キューブリック関連動画

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和訳してくれたRoots4BOSSさん、感謝です。

 ユーチューバーのNostalgiaCriticが、スティーブン・キングが制作したTV版『シャイニング』を、キューブリックの映画版と比較しつつ、辛辣批評した動画です。キューブリック版のパロディ満載で、いかにCriticがキューブリック版が好きかが伝わってきますね。

 個人的にはほぼこの動画と同意見ですが、彼が見出した唯一の「TV版のいいところ」さえ管理人は評価していません。原作では「アル中で癇癪持ちの超絶ダメ親父だが、息子を愛する気持ちだけは本当だった」という「瞬間」に感動するのですが、TV版では「それなりに素敵なパパ」に見えるスティーブン・ウェバーがキャスティングされたため、この「落差」が緩くなってしまっています。それにウェンディ役のレベッカ・デモーネイも違和感があります。原作のジャックはウェンディの「気の利かない愚鈍な女」っぷりを「これでもか」というばかりに貶します(原作では夫婦の不和も重要な要素)が、デモーネイが美人すぎ、また行動も機知に富んでいるので「気の利かない女」要素を全く感じさせません。ダニーに至っては終始口元の緩さが気になってしまい、「聡明な少年」という印象が全くありません。キューブリックが原作を改変したのはそれなりに「意図」があり、その「意図」に最適なキャスティングをしたと感じましたが、原作至上主義者のキングが何故こんな「ダメキャスティング」を許してしまったのか理解に苦しみます。

 そのためTV版のラストシーンは、ジャックの心理描写、恐怖シーンの積み上げ、キャスティングの失敗などを挽回するための「感動ゴリ押し改悪」にか見えなくなってしまっています。管理人はこの「感動ゴリ押し」に「感動」できるほど純粋ではないようで「ふーん」で終わってしまいました。原作の穏やかで平和なラストシーンをそのまま映像化した方が、余韻が残って感動できると思います。

 そんなこんなでとってもダメダメなTV版ですが、管理人が考える「TV版のいいところ」がひとつだけあります。それは「映画版を酷評したキングが制作したTV版があまりにも酷かったため、逆に映画版の評価が高まった」点です。このTV版が制作されるまで原作ファンは映画版を「なぜ小説の通りに映像化しなかったんだ!」と酷評していました。映画版が公開時にラジー賞にノミネートされた事実もそれを物語っています。しかしこのTV版が放映されたあと、原作ファンは手のひらを返して映画版を賞賛しはじめます。つまりキューブリックの言う「小説と映画は全く違った媒体」「小説をそのまま映像化しても上手くいかくとは限らない」を原作ファンが真に理解したからです。「キューブリックはホラーのなんたるかを理解していない」と豪語していたキングは、皮肉なことに「いかにキューブリックの映画版がすぐれているか」を身を以て証明してしまったのです。最近のキングのキューブリック批判を見ても、自身が制作したTV版に全く触れないことからも、キングにとってもこのTV版は「黒歴史」と自覚しているようです。

 キューブリックファンにとって、キングのキューブリック批判なんて蚊に刺された程度にも感じません(「キューブリック批判をしない」がTV版の制作条件だったはずなので、いいかげん「うざい」ですが)し、このTV版も「冗漫で失笑もののネタドラマ」くらいにしか思っていませんが、このTV版を映画版より評価する人の意見も納得できるものですし、それを否定するつもりはありません。ですが、その「TV版を評価する層」でさえ「恐怖描写はキューブリック版が上」と評価されている現状を考えると、「キングはホラー(映画)のなんたるかを理解していない」と皮肉られても仕方ないな、と思う次第です。


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 キューブリックはこれとおなじことを『2001年…』では垂直で行いましたが、NASAは水平で実験していました。映像は水平に回転する遠心機を俯瞰(真上)から撮影したものです。最初は1分間に4回転のスピードで0.1G、次は1分間に9回転のスピードで0.5Gの人工重力(遠心力)を発生させ、どの程度人間が歩けるかを検証しています。

 映像を見る限り0.1Gではちょっとおぼつかないですが、0.5Gでは体が落ちずに床に足がしっかりくっつき、歩きやすそうに感じます。『2001年…』の小説版によるとディスカバリー号は「10秒に1回転で月とほぼ同じ重力」とあるので、この映像の表記に合わせると1分間に6回転で0.165Gとなります。0Gでの映像もありますが、体のコントロールは全く不可能です。まあこれは当然でしょう。

