2001年宇宙の旅

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 往年の名作映画のジャケットをLPサイズにした「WARNER LARGE JACKET COLLECTION」ですが、以前『時計じかけのオレンジ』についてはこちらで記事にしました。その時「出すなら今年公開50周年の『2001年…』じゃないの?」と思ったら、後になって出して来ましたね。というか、最初から出すべきでしょう。

 どちらもAmazon限定で2018年10月24発売予定。ジャケットを部屋に飾っておきたい人向けのアイテムですが、収録映像は既発売のBDと同じです。ですがひとつだけ違う点も。なんとこのシリーズは全てリージョンフリーなんですね。アナログLPなんかでも日本独自の帯や仕様に、海外のマニアやコレクターが食指を伸ばすことがあるそうですが、そういった需要を狙ってのことなんでしょうか? もしそうならワーナーさんなかなか商売上手っすね(笑。


【Amazon.co.jp限定】LPジャケット仕様 2001年 宇宙の旅 劇場公開50周 年記念企画 (WARNER LARGE JACKET COLLECTION) [Blu-ray](amazon)



【Amazon.co.jp限定】LPジャケット仕様 時計じかけのオレンジ スタンリー・キューブリック生誕90周年記念企画 (WARNER LARGE JACKET COLLECTION) [Blu-ray](amazon)
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 スイッチ切ろうとするたびに「I'm afraid, Dave...」っていうのだろうか

 2018年はスタンリー・キューブリック監督の名作『2001年宇宙の旅』公開から50周年を数えます。そしてこれを記念し、映画の中で象徴的な役割を果たした人工知能「HAL 9000」を再現したBluetoothスピーカーが2001台限定で製作され、クラウドファンディングサービスIndiegogoでキャンペーンを開始しました。

 スピーカーを作ったのはMaster Replicas Groupというスタートアップですが、ワーナーからライセンスを取得しての生産であり、実際に映画で使われた小道具そのままの寸法で、細部までディテールに拘った製品になりました。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:engadget/2018年8月2日




 Twitterでこの動画が流れて来たときは何かと思いましたがクラウドファンディングですか。出資枠はBluetooth Speaker Editionが499ドル(約5万5,700円)、HAL 9000 with Command Console Limited Editionは999ドル(約11万1,200円)だそうです。ただし、それぞれにEarly Bird(早期出資)枠が設けられており、こちらは419ドル(約4万6,800円)と889ドル(約9万9,000円)になっています。HAL自体はスマートスピーカー対応のBluetoothスピーカーとして使用でき、コマンド・コンソール版はHALとの会話、各種グラフやコマンドの表示、生命維持装置のグラフ表示や故障表示、ミッションコントロールへの呼び出しやチェスの表示までできるようです。

 限定2001台ですが、こちらによるとすでに$331,978ドル、420人の支援者が集まっています。このマスター・レプリカ・グループでは、HAL9000型USBフラッシュメモリも製作していて、32G限定版が64.95ドル(約7,300円)、16GB版が24.95ドル(約2,800円)で発売中。USBポートに刺すとHALの赤い目が光るというギミックもいいですね。実用性を考えればフラッシュメモリの方が使えそうですが、保存データが消えても相手はHALですので文句は言えません。まあ矛盾を孕んだデータを入れない限りは大丈夫かと思いますが(笑。

 シャレで購入するにはなかなかのお値段ですが、こういったレプリカグッズは『2001年…』公開50周年で盛り上がっている今年がピークのような気がします。あとあと後悔しないよう、欲しい方は早めの決断をお勧めいたします。
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IMAX版予告編。内容はアン・レストア70mm版と同じ。

Stanley Kubrick’s ‘2001: A Space Odyssey’ Gets First Imax Release

Stanley Kubrick’s sci-fi epic “2001: A Space Odyssey” is heading back to the big screen.

In honor of its 50th anniversary, Warner Bros. is releasing the film in Imax in 350 theaters for a one-week limited engagement, starting on Aug. 24. An unrestored 70mm version will be shown in Imax in four venues in Los Angeles, New York, San Francisco, and Toronto. Tickets go on sale Friday.

〈以下略〉


(全文はリンク先へ:VARIETY/2018年8月1日



 クリストファー・ノーランが監修した『2001年宇宙の旅』公開50周年記念アン・レストア70mm版が、8月24日から1週間限定で全米350の映画館と、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、トロントのIMAXシアターでの上映が決定したようです。

 特にIMAXシアターでの『2001年…』上映は迫力が凄そうですが、では日本のIMAXでの上映もあるのでは?と考えるのは残念ながら早計です。日本のIMAXには70mmフィルムの上映施設がない(109シネマズ大阪エキスポシティのみIMAX 70mmフィルム上映可という情報あり)のです。現在、日本国内で通常の70mmフィルム上映施設があるのは東京・京橋にある「国立映画アーカイブ」のみです。ですので、一縷の希望はこちらのみになります。ぜひ、実現してほしいですね。
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 『2001年宇宙の旅』にイラストレーターとして参加したロイ・カーノンですが、主に宇宙船や月面基地のイラスト化(デザインはハリー・ラング)や、ストーリーボードの作成に腕を振るいました。彼が描いた初期ストーリーボードにはアーサー・C・クラークの小説版に酷似したシーンが登場します。つまりキューブリックは当初はクラークが書き上げてきた小説の草稿を忠実に映像化しようとしていたのです。

