2017年08月

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 スタンリー・キューブリック監督が若かりし日に撮影した写真は、後に彼が世界を驚かせる映画作品のワンシーンを思わせるものでした。詳細は以下から。

 20世紀を代表する映画監督のスタンリー・キューブリックは、13歳の時に初めてのカメラGraflex Pacemakerをプレゼントされます。最初は同級生や先生を撮っていたキューブリックですが、飽き足らずに街に出て写真を撮り始めます。1946年にルーズベルトの死を伝える写真が「Look Magazine」に売れたことから写真家としての活動を開始しました。BUZZAP!では以前、この年に17歳だったキューブリックの撮影したニューヨークの地下鉄の写真についても記事化しています。

 そしてその3年後、20歳を迎えるキューブリックは「Look Magazine」の「Chicago - City of Extremes」という企画でシカゴを訪れ、当時でも360万人の人口を擁し、摩天楼の建ち並ぶ巨大工業都市の様々な日常風景を写真に収めてゆきます。通勤客の行き交う鉄道駅、賑わう株式取引所、学校の生徒たち、黒人の家族、そしてきらびやかなナイトライフ。キューブリックの手に掛かるとそれらはまるで俳優が演技し、物語が始まりそうにも思えます。

(以下リンク先へ:BUZZAP!/2017年8月29日




 キューブリックがルック社在籍時代の1949年1月にシカゴに派遣され、そのときに撮影した写真をスライドショーにした動画(上記)はここでご紹介済みです。この時撮影された写真はフォトエッセイとして記事になり、その冒頭が「アメリカで最も不可解な都市、何もかもが逆に行われる都会、それがシカゴだ」という書き出しで始まっていました。ただ、1949年といえば、キューブリックが初のドキュメンタリー映画『拳闘試合の日』を制作する前年で、かなりカメラマンの仕事に嫌気がさしていた頃だと思われます。「つまらない写真ばかり撮らされた」とは本人の弁ですが、「カメラマン上がり」という映画監督としては異例の経歴が、その後の映画作品の作風に反映されたことは疑いようもない事実です。脚本家上がりは脚本を、演出家上がりは演出を、俳優上がりは演技をもっとも重視する監督になる・・・と決めつけるのは安易すぎるかも知れませんが、キューブリックは撮影を創造の場と捉えて俳優にアドリブを促したり、編集作業を重視する姿勢(スチール写真でもトリミングや写真構成は重要な要素)は、やはりカメラマン上がりならではの発想だと言えるでしょう。

 キューブリックのルック社在籍時代の写真をまとめた写真集『スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945-1950』は廉価版のペーパーバックスが出版される予定になっていますが、相変わらず予約受付中のままです。その代わりと言ってはなんですが、amazonのハードカバー版のページでは「なか見!検索」ができるようになっていました。早く廉価版を出してほしいですね。あと、海外では幾度か開催されている、この時代のキューブリックの写真展も、ぜひ日本で実現してほしいものです。


スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950(amazon)



Stanley Kubrick: Drama & Shadows: Photographs 1945-1950 (英語) ペーパーバック(amazon)
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ローカルブックストアである: 福岡 ブックスキューブリック(amazon)


 「ばかなことはおやめなさい」と老舗書店の店長に説得されたという。大井実さん(56)が福岡市で、素人同然ながら本屋を開く準備をしていた頃だ。大型書店チェーンが激戦を繰り広げていた2001年、39歳で同市中央区のけやき通りに約50平方メートルの小さな「ブックスキューブリック」を開店。店名は伝説的な映画「2001年宇宙の旅」の監督、スタンリー・キューブリックから拝借した。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:毎日新聞 東京夕刊/2017年8月29日



 以前からTwitterの検索に引っかかっていたので、名前だけは存じてあげておりましたが、やはり店名はスタンリー・キューブリック由来なんですね。ちなみに福岡には『QUEBRICK(キューブリック)』というライブハウスもあります。

 amanonや電子書籍の隆盛で書店経営の厳しさが伝えられる昨今、「こだわり主義者」の権化たる監督の名を冠する通りに、いつまでも「こだわりの本屋さん」として頑張って欲しいですね。
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家畜人ヤプー〈第1巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫) (amazon)


