恐怖と欲望

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 『恐怖と欲望』のDVDやBDの販売は、国内ではIVCという会社が手がけていますが、『恐怖…』自体はパブリック・ドメイン(著作権消滅)ですので、こういった販売も問題ないということになります。販売元の株式会社コスミック出版は、その名の通り出版社ですので、このDVDシリーズは通常の映像メディアの販売ルートとは異なり、書店売りのDVDになります。どうやらパブリック・ドメインの映画を大量に集めてシリーズにして商品化、書店に卸しているようです。

 映像専門の会社ではないので映像がどの程度のクオリティか不明ですし、パッケージングもお世辞にもいいものだとは言えません。キューブリックファンならすでにBDやDVDで所有していると思いますので、特に食指は動かないと思いますが、セットにされた戦争映画に興味があるなら買ってもいいかもしれません。それに安いですしね。

 その他のDVDシリーズはこちら。自社サイトでは4月14日発売になっていますので、少しでも早く入手したい方はこちらをご利用ください。
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Joseph Burstyn(IMDb)
Joseph Burstyn(wikipedia)

 アメリカの小規模映画配給会社、ジョゼフ・バースティン社社長。キューブリックの劇映画処女作『恐怖と欲望』の配給を手がけた。

 このジョゼフ・バースティン社はヨーロッパの良質な映画を輸入・配給していて、イタリアン・ネオリアリズムをアメリカに紹介したことで知られている。『恐怖…』と同時上映された『海を見た少年(The Male Brute)』もフランスの名匠、ジャン・ドラノワ監督の作品だった。

 バースティンは1950年、1948年に制作されたイタリアの映画監督、ロベルト・ロッセリーニによる『人間の声』『奇跡』からなるオムニバス映画『アモーレ』を『ウェイ・オブ・ラヴ』と改題し、米国で配給した。12月には『ウェイ・オブ・ラヴ』がニューヨーク映画批評家協会によって本年のベスト・外国語映画に選ばれた。

 アメリカでの公開後、ニューヨーク州理事会は「放浪者(フェデリコ・フェリーニ)を聖人だと信じた女が妊娠し、村人のそしりを受けつつも女は一人で教会で子供を産む」という内容の『奇跡』について「神への冒涜」だとした抗議を受け、理事会は聴聞会に調査する様よう命じた。聴聞会はこの作品が「神への冒涜」と判断、1951年2月16日に教育委員は映画の配給のライセンスを取り消すように命じた。

 それに対し、この判断を不服としたバースティンは訴訟を起こし、「ジョゼフ・バースティン社対ウィルソン裁判」として有名になる。アメリカ最高裁判所は、ニューヨーク州教育法の特定の条項が映画の上映を禁止したり、「神への冒涜」としてライセンスを停止することを認めていることは、言論の自由に対する拘束となると判断した。

 1921年にアメリカに渡ったポーランド移民。1953年11月、大西洋横断飛行中に機内で冠動脈血栓症を発症し、死去。生年月日不詳。
 
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※左がトーバ、中央がリース、右は不詳。

 キューブリックの最初の妻、トーバ・メッツはカリフォルニア州のサン・ガブリエル山脈でのロケに帯同し、台本監督としてクレジットされているのは知られていましたが、ワンピースのまま川の中に入り魚を獲るという謎のシーンにカメオ出演しているとは気づきませんでした(ソースはこちら)。確かによく見るとそのようですね。

 因みに中央はバージニア・リースですが、その右側の女性は誰だかわかっていません。IDMbにはトーバとリース以外に女性名はなさそうなので、おそらくスタッフの誰かの関係者でしょう。

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※『恐怖と欲望』のスタッフと出演者。キューブリックの右側がトーバ。ここにはリースと謎の女性は写っていない。
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 「GYAO! 映画学校特集」の第6週(4月29日〜5月19日)『鬼才はデビュー作から鬼才なり。』で、キューブリックの商業映画デビュー作『恐怖と欲望』が無料配信されるそうです。

 長年公開を待ち望んでいたファンにとっては貴重なフィルムですが、DVDやBDで簡単に観ることができるようになった現在でも、無料配信となると興味を持つ方も多いはず。ぜひ多くの方にご覧いただきたいとは思うのですが、くれぐれも過度な期待は厳禁でお願いいたします。映画としてはキューブリック自身が自費を投じてフィルムを買い漁るほど封印したがった「駄作(本人弁)」ですので。

 まあ解説者とか評論家とかはそれでも「盛った」文章を書かなければならないのが「仕事」なんでしょうけど、いくらなんでもジョゼフ・コンラッドの名作小説『闇の奥』の映画化、『地獄の黙示録』と対比させるのは如何なものかと。精神という「川を遡る」『地獄…』と、単にシャバに戻るために「川を下る」『恐怖…』を同列に語って何が言いたいんでしょうね?

 キューブリックはこの作品で「映像で語る」という手法を劇映画で実現させようと意気込んでいますが、それはものの見事に空回り。キューブリックは一旦この野心を引っ込めて、次作『非情…』から『ロリータ』『博士…』まで所謂「演劇映画」の枠組みで(時折映像志向をチラつかせつつも)作品作りを行いました。そのキューブリックの野心がやっと結実したのが『2001年…』です。そういう意味では貴重な作品ですが、それは「資料的な意味合いで貴重」なのであって、一般の視聴者がこれをどう評価するかはまた別の問題です。

 因みにキューブリックがこの作品を封印した理由はこれ以外にもあるのではないか、と管理人が検証した記事はこちらにありますので、興味のある方はぜひどうぞ。
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 『恐怖…』で気に縛り付けられ、狂ったシドニーに迫られる少女を演じたヴァージニア・リースですが、その後女優として順調にキャリアを重ね、ついにこの『赤い崖』(1956)でヒロインの座を射止めます。なんとこの映画、当時としてはめずらしいフルカラーでシネスコープ。なのでよりリース嬢の美しさを堪能できます。でもこんな野太い声をしていたんですね。キューブリックが『恐怖…』でリースを喋らせなかったのは、この声のせいかも知れません。

 この『赤い崖』ですが、資産家の娘の妊娠を知った恋人が自殺に見せかけて彼女を殺害、それに疑問を抱いた姉(ヴァージニア・リース)が調査を始める・・・というフィルム・ノワールもの。原作は『ローズマリーの赤ちゃん』で有名なアイラ・レヴィン作の『死の接吻』で、当時ベストセラーになりました。1991年にはマット・ディロンの主演で再映画化されるほと有名な作品で、もちろん両作品とも日本で上映されました(1956年版は未VHS・DVD化)。

 にもかかわらず、リースは次作でB級カルトホラー『死なない脳』に出演。結局この『赤い崖』のヒロイン役がキャリアの中で一番メジャーな仕事となってしまいました。ちゃんと役を選んでいればもっと有名な女優になれたかもしれないのに、なんとももったいない話です。その後リースは映画でもテレビでも端役ばかり。結局中途半端なキャリアのまま女優を引退することになってしまいました。

 ちなみにこのリースは1960年に俳優でコメディアンのドナルド・ハロンと結婚。1968年には離婚してしまいますが、そのハロンと前妻との間に産まれたのがメアリー・ハロン。そう、あの『アメリカン・サイコ』の監督です。つまりリースから見れば元義理の娘という事になります。ちょっとびっくりですね。


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※マット・ディロンによる再映画化版。


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