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キューブリックは映画化を断念したが、それから32年後の1988年にアンドリュー・バーキンによって映画化された『ウィーンに燃えて(Burning Secret)』の予告編



Unmade Stanley Kubrick Script ‘Burning Secret’ is Going Up For Auction

Acclaimed director Stanley Kubrick died in 1999, but if a bold enough filmmaker comes along, a new movie may be added to Kubrick’s cinematic legacy.

Kubrick co-wrote the script for a movie adaptation of a novella called Burning Secret back in 1956, but the film never got made – not only that, the screenplay was thought to be lost forever. But someone found it earlier this summer, and the Stanley Kubrick Burning Secret script is officially going up for auction later this month. Could his version of the story actually make it to the big screen after all?

Deadline says the long-lost script is going up for auction at Bonhams New York on November 20, 2018, and it’s expected to sell for around $20,000.

キューブリックが制作しなかった『燃える秘密』の脚本がオークションに登場

 著名な映画監督スタンリー・キューブリックは1999年に死亡したが、映画化に挑戦する監督が現れると、キューブリックの映画遺産に新しい作品が追加される可能性がある。

 キューブリックは1956年に『燃える秘密』と呼ばれる小説の映画化のための脚本を共同で執筆したが、その映画は作られなかっただけでなく、永遠に失われたと考えられていた。しかし今夏、誰かがそれを見つけ、今月末にオークションに正式に登場する。結局のところ、キューブリックの脚本バージョンは映画になるのだろうか?

 最終的には2018年11月20日にニューヨークのボンハムズでロング・ロスト・スクリプトのオークションが開催されることになり、約2万ドルの売り上げが予想されている。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Slash Film/2018年11月8日




 キューブリックの幻の脚本が見つかった!と大げさな見出しが踊ったのは今年の7月でしたが、結局たいした価値がないと判明したためか、オークションにかけられることになったそうです。売り上げは2万ドル(約230万円)を予想しているそうですが、そこまで高値が付くかどうか。

 以前、この記事で指摘した通り、この『燃える秘密』はキューブリックが駆け出し(『現金に体を晴れ』〜『突撃』)の頃、MGMが映画化権を持っていた小説の中から選んだだけのもので、本人も「もう一度復活させて映画にする気はない」と明言しています。それにすでに1988年にキューブリックの元アシスタント、アンドリュー・バーキンによって映画化されていますので、新鮮味はないですね。

 おそらくこの脚本をベースに再映画化されることはないでしょうから、資料的価値の観点から語られるのみでしょう。ただ、いくらで落札されたか興味はありますので、結果がわかりましたらまた記事にしたいと思います。
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 この度、70mmフィルムのニュープリント版とIMAX版の上映、8Kテレビ放送など製作50周年を経た今もなお話題となるSF映画の最高峰、『2001年宇宙の旅』に影響を与えたといわれる奇蹟のSF映画『イカリエ−XB1』が12月26日に国内初ソフト化されることが決定いたしました(レンタル同日開始)。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:KING MOVIES NEWS/2018年11月8日






 今年5月に日本初公開され、話題になった『イカリエ-XB1』については、以前こちらこちらで記事にしていますが、既定路線通り、DVD/BD化されるそうです。

 キューブリックは『2001年…』の制作にあたり、ありとあらゆるSF映画を観ていたというのは有名な話ですが、この『イカリエ-XB1』もその中の一作でした。ただ、キューブリックのアシスタントだったアンソニー・フリューインは『イカリエ-XB1』の影響については否定的なコメントをしています。

 ムック『季刊映画宝庫 SF少年の夢』の座談会で、参加者の石上三登志氏が「そうすると『禁断の惑星』から68年の『2001年宇宙の旅』までぽんと飛んでしまうのでしょうか。ただその間に、たとえば『ミクロの決死圏』もあり、『博士の異常な愛情』もある。怪獣SFが人形アニメーションのレイ・ハリーハウゼンの活躍もある」と語っています。それに対して映画評論家の森卓也氏は「ここでハリーハウゼンを入れ込んでくるとちょっとややこしくなる」と応えています。つまり宇宙映画としてのSF映画として、この『イカリエ-XB1』の存在が当時全く知られていなかった、ということになります。それもそのはず、この隠れた傑作SF映画は当時日本未公開だったのです。もしこの映画の存在を石上氏や森氏がご存知であれば必ず名前を挙げていたでしょうし、『禁断の惑星』(1956年)と『2001年宇宙の旅』(1968年)を繋ぐミッシング・リンクとして重要視していたでしょう。

 この『イカリエ-XB1』の原案は小説『マゼラン星雲』で、作者は『惑星ソラリス』の原作者、スタニスワフ・レムです。もちろん本作は『2001年…』の完成度には及ぶべくもありませんが、SF映画史にその名を刻んでもおかしくはないクオリティは維持されていると思います。発売は12月26日でレンタル同日開始。未見の方はぜひこの機会に視聴してみてはいかがでしょうか。
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ソビエト科学者のと会合シーンでは「赤に近いマゼンタ」に見えます。



Exclusive! An original ‘2001’ Djinn chair from Kubrick’s film set has emerged and settles a debate

A rare, original Djinn chair from the actual film set of Kubrick’s masterpiece 2001: A Space Odyssey (1968) has just surfaced in a South London private home and helps settle an ongoing debate.

