2001年宇宙の旅

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 この動画を観ただけで、このモデルの制作がいかに困難なものであったかが容易に理解できます。とにかく素晴らしいの一言です。

 現在世界を巡回中の『スタンリー・キューブリック展』にもディスカバリー号のレプリカモデルは展示されていますが、今回のこのモデルに比べるとその差は歴然。日本で『スタンリー・キューブリック展』が開催された暁には、この「54フィートプロップモデル 1/10レプリカ完全版」を展示すべきだと思うし、展覧会の主催者、キューブリックの関係者、ワーナーブラザースを説き伏せてまでそうすべきたと強く進言いたします。

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ART MASTER 3D LIMITED Discovery
54フィートプロップモデル 1/10レプリカ完全版


【受注生産品】
第一次受注特別価格:1,300,000円(税別)
第一次受注期間:2018年10月第4週〜11月末まで
3D出力したパーツをトップモデラーによるハンドメイドでお届けします。


公式サイトはこちら

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『スタンリー・キューブリック展』で展示されている、ディスカバリー号のレプリカモデル。(写真提供:LA在住Shin様)
【お願い】当ブログの記事は「KUBRICK.Blog.jp」の明記と該当記事へのリンク(URL表記「http://kubrick.blog.jp/」でも可)貼ることを条件に、報告不要でご自由にご活用頂けます。ただし、WEBマガジンやキュレーションサイトなど、アクセス集めを目的とするサイトのライター様はこの条件を守って頂けていないようですので、の当ブログの閲覧を全面禁止させていただきます。当ブログ記事の一切の参考・引用はしないでいただきますよう、宜しくお願いいたします。







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 キューブリックがスターゲート・シークエンスになんとか「説得力のある」宇宙人を登場させようと四苦八苦していたことは、本人の口からも語られていますが、アーサー・C・クラークの小説版に登場した異星人の「紡錘形宇宙船」も映像化が試みられていたようです。以下はその該当部分。

 だが残骸のことはことはすぐに忘れた。何かが地平線の向こうから現れたのだ。
 はじめ、それは平たいディスクに見えた。だがそう錯覚したのは、物体がほとんど正面からこちらに向かってきたからである。近づき、真下を通過したところで、それが全長二百メートルほどの紡錘形であることがわかった。胴体を取り巻く帯がところどころにうっすらと見えるが、見定めるのは難しい。見たところ物体はたいへんな高速で、振動というか回転しているようなのだ。
 前部と後部はともに先細りで、推進装置らしきものは見えない。唯一、人間の目に異質さを感じさせないのは、その色だった。もしそれが確固とした人工物であり、幻覚ではないのなら、その建造者にも人間と共通する感情がいくらかはあるに違いない。だが能力や技術の限界が、人間と重なり合っていないのはたしかだった。紡錘型宇宙船は、どうやら黄金製らしいのだ。
 ボーマンは後部観測装置のほうに首をめぐらし、遠のく船を眺めた。船は彼をまったく無視したうえ、いまは高度を下げ、地表にたくさんあいた巨大なトンネルのひとつに入るところだった。数秒のち、船は一瞬金色のきらめきを残し、惑星の内奥に消えた。不気味な空の下でふたたびひとりぼっちになると、孤独と絶望感がいっそう身にこたえてきた。

(引用元:決定版『2001年宇宙の旅』第41章 グランド・セントラルより)


 このように、紡錘型の形状から胴体を取り巻く帯、金色に至るまで上記画像と酷似しています。ただ、決定打になるような情報はありませんので、これはあくまで推測の域を出ませんが、ここまで特徴が共通しているのなら確定と判断しても良いかと思います。

 キューブリックは小説版の通りなら、この金色で縞模様の紡錘型宇宙船をスターゲートの地平線からこちらに向かって漂わせようとしたのだと思いますが、想像しただけでも「カッコ悪い」としか言いようがありません(笑。ですので、不採用の判断は全くもって正しかったと言えますね。
(考察協力:Shin様)
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スターチャイルドが「子供」ではなく「老人」に見える時点でもうダメな感じ。



 TV番組『怪しい伝説』の司会者、アダム・サヴェッジが『2001年宇宙の旅』のスター・チャイルドのレプリカを制作したそう。でも残念ながらデキは「キューブリックだったらNG出してたな」というレベルです。

 制作したスタッフはエフェクトアーティストのスティーブ・ニール、仕上げはケイティ・サビサー、眼球のメカニズムはジェレミー・ウィリアムズによるものだそうですが、オリジナルのスターチャイルドの造形を担当したリズ・ムーアのコピーにさえ到達していません。スターチャイルドのオリジナルは現在世界を巡回中の『スタンリー・キューブリック展』で展示されていますので、それで十分ですね。

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『スタンリー・キューブリック展』で展示されている、リズ・ムーアが制作したオリジナルのスターチャイルド。(写真提供:LA在住Shin様)

 アダム・サヴェッジは以前、『シャイニング』の生垣迷路のレプリカを制作していますが、これも出来があまりよくないのにも関わらず、『スタンリー・キューブリック展』に展示されています。こういったプロップなどのレプリカ制作では日本の職人技は抜きん出ていますので、そういった「匠の仕事」を知っている日本人にとってみれば「いかにもアメリカンな雑な仕事」にしか見えないのが残念です。ただ、番組内での企画なので、予算に限りがあったであろうことは勘案すべきかとは思います。
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写真中央のNFAJニューズレター第3号(310円・郵送可)には、「“大きな映画”の場所」と題された岡島尚志氏による大スクリーン映画の記事と、「シネラマ『2001年宇宙の旅』」と題された冨田美香氏によるシネラマ版、アンレストア70mm版についての記事が掲載されています。詳細は国立映画アーカイブ/刊行物まで。