 しかし、小説を現実に映像化するには様々な困難が予想されます。CGのない当時、特撮には膨大な予算と時間を必要とします。しかも、いくらそうしたからと言って技術レベルの低い1960年代のこと、完成度の高い素晴らしい映像が撮れるとは限らないのです。そこでキューブリックは当時の技術で映像化しても陳腐にならないシーンを取捨選択し、さらにそのシーンも美的感覚を優先させ、シンプルかつ美しいものに(多少説明不足になろうとも)置き換えてしまいました。その始まりの過程がこれらのストーリーボードから読み取れますので、それを私的判断も混ぜつつ、解説してみたいと思います。

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 地球〜月軌道上からのディスカバリー号の出発シークエンスです。小説版では過去形でボーマンが語り、映画ではこのシーンはカットになりました。宇宙ステーションは円盤型、ディスカバリー号はボウル型と呼ばれる初期バージョンなのがわかります。

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 月面近くを航行中のディスカバリー号。

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 ディスカバリー号のロケットブースターの切り離しです。当初はこうして第2宇宙速度(地球重力圏脱出速度)をかせごうと考えていたようです。

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 木星の衛星(どの衛星にするつもりだったかは不明。ちなみに『2010年』ではエウロパが選ばれている)に到達したディスカバリー号。なぜかブースターがくっついたままです。ブースター案はボツになったのでしょうか?

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 ディスカバリー号からスペースポッドが発進するシークエンスです。ディスカバリー号のデザインが変更になっています。スペースポッドはボートみたいなデザインです。複数機出動しているのを見るとコンピュータの反乱はなく、当初案のようにクルー全員で木星探査に乗り出しているようです。

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 スペースポッドがディスカバリー号に帰還するシーンです。かなり雑な印象。

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 木星の衛星の表面を飛行するスペースポッド。

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 木星の衛星にぽっかり空いた穴。縦穴モノリス?

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 縦穴モノリスに近づくスペースポッド。小説版では土星の衛星ヤペタスに屹立するモノリスの近い面と遠い面が入れ替わり、いつの間にか縦穴に変化しているという描写でした。当時それを映像で表現するのは不可能なので、単なる縦穴にしてしまったのかもしれません。

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 縦穴に降りていくスペースポッド。小説版のボーマンのセリフ「すごい!降るような星だ!」を思い出します。最終的には「木星衛星軌道上の巨大モノリスがなんらかの力場を宇宙空間に発生させ、それにスペースポッドが飲み込まれた」という描写になりましたが、「縦穴に降りていく」というシチュエーションはそれに比べるとちょっと間抜けに見えます。

 以上、これらのストーリーボードに描かれたシーンやデザインはキューブリックによって「全てボツ」にされました。『2001年…』が現代でも耐えうる完成度を誇っているのは、これら「大量のデザインとアイデアの死屍累々」の上に成り立っているのだ、とたまには思い出すのも悪くないかも知れませんね。

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 ちなみにこのロイ・カーノン、『2001年という“未来”(2001: A Space Odyssey -- A Look Behind the Future)』にご本人が登場し、その仕事ぶりが紹介されています。BDに特典映像として収録されていますので、興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
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丸々とした少年時代のブルース・ローガンとゾラン。初期のスリットスキャンのテスト中で、キューブリックはスターゲート・シークエンスで人型の「グリッド異星人」を登場させようと考えていたことが伺える。



 1965年、イギリス・ボアハムウッドでキューブリックが映画を作っていることを知った19歳のブルースは、当初6ヶ月の契約でダグラス・とランブルの下で働くためにキューブリックに雇われました。しかし、それは2年半も続くことになるとは、その時のブルースは想像だにしませんでした。

 ブルースはキューブリックがスターゲート・シークエンスで登場させるつもりだった「グリッド異星人」の撮影を担当しましたが、これは使われませんでした。ブルースが撮影を担当し、使用されたシークエンスはタイトル・シークエンスです。タイトルは7ヶ国語のバージョンが用意され、その全ての撮影を担当したそうです。また、宇宙船のコクピットに表示されるアニメーションの撮影も担当したそうです。

ブルース・ローガンが撮影を担当したタイトルシークエンス。

 他にも朝、遅刻してばかりだった話や、病気をして欠勤したのに、キューブリックに救急車を手配されて無理やり出社させられた話、給料は2倍になったが、仕事量も2倍になった話、そんな目に遭いながらも一旦は解雇され、また雇い入れられた話などのエピソードが語られています。また、掲載されているメモにはキューブリックとスタッフ(コリン・キャントウェル、ダグラス・トランブル、ブルース・ローガン)の間に軋轢があり、木星の撮影を放棄し逃げ出した旨が記載されています。『2001年…』の撮影はとても過酷で、スタッフが逃げ出すのは日常茶飯事だったようですが、さすがに特撮担当の主要メンバーが抜けるのはキューブリックにとっては受け入れ難かったのでしょう。

 このブルース・ローガンはその後も映画・映像業界で活躍し、『スター・ウォーズ』『スター・トレック』『トロン』『縮みゆく女』などの撮影や特殊撮影を担当、企業のコマーシャルフィルムやプリンス、マドンナ、ロッド・スチュワート、エアロスミスなどの有名アーティストのMV制作も担当したそうです。

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Bruce Logan(IMDb)

(詳細はリンク先へ:ZACUTO:Working with Stanley Kubrick on 2001: A Space Odyssey
/2016年2月)
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