 康芳夫といえば、伝説の興行師だ。モハメド・アリを日本に呼ぶために、イスラム教に入信。アントニオ猪木とアリとの異種格闘技戦ではフィクサーとして暗躍した。ネッシー探検隊の結成、人間かチンパンジーかで世間を騒がせたオリバー君を日本に連れてきたのもこの人。戦後最大の奇書と呼ばれる『家畜人ヤプー』の出版者としても知られる。国際暗黒プロデューサー、虚業家など様々な呼称を持つ康氏だが、中島哲也監督の『渇き。』(14)や熊切和嘉監督の『ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS』(16)などに出演し、新たに“怪優”という肩書きも最近は手に入れている。今年80歳を迎えた康氏が、初の悪役に挑戦した最新出演作『干支天使チアラット』、そして実写映画化の準備が進む『家畜人ヤプー』について大いに語った。

〈中略〉

 何度も噂が流れては消える『家畜人ヤプー』の映画化はどうなっているんでしょうか?

〈中略〉

 スタンリー・キューブリック監督のエージェントからも打診を受けていた時期もありましたが、キューブリックは『アイズ ワイド シャット』(99)を撮って亡くなってしまった。

(全文はリンク先へ:日刊サイゾー/2017年8月27日




 『家畜人ヤプー』といえば、1960〜70年代を席巻した「アングラカルチャー」に多大な影響を与えた小説である・・・というくらいしか知識はありませんし、管理人の世代だと「ああ、戸川純ね」と思う程度ですが、この記事が正しいとすると、キューブリックはこんなマニアックな小説まで読んでいたということになります。「監督のエージェント」がヤン・ハーランだとすると、この件はヤンに確認すればいいのですが、果たしてヤンは知っているどうか。ちなみに『家畜人ヤプー』の英題は『The Domestic Yapoo』ですが、英語圏ではソースは見つけられせんでした。日本語のソースも康芳夫氏のインタビューのみです。

 こういった状況でどこまでこの話を信じるか、ですが、キューブリックにまつわる色んな根も葉もない噂話やデマをさんざん聞かされてきたファンからすれば、簡単に信じるわけにはいきません。「キューブリックのエージェント」を名乗る人物は当時何人もいたことは『アイ・アム・キューブリック!』『ムーン・ウォーカーズ』などの映画のネタになるほどです。それに管理人個人の印象としては、映画化するにはリスクが高すぎるような気がします。いくらハリウッドの映画会社から独立して映画を作っていたとはいえ、その影響力を無視できなかった(『ロリータ』でもさんざん苦労させられた)キューブリックが選ぶストーリーにしては過激すぎる気がします。いずれにしてもキューブリックサイドからの証言がない限り、この話は話半分程度に聞いておくのがベターでしょう。もし、他のソースをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ掲示板に情報をお寄せください。
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Brian Aldiss, science-fiction writer, dies aged 92

British science-fiction author Brian Aldiss has died at his home in Oxford, having only just turned 92.
His death was announced by his literary agents Curtis Brown, who called him an "author of science fiction classics" as well as "an entertaining memoirist".

Aldiss's short story Supertoys Last All Summer Long was the basis for the 2001 film AI Artificial Intelligence.

Developed by Stanley Kubrick, the tale of a boy-like robot was eventually directed by Steven Spielberg.

 イギリスのSF小説家ブライアン・オールディズは、オックスフォードの自宅で死亡。92歳になったばかりでした。オールディズの死は、代理人であるカーティス・ブラウン(Curtis Brown)によって発表されました。カーティス・ブラウンは、彼を「第一級のSF小説の創始者」「愉快なメモリスト」と呼びました。

 オールディズの短編「Supertoys Last All Summer Long(邦題『スーパートーイ』)」は、2001年の映画『A.I.』の原作になったものです。