 キューブリックの傑作映画『2001年宇宙の旅』で実際のセットで使用された、貴重なオリジナルのジンチェアは、ロンドン南部の個人宅から発見され、長年の議論を解決するのに役立ちます。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Film and Furniture/2018年8月2日




 『2001年…』の宇宙ステーションに置かれていた、オリビエ・ムルグのジンチェアのカバーの色ですが、長年「赤」か「ピンク」かで論争があったそうです。その結果、最近になって映画で使用されたオリジナルのジンチェアが見つかり、結論としては「ピンク(正確にはマゼンタ)」で決着したそうです。

 『2001年という“未来”(A Look Behind the Future)』登場するこのシーンでは、確かにマゼンタに見えますね。

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 宇宙ステーションのロビーのファーストシーンに登場するジンチェア。マゼンタより赤に近いように見えます。ライティングの関係でしょうか?

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 (おそらく)キューブリック邸に引き取られたジンチェア。赤に見えますが、キューブリックが赤とマゼンタを用意させ、マゼンタを選んだためにボツになった赤をキューブリックが自宅用に引き取ったのではないかとも考えられます。ちなみに写真左はキューブリックの長女カタリーナ、右は三女ヴィヴィアン。

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 記事のリンク先にある、見つかったというオリジナルのジンチェアはショッキングピンクのようなピンクで、とても「マゼンタ」とは言えません。ライティングの影響だけで、ここまで色が違うとは考えにくいのですが、退色の可能性もあり、実物を見てみないことにはなんとも言えません。また、記事でも引用されている、このページの作者は「ピンク(マゼンタ)」と断言していますが、ソースは当時映画を見た方々の記憶のみです。

 なんともモヤモヤした話ですが、キューブリックが何種類かの「赤〜ピンクのジンチェア」を用意させ、ベストのものをチョイスしたと考えるのが一番自然のような気がします。つまり、撮影準備中の映像である『2001年という“未来”』や、自宅で子供たちと写った写真はソースになり得ず、結局のところ映画に登場している色が正しい、ということです。であればトップに貼ってあるソビエト科学者のと会合シーンの「赤に近いマゼンタ」が一番正しく、宇宙ステーションのロビーのファーストシーンの色はライティングの関係で赤く見える、というのか今現在の管理人の結論です。

 また何かわかりましたら追記するか、改めて記事を起こしたいと思います。
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2001_cinemore

フィルムでよみがえるキューブリックのマスターワーク

 今年2018年はスタンリー・キューブリックの偉業ともいえるSF叙事詩『2001年宇宙の旅』(68)の公開から50年が経つ。それを記念して米ワーナー・ブラザースは、『ダンケルク』(17)の監督クリストファー・ノーラン協力のもと、新たに65mmカメラネガから70mmプリントを作成した。このバージョンは5月におこなわれたカンヌ映画祭での披露を起点に、今夏ニューヨークやサンフランシスコ、トロントほか5館のセレクトされたIMAX劇場での公開を経て、北米の70mm劇場などで順次に上映されている。

 日本でも10月6日〜7日、11日〜14日までの6日間、70mmプリントの映写が可能な「国立映画アーカイブ」で計12回上映されることが発表され、全日程の前売り券が販売開始から数分で完売になるなど、本作の圧倒的な人気のほどを物語っている(各回、当日券の発行あり)。

 しかし今回上記の上映が、なぜここまで我々の琴線に触れるのか?それは1978年のリバイバル以来となる、オリジナルフォーマットでの公開だからだ。『2001年宇宙の旅』はこのリバイバル以降、70mmから縮小した35mmプリントか、あるいはDCP(デジタル・シネマ・パッケージ)に変換したデータでの上映が主となっている。そんな現状での70mm再公開は、同作のもっとも純粋な上映形式に立ち戻るという価値を有している。なにより商業映画のスクリーン投影がDCPにとって代わられた現在、フィルムプリントによる上映自体が希少性の高いイベントといえるだろう。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:CINEMORE/2018年10月2日