 しかし、こんな巨大な金属の塊がブンブンと宇宙船の船内で1分間に6回転もしているというのは、ちょっと現実離れしているような気もします。『2010年』に登場したレオノフ号のように、遠心機は船外にある方が現実的ですね。もしくは船体全体が回転するとか。そのレオノフ号船長は「危険な風車」とドッキングするのを嫌がってましたが、その意味がこの映像を見るとはっきりとわかりますね。
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 以前ここでお知らせした『Halloween Horror Nights 2017』の『シャイニング』のお化け屋敷タイプのアトラクションですが、体験動画がアップされていたのでご紹介。

 怖いかどうかは置いていて、なかなかの再現度なのでファンならじっくり楽しみたいところ(笑。終始ニヤニヤしっぱなしでしょうね。最近のハロウィンの傾向はハード路線だそうなので、本気で怖がらせたいなら『シャイニング』はうってつけのコンテンツなはず。日本のユニバーサル・スタジオでもぜひ実現をお願いします!
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映画版にはないシーンも描かれていて、なかなか興味深い。

 マーベルコミックの伝説的漫画家、ジャック・カービーによる『2001年宇宙の旅』のコミカライズ版。1976年にマーベルコミックより出版されました。

 スタンリー・キューブリックのSF映画『2001年宇宙の旅』をカービーがコミカライズした連載漫画。カービーによる『2001年宇宙の旅』は2種類あり、MARVEL TREASURY SPECIALという誌名の2001: A SPACE ODYSSEYは大版の映画コミカライズ作品であり、そちらは映画に忠実な内容だった。だが、ここで紹介するオンゴーイングの方はそのあとに出されたもので、原作が使われているところはほとんど「モノリスによる進化」という部分のみであり、内容は映画とは異なるカービー独自のものになっている。

 冒頭、原人の迫力ある戦いとモノリスとの遭遇が9ページにもわたって描かれ、直後、宇宙服を着た宇宙飛行士デッカーが宇宙怪物に襲われモノリスに飛び込み、気がつくと地球に戻っているが急激に老化した末モノリスに導かれスターチャイルドとなる。『2001年宇宙の旅』だと思って読むと別物なので驚くが、力の入った描き込みや動きの迫力、独自に構築されたSF展開が楽しめる力作だと思う。特に原人の格闘シーンの力感や宇宙服の硬質感は素晴らしい。このタイトルは最初の数回はすべて別の主人公が最終的にスターチャイルドになるまでを描くパターンで展開するが、その後まったくオリジナルのキャラクターが登場しカービー独自の世界が発展していく。

(引用先:Sleep Walker WEB版/ジャック・カービー


 この記事によると、動画の「Treasury Edition」は『MARVEL TREASURY SPECIAL』に掲載されたバージョンで、映画版に忠実な作品のようです。それとは別に「オンゴーイング」というのがあるらしく、それはジャック・カービー独自のトンデモ展開の様子。それはそれで面白そうなので、ぜひ読んでみたいですね。

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サイケ感満載の予告編。



 むかしむかし、ローカル局のお昼のロードショーで繰り返しオンエアされていたのでご覧になった方も多いのでは? B級昆虫パニック映画として有名な本作ですが、「隠れた名作」として評価する人も少なくありません。監督は生涯でこれ一本のみになってしまったソール・バス。そう、『スパルタカス』のオープニングタイトルをデザインし、『シャイニング』のキービジュアルをキューブリックに300回以上もダメ出しされた超有名なタイトルデザイナーです。

 実はそれ以外にも本作はキューブリック作品と意外な結びつきがあります。ヒロインを演じたリン・フレデリックは『ロリータ』や『博士…』に出演したピーター・セラーズの4番目の妻、そしてこのリンが演じたケンドラの祖父役が『2001年…』でプールの父親役を演じたアラン・ギフォードなのです。

 もちろんそんなことは一切知る由もなく、当時は観ていたのですが、肝心の内容は・・・あんまり覚えていません!(笑。まあ、そんな管理人の乏しい知識はさておいて、バス本人のコメントを『季刊 映画宝庫 SF少年の夢』から引用したいと思います。

 コミュニケーション本来の機能はなにか新しいことを言うことではない。映画から学ぶものはなにもないが、何か既に知っていることを再確認する。新しい思考のもと、それらを感ずる。感性により理解する。私がこの映画について望むことは、人間の中のクローズド・システムとしての地球の認識を再感光すること、そして彼らを他の種族と人類との関係を再考する地点に導くことなのである。

・・・なるほど、わからん!


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「失われたエンディング」としてアップされている動画。こちらの方がバスのメッセージは明確ですね。
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