現在ロンドンのデザイン・ミュージアムで開催中の『スタンリー・キューブリック展』に合わせて、英国映画協会(BFI)が『キューブリックはどこにでも(Stanley Kubrick is everywhere)』というビデオエッセイを公開していますのでご紹介。

 ここに登場する「Kubrikian(キューブリキアン)」というのは、「キューブリックに影響を受けた人やその作品、製品や建築物、事柄」を指す造語です。この言葉、以前書いたこの記事で初めて知ったのですが、ここ何年か海外記事などで頻繁に目にするようになりました。日本では一点透視図法で撮られた写真を「キューブリック風」とか「キューブリック感」とかのコメントとともにTweetしたりインスタにアップされているのをよく見かけますが、あれがまさに「キューブリキアン」ということになります。

 この「キューブリキアン」という言葉、海外ではすでに完全に定着している印象です。上の動画では『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランド、『聖なる鹿殺し』のヨルゴス・ランティモス、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン、『メランコリア』のラース・フォン・トリアー、『レディ・プレイヤー1』のスティーブン・スピルバーグ、『ビヨンド・ザ・ブラック・レインボー』のパノス・コスマトス、『インターステラー』のクリストファー・ノーラン、『アンダー・ザ・スキン/種の捕食』のジョナサン・グレイザー、『グランド・ブタペスト・ホテル』のウェス・アンダーソンなどが採り上げられていますが、このブログの「パロディ・インスパイア・リスペクト・トリビュート」のカテゴリーでもご紹介している通り、キューブリックの影響力はすさまじいものがあります。また、それが現在の若い世代に認知され、引き継がれていく様を見るのは嬉しく、また心強いものも感じます。

 もちろんライトに「単純に好き」というファンも多いでしょうけど、とりあえずの認知度を上げるという意味では、これら「キューブリキアン」の存在は大きいでしょう。このブログはそのライトなファンをディープな世界に誘う(堕とす?)一助になれば、という思いもあったりもするのですが(笑、どちらにしても、この「キューブリキアン」という言葉、そのうち日本でも定着するかも知れませんので、使うか使わないかはともかく(個人的にはあんまり・・・という感じですが)、ファンなら知っておくべき言葉だと思います。