフリー大統領、マンドレイク大佐、ストレンジラブ博士を演じたピーター・セラーズにもほとんど演技指導はしませんでした(キューブリック曰く「勝手にやらせたら必要な画は撮れていた」)。

 キューブリックは演技について役者から尋ねられると、「何をして欲しいかはわからないけど、何をして欲しくないかはわかる」と説明しています。つまり「アドリブなどを駆使して自分ができる最大限の演技とアイデアを自由に試して欲しい。だが、演技の方向性はこっちでコントロールする」ということだと思います。つまりこのヘインドンの場合、ヘインドンが演じるリッパー将軍の方向性は自分が望んでいるもので素晴らしい。だから今ヘインドンが受けているプレッシャーから彼を解放してあげて、より良い演技をしてもらうための環境を整えてあげるのが、この「言葉」の目的だったのだと思います。

 キューブリックは『ロリータ』『博士』での成功体験から、どんどん役者に「自由裁量権」を与えて、より良い演技を(時には100テイク以上を費やしてでも)役者自身に追求させるようになります。ただ、その「自由裁量権」がキューブリックが考えている「方向性」と異なる場合は、その修正指示は自ずと厳しいものになります。『シャイニング』のシェリー・デュバルはこの「方向性のズレ」に苦労した代表格で、シェリーは「演劇的演技」が身に染み込み過ぎていたため(キューブリック曰く「わざとらしく見える」)、キューブリックはそれを排除したかったのです。また『バリー・リンドン』のマリサ・ベレンソンもその「被害者」のひとりで、キューブリックはマリサの気品ある立ち居振る舞いは気に入っていたものの、クイーンズ・イングリッシュを話すことができなかったため、物理的に大鉈を振るい、大幅にセリフを削って黙らせたのです。

 その、キューブリックが与えた「自由裁量権」に、キューブリックの期待以上に応えて見せたのがピーター・セラーズ、マルコム・マクダウェル、ジャック・ニコルソン、リー・アーメイ、そしてこのスターリング・ヘイドンだったのだと思います。

1983年に行われたスターリング・ヘイドンのインタビュー動画。訳したのは10:28から12:06まで。

翻訳協力:Shinさま

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 アメリカのCNNが2019年7月7日からオンエアしているミニシリーズのドキュメンタリー『THE MOVIES』のアニメーションPVに『2001年宇宙の旅』と『バリー・リンドン』が登場しているでご紹介。

 このドキュメンタリー、ホストにトム・ハンクスとゲイリー・ゲッツマンを迎え、6回のミニシリーズとして放映中だそうです。以下はそのリストです。

第1話「80年代」(放送日:2019年7月7日)
第2話「90年代」(放送日:2019年7月14日)
第3話「2000年代から今日まで」(放送日:2019年7月21日)
第4話「70年代」(放送日:2019年7月28日)
第5話「60年代」(放送日:2019年8月4日)
第6話「黄金時代」(放送日:2019年8月11日)

 PVに登場している作品は、キューブリック作品以外にも有名すぎるものばかりなので、シネフィル(個人的にはこの呼び方はあまり好きではありませんが)にしてみれば全部わかってあたりまえだとは思いますが、その中で2つもキューブリック作品が採り上げられているのはなんだか嬉しいですね。

 公式サイトはこちら

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