アメリカの特殊効果製作者でTV番組『怪しい伝説』の司会者、アダム・サヴェッジが『シャイニング』の生垣迷路のミニチュアを製作した動画がアップされていましたのでご紹介。

 どうやら、映画のシーンからサイズや迷路のレイアウトを割り出したようで、それなりに正確なものになっているようですが、仕上げが荒くクオリティはイマイチ。いかにもアメリカンな雑さが目に付きます。

 この生垣迷路、原作やTV版ではトピアリー(生垣動物)が動き出して襲ってくるという設定だったのを、「そんなものを映像化したら陳腐になる」とキューブリックが迷路に改変してしまったのですが、迷路にしたのは「ジャックの精神が錯乱していく暗喩にもなる」という理由の他に、スティディカムの効果を最大限に発揮したかったというのもあるかと思います。キューブリックは映像的効果を狙ってよく原作を改変しますが、『シャイニング』は改変どころか「再構築」と言っていいほど変更しています。公には何も語っていませんが、実はキューブリックは原作をあまり気に入ってなくて(確実に映画をヒットさせたかったキューブリックは、当時人気作家になっていたスティーブン・キングのネームバリューが欲しかったのだと推察)、長編の原作で使えそうな部分のみを抽出し、映像重視で好き勝手に映像化したのではないかと想像しています。『シャイニング』のストーリー性が薄いのはそれが理由だとすれば、キングが批判するのもよく分かりますね。