キューブリック関連書籍

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FULL METAL JACKET DIARY


 『フルメタル…』のジョーカー役、マシュー・モディーンが2005年に発表した書籍『フルメタル・ジャケット・ダイアリー(FULL METAL JACKET DIARY)』のiOSアプリ版(1300円)が、セール中につき240円と大幅にお安くなって期間限定で販売中です。

 こちらのリンクで詳細をご確認の上、各iOSデバイスのApp Storeから入手してください。というのもiTunes12.7から、iTunesからApp Storeにアクセスできない仕様に変更されたからです。つまりPCで購入→iOSデバイスにインストールという方法が使えなくなったのです。iOSアプリをPCで管理していた方はご注意ください。

 その『フルメタル・ジャケット・ダイアリー』ですが、マシュー・モディーンが撮影した『フルメタル…』撮影中の数々のオフショットは貴重なものも多く、必見の価値ありです。それぞれの解説文(朗読付き)もなかなか興味深いです。未入手の方は、お得なこの機会にぜひどうぞ。
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スーパートイズ (竹書房文庫)(amazon)


 キューブリック原案、スピルバーグ監督の映画『A.I.』の原作(というより、ほんのプロローグ)と、キューブリック逝去後に書かれたその続編2編が収められた短編集。『スーパー…』は映画化に際して多少の改変がされていますが、基本はそのままなので特に論評は必要ないでしょう。『スーパー…』は(悪本の見本のような)この本で翻訳され読んでいたので、この単行本には興味がなかったのですが、著者ブライアン・オールディズよるキューブリックとの創作の日々を記した記録『スタンリーの異常な愛情』が読みたくて今回改めて入手しました。

 ここに書かれているのはクラークやラファエルと同じく、キューブリックの強大な力と個性に振り回される哀れな小説家の姿です。そして他の作品と同じく「台詞は重視しない」「ストーリーは重視するが、その語り方は原作者や脚本家の意思を排除する」「物語を各セクションに分割し、それをつなぎ合わせる」というキューブリック独自のアプローチ法です。そこには「素晴らしいストーリーさえあればあとは撮影や編集、音楽で自分の好きなように映画にできる」「そのためには他人の余計な意思や意図の存在しない、極力シンプルで飾り気のない脚本が欲しい」というキューブリックの本音が見え隠れします。

 通常の映画監督は脚本や絵コンテの段階でほぼイメージを固め、撮影はあくまでそれを具体化する作業に過ぎません。「一発OK」と良しとする日本の映画界はまさにこれですし、早撮りで有名なスピルバーグもこのタイプです。それに対しキューブリックは撮影を「もう一つの創造の場」とし、撮影現場でのアドリブを推奨し、そこで起こるさまざまなやアイデアの発露を見極めてから良質のものだけを大量に撮影する監督です。だからこそ撮影に時間がかかるのだし、俳優やスタッフの拘束時間も長くなるのです(結果的に完成までの時間も・・・笑)。

 こういったキューブリック独自の映画制作法を知りもせず、前者の通常の方法論で作られたと勘違いしてキューブリックを批判する論調(映画監督は管理能力も必要だ。撮影が際限なく延期するのはキューブリックに現場管理能力がないからだ・・・云々)をたまに見かけますが、勉強&知識不足も甚だしいと言わざるを得ません。映画監督によって多少の方法論の違いはまちまちでしょうが、キューブリックは全く独自の方法論を採用していました。だからこそキューブリックは分業と因習と権利意識に縛られたハリウッドで映画を撮ろうとしなかったのです。

 この『スタンリーの異常な愛情』には、ラファエルの『…オープン』と同じく、キューブリックにやられっぱなしだった実際に対して、文章上でやりかえしている姿もまま見受けられます。他人のプライドを傷つけることをものともせず、自我を押し通すキューブリックの圧倒的な支配力を感じさせますが、それは同時にキューブリックが抱え込んだ「プレッシャーの大きさ」も感じさせます。キューブリック存命時代をご存知の方なら、これほど世界中で次回作が期待され、話題にされた映画監督は他にいなかった事実を知っているはずです。その名声の大きさは「ミスター・ミツビシ」に名前だけでコンタクトを取るエピソードに象徴されています。オールディズは自身を「キューブリックの触手のひとつ」として卑下していますが、その触手は忘れられても本体(キューブリック本人)は忘れられることはないのです。むしろその触手に選ばれたことを(かなりの困難はあったにせよ)誇るべきだし、今となっては誇ってもいるようです。
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映画監督 スタンリー・キューブリック(amazon)


 キューブリックの生涯(正確には死去直前まで)を関係者のインタビューや証言を交え、丁寧に追った評伝であり、第一級のドキュメンタリー。まずはこれでキューブリックの生涯を俯瞰すれば、キューブリックの性格・個性から、映画制作における状況判断と対応能力、その異常なまでの「こだわり主義者」(あえて「完全主義者」とは言わない)っぷりがよく理解できます。つくづく思うのはキューブリックは社会や人間に対しての認識力、理解力、洞察力などがかなり早い段階で形成され、それはほとんど変わることなく晩年まで持ち続けていたということです。早熟という一言で片付ければそうですが、その早熟さを発揮できるクリエイティブな手段を早くから持ち、「ルック社の有望な若手カメラマン」という一般人であれば満足しそうな地位をあっさりと捨て去り、徒手空拳で堂々とハリウッドに乗り込んでゆくその自信と傲慢さは、カーク・ダグラスが「才能ある」クソッタレと評さざるを得ないほどの強烈な個性と豊かな才能の持ち主だったことがよく理解できます。キューブリックを知るためには必ず読まなければならない書として、まず本書を強くお勧めいたします。