 70mmフィルム上映の希少性について、わかりやすく解説されている素晴らしい記事です。ただ、アンレストアの画質の違いについても解説していただいたらもっと良かったんですが、それは記事の文字数の関係なのでしょう。また、記事ではシネラマについても触れられていますが、画像の分割部分に問題がある3点投影方式のシネラマについては不要だと思います。キューブリックが意図したのはスーパーシネラマ方式での上映なので、ドーム球場など特設会場設営による上映という可能性を、未来への(また50年後?)希望として託したいですね。

 今回のアンレストア70mm版は、「初公開・凱旋興行シネラマ鑑賞組>初公開・凱旋興行70mm鑑賞組>リバイバルシネラマ館鑑賞組>リバイバル70mm鑑賞組>リバイバル35mm鑑賞組」という序列で言えば、リバイバル70mm鑑賞組よりはちょっと誇れるかな、という位置付けになるかと(個人的には)思っています。リバイバル公開は1978年ですので、今回の上映は「40年の時間をさかのぼる旅」と言えるかもしれません。今まで「生まれる時代を間違えた!」(笑 と嘆いていた、若い(と言っても40代以下くらい)ファンにとっても福音であることは確実でしょう。

 IMAXでのDSPによるデジタル上映は、記事の通り今秋発売予定の4K ULTRA HDのデータが使用されるそうです。現在4Kをそのまま上映できるIMAXは「109シネマズ大阪エキスポシティ」のみですので、一番いい条件での鑑賞を望みたいのなら、当然エキスポということになりますが、エキスポのスクリーンは26×18m、1.44:1という比率なので、このサイズにフルサイズである2.2:1を合わせると、レターボックスの黒味が上下に大きく表示されてしまいます。そうなると、上映館の判断によっては左右をカットしてしまう可能性があり、アメリカでの上映をご覧になった方のレポートにあった「左右カットされているかも」という報告が現実味を帯びてしまいます。スクリーンに対してなるべく大きい表示を望むのか、それともフルサイズである2.2:1での鑑賞を望むのか、そしてワーナーや上映館はこれをどう判断するのか・・・それは上映が始まってみないことにはなんとも言えません(問い合わせは上映館のご迷惑になるかもしれないので、お控えください)。参考までに、HALの初出シーンで、8つのモニタが切れずに入っていればノートリミングの2.2:1だと考えてよさそうです。

HAL

 まあ、そんなマニアの重箱の隅つつきなど、『2001年…』を映画館の大スクリーンで堪能する、という現実を前にすれば大した話ではないでしょう。映画館初見組はもちろん、『2001年…』自体初見(初見がIMAXなんてある意味羨ましい)組も、この「圧倒的な映像体験」と「宇宙視点の壮大な人類叙事詩」に大いに酔いしれていただきたいですね。
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 スタンリー・キューブリック監督作「2001年宇宙の旅」(1968)のニュープリント“アンレストア”版70ミリ・が、いよいよ10月6日から東京・京橋の国立映画アーカイブで期間限定上映される。フィルム撮影に熱い思いを込める名匠クリストファー・ノーラン監督が監修し、公開当時の本来の映像と音の再現を追求したニュープリントだが、果たしてどれだけすごいのか? 本企画を実現させた、同アーカイブの主任研究員・冨田美香氏に話を聞いた。

〈中略〉

 上映回数は6日間で計12回だが、冨田氏いわく「1日2回が限度」。というのも70ミリ上映は、技術だけでなく“技師の体力勝負”でもあるからだ。フィルム1巻は15分前後の映像であり、164分の今作では10回フィルムチェンジをしなくてはならない。

 1巻あたりの重量は、約15キロ(リールなど含む)。しかも国立映画アーカイブの兼用機は、地上から約2.5メートルの器具にリールを掛けなければならない。したがって技師は、約15分ごとに重たいフィルムを上げ下げすることになる。それもフィルムを傷つけたり、映写事故を起こさないよう、細心の注意をはらいながら。3人1組でリールの巻き戻しや掛けかえの補佐などを分担しているが、かなりの重労働だ。「今回の映写は緊張の連続ですし、安全とクオリティを保てるラインが1日2回と考えています。映写トラブルやフィルム、映写機の破損などが起きれば、即上映中止ですからね」(冨田氏)。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:映画.com/2018年9月28日




 本年4月10日付のこの記事

今年のカンヌ映画祭で上映される70mm版『2001年宇宙の旅』が、日本で上映されるとしたら今のところ、ここ(国立映画アーカイブ)しかありません。プレスリリースにも「映画史上の名作を鑑賞する上映会」とあります。学芸員さん、日本のワーナーの担当者さん、期待していますよ!

などとお気楽なことを書いてしまいましたが、こんな大変なご苦労があったとは・・・。チケットを入手できた方は、それこそ隅々まで舐め回すようにじっくり丁寧に鑑賞しなければなりませんね。それほど希少な機会だと思います。楽しみですね。
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