 まず、何をさておいてもこの特別上映を実現していただきました、ワーナー・ブラザース・ジャパンと国立映画アーカイブ関係者様に深く御礼を申し上げたいと思います。大変貴重な機会を設けていただき、誠に有難うございました。今回の上映の経緯と詳細は、上映前に配布された下記の「NFAJハンドアウト第002号」にある通りで、デジタル全盛の現在、ロスト・テクノロジーの復元には大変なご苦労があったことは容易に推察できます。これでもまだ100%再現とは言えないのですが、現在できることを全て注ぎ込んだ、と言い切っていいと思います。

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当日鑑賞者向けに配られた「NFAJハンドアウト第002号」(国立映画アーカイブ様より掲載許可取得済み)

 さて、管理人としてどういう点に注目して鑑賞したかについてですが、まずはアスペクト比です。『2001年』の撮影アスペクト比は1:2.2で、70mmは1:2であったというデータが残っていますが、今回の70mmは、ほぼ現行BDと同じのフルサイズの1:2.2でであったように感じました。HALのモニタもしっかり8つ見えていたので、おそらく16日からのIMAX上映も1:2.2ではないかと思います。

 次に、画質ですが、画面に走るフィルムの傷やピントが甘い箇所など、観づらさも多少あったかと思います。しかし、アナログならではの豊かな描写力、奥行き感は素晴らしいものがありました。特に星空の再現度は高く、思わず「信じられない 星がいっぱいだ!」と心の中で叫んでしまいました(笑。この70mm版をデジタルで再現した4K UHD BDや、IMAX上映には大いに期待できると感じました。

 色調ですが、宇宙ステーションの椅子がマゼンタだったことが判明していたこともあり、その点に注目していたのですが、最初のフロイド博士がラウンジを歩くシーンでは赤にしか見えませんでした。ソビエトの科学者と会話するシーンではマゼンタに見えましたので、この辺りの調整はどうなっていたのか謎が残りました。全体的に色温度が高めに補正されていて、現行BDで見る場合に比べてレトロ・フューチャー感があったように思います。

 音響に関してですが、やはり現在の低音重視のシネコンには及ばない部分はあったと思います。しかし、当時の再生環境の再現という意味では、たとえ音源がデジタルであったとしても意義のある挑戦だと感じました。音量も音割れしないギリギリまで攻めいたとは思いますが、TMA-1の「ビーッ」(「キーン」よりノイズ成分が多かった印象)という咆哮には参りました(笑。

 字幕は要返却の貴重な70mmフィルムに字幕を焼き付けることができなかったため(おそらく)、スクリーン下に小さな字幕用スクリーンが準備されていました。特に見づらくはなかったですが、IMAXでは当然字幕入りのデータが用意されていると思います。

 以上になりますが、今回の70mm特別上映は1978年のリバイバル公開時まで時を遡り、追体験する、いわば『1978年宇宙の旅』でした。そしていよいよ、そのノウハウをつぎ込んで、この70mmアンレストア版をデジタルで現代に蘇らせた『2018年宇宙の旅』が、10月16日から全国一部のIMAXで上映が始まります。特に円盤やCS・BS、ネット配信などで「観た気になっている方々」に、「『2001年…』は映画館で観ないと観たうちに入んねーよ!」と、「他の観た気になっている方々」に対してイキっていただくためにも(笑、一人でも多くの『2001年…』劇場未体験組(もちろん『2001年…』自体未体験組も)に今回のIMAX上映を「体感」していただきたいと思っています。
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ペンシーンは0:41から。『ファースト・マン』公式サイトはこちら



 『ファースト・マン』は、史上初めて月面を歩いた宇宙飛行士ニール・アームストロングを中心に、1961年から1969年にかけてのNASAのミッションが実話に基づいて描かれた映画で、全米ではこの10月から、日本では2019年2月から公開予定です。

 その『ファースト・マン』の予告編には『2001年…』のペンシーンをオマージュしたと思われるシーンが登場します。この映画はニール・アームストロングの伝記に基づいていますので、このようなエピソードが実際にあったのかもしれませんが、製作総指揮が「キューちゃん大好き!」のスピルバーグだけに、なんとなく勘ぐってしまいますね。

 『ファースト・マン』は全米では公開になりましたが、ある有名なシーンがなかったり、登場する宇宙飛行士がトンデモコメントをしたりして物議を醸しているそうです。もちろんアポロ月面着陸は「人類の偉業」ですが、アメリカのソ連に対する軍事的優位性の誇示も目的のうちに入っていた、というのは有名すぎるくらい有名な話です(いわゆる「スプートニク・ショック」)。ふだんは「USA!USA!」うるさいくせに、こういった「変な気の回し方(もしくはアカデミー賞欲しい!)」はいかにも反現大統領主義のハリウッドですが、現在の「差異」にいびつに気をつかうハリウッドより、1980年代の「アメリカ・イズ・ナンバーワン!」でオラオラしてた頃のハリウッドの方がよっぽど「健全」な気がするのは私だけでしょうかね?
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