ザ・コンプリート キューブリック全書(amazon)


 記事の乱雑さや訳の雑さもあってamazonのレビュー欄では評価が低いようですが、この本が出版された2001年当時は書籍はもちろん、ネット上にもキューブリックに関するまとまった情報がなかったため、大変重宝した記憶があります。日本に関して言えば現在もそれは大きく変わらず、海外に比べて日本語で読めるキューブリックの情報は決して多いとは言えません。そういう意味ではやはり本書は貴重で、データーベースとして持っておくべき書であることは間違いないでしょう。



EYES WIDE OPEN―スタンリー・キューブリックと「アイズワイドシャット」(amazon)


 『アイズ ワイド シャット』で『夢小説』の脚本化を担当したフレデリック・ラファエルの恨み節満載の、『アイズ…』製作時におけるラファエル側から見たドキュメンタリー。『シャイニング』で同じく脚本化に協力した小説家のダイアン・ジョンソンは、本書のラファエルを「パラノイア」と評していますが、ラファエルのブライドをズタズタに引き裂くキューブリックの執拗な「ダメ出し」に疲弊しきったラファエルが立ち直るためには、こんな本でも書かなければやってられなかったのではないでしょうか。ここでのキューブリックはいかにもキューブリックで、この強烈な個性と圧倒的な支配力に疲労困憊したのはラファエルだけでなく、クラークも全く同じ体験をしています。キューブリック自身が語る自作のエピソードも他のソースと大きな齟齬はなく、掲載されている情報はかなり正確だと思われます。

 キューブリックの未亡人、クリスティアーヌは本書を「嘘ばかり」と批判し、訴訟も辞さないと強硬な姿勢でしたが、その後具体的な動きはないようです。実はこのクリスティアーヌの反応こそ、本書がいかに正しいかの証明になっているのではないかと思うのです。本書にはキューブリック邸の様子も描写されていますが、食事が粗末だったり、雑然としいている邸内の様子も暴露されています。家を預かる主婦として、そんな恥部を晒されてはたまったものではありません。だからこそ「嘘ばかり」「訴訟も辞さない」という態度に出たのだと考えています。しかし、クリスティアーヌが危惧したほど本書が大きな影響を及ぼさなかったため、この話は立ち消えになったのではないでしょうか。そういう意味ではキューブリック作品制作の裏側を知る重要な書としてお勧めできると思います。

 以上の3冊ですが、どれも10年以上前に出版された古い本ばかりです。海外では最新の情報に基づいたキューブリック本が次々と出版されています。それらを邦訳した新しいキューブリック本の出版を心から希望いたします。
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 廉価版『The Stanley Kubrick Archives』を購入いたしましので開封動画を作ってみました。意外にコンパクトサイズなのに驚きました。ボリュームたっぷりですが、通常版(初版・縮小版・25周年版)『The Stanley Kubrick Archives』のボリュームをこのサイズに収めるとなると、このページ数になっちゃいますね。

 通常版は判型やサイズなど気軽に見る、というわけにはいかないので、通常版は保管用にして廉価版は見る用にするという方法もあります。ですので、通常版を所有している人も購入して損はないと思います。なにせ安い!このボリュームで1,545円(2016年9月24日現在)は破格値です。その値段を考えれば紙質や印刷の悪さは目を瞑りましょう。どのみち海外で印刷している以上、品質はそれなりですしね。

 キューブリック全作品を視聴済みというファンは買うべき本だと思います。本当は邦訳を望みたいのですが、貴重な写真や資料を見るだけでもその価値はあります。英語がわからなくても予備知識があればより楽しめますので、評伝全書は是非お読みの上、本書をお楽しみください。


The Stanley Kubrick Archives (英語) ハードカバー(amazon)
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芸術新潮 2008年 11月号 [雑誌](amason)


 芸術新潮による日本が誇る漫画の神様、手塚治虫の特集号です。発行は2008年ともう8年近くも前ですが、120ページに渡って組まれた特集は読み応えたっぷり、熱心なファンはもちろん、手塚治虫の入門書としてもその情報量は圧巻です。

 この特集は100項目のQ&A形式でまとめられているのですが、そのQ35に「あのスタンリー・キューブリックから手紙が!その内容は?」としてこの記事でご紹介した封筒のカラー写真と、ごく短いですが手紙の内容が紹介されています。特に特筆すべき内容はなく、全て先ほどの記事でご紹介済みの情報ですが、2008年の時点でもこの封筒だけは現存しているのですから、現在も手塚家で大切に保管されているんでしょうね。

 肝心の中身の手紙ですが、ロンドン芸術大学にあるスタンリー・キューブリック・アーカイブには残っていないんでしょうか? もし存在するなら日本で未だ開催されていないスタンリー・キューブリック展で日本オリジナルの展示物として、この封筒と共に展示していただければ嬉しいですね。それが不可能なら封筒だけでも是非、実物を見てみたいものです。
 
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