 スタンリー・キューブリックによって制作された、人間の男の子のようなロボットの物語は、最終的にスティーブン・スピルバーグによって監督されました。

(全文はリンク先へ:BBC News/2017年8月21日




 92歳なら大往生ですね。キューブリックとの『A.I.』脚本執筆の日々はこちらでご紹介済みです。キューブリックは原作脚本化の手助けとして小説家を起用するのが常でしたが、上手くコラボレートできた例は『博士…』のテリー・サザーン、『シャイニング』のダイアン・ジョンソン、『フルメタル…』のマイケル・ハーです。彼ら、彼女らはキューブリックとの共同作業の日々を好意的に語っています。逆に大変なストレスとプレッシャーに苛まれ、散々苦労したと愚痴っているのが『2001年…』のアーサー・C・クラーク、『アイズ…』のフレデリック・ラファエル、そして『A.I』のブライアン・オールディズです。残りの『恐怖…』『非情…』『時計…』『バリー…』はキューブリック一人で脚本化、『現金…』は小説家ジム・トンプソンに依頼するが、使い物にならず結局自身で脚本化、『突撃』はジム・トンプソン、カルダー・ウィリンガム、カーク・ダグラス、そしてキューブリックがそれぞれがそれぞれ主張するというトラブル続きだったので除外、『ロリータ』は一度は原作者のウラジミール・ナボコフに脚本を依頼するも、映画にするには長すぎたので、ナボコフの了承のもとにキューブリックが再脚本化、そして『スパルタカス』はキューブリックは蚊帳の外でした。

 そう考えると、脚本化を依頼した小説家との相性は「良い:3、悪い:3」なので、世間一般で言われるほど「小説家泣かせの監督」ではないことがわかります。とにかく『シャイニング』の原作者であるスティーブン・キングの声が大きすぎるので、その印象が世間に流布してしまっているのでしょう。キングは『シャイニング』脚本化に当たってキューブリックから鼻も引っ掛けてもらえませんでしたので、それに対する恨みつらみもキングにはあるんでしょうね。

 ところで、その「愚痴っていた」オールディズですが、ストーリーをキューブリックの求めているクオリティに仕上げることができず、その後脚本化作業から外されてしまいます。キューブリックはこの物語をなんとか形にしようと、他の小説家(クラークにも声をかけたらしい)に脚本化を依頼するも結局プロジェクトは頓挫してしまいました。現在観ることができるスピルバーグの『A.I.』という作品は、キューブリックが遺した資料に忠実に映画化したそうですが、その「資料」そのものがキューブリックがGoを出したものかどうなのかはわかりません。それにキューブリックは撮影中にアドリブでどんどん脚本やセリフを変更していくタイプの監督です。脚本と絵コンテでがっつりと作り込み、撮影は単にそれを映像化するだけという監督とは違うのです。この点からもキューブリックファンが『A.I.』をキューブリック作品と認めていない理由になります。

 オールディズはさんざん苦労させられ、最後は仕事から外されてしまったにせよ、「キューブリックに選ばれた小説家」という点については誇っていたようです。そのオールディズも鬼籍に入ってしまいました。1925年8月18日イギリス・ノーフォーク東デーラム出身、2017年8月19日逝去。92年と1日の人生でした。合掌。
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フルメタル・ジャケット 日本語吹替音声追加収録版 ブルーレイ(初回限定生産/2枚組) [Blu-ray]


 幻の日本語吹き替え版がBDとなってついに登場します!現在予約受付中。発売予定は2017年11月8日です。

 いやー、ほんとにリリースするとは驚きです。ちなみに吹き替え版の配役は

ジョーカー(マシュー・モディーン):利重剛
アニマル・マザー(アダム・ボールドウィン):菅田俊
エヴァンス(アーリス・ハワード):塩屋俊
エイトボール(ドリアン・ヘアウッド):岸谷五朗
ハートマン(R・リー・アーメイ):斎藤晴彦
レナード(ヴィンセント・ドノフリオ):村田雄浩
その他:矢島健一、渡辺哲、有薗芳記
演出 :原田眞人

(引用先:wikipedia『フルメタル・ジャケット』

となっています。演出に原田氏の名前がありますので、字幕版とかなり近いのではないかとは思いますが、1991年10月23日に日本テレビ『水曜ロードショー』枠でオンエアという暴挙(笑)をしようとしていたので、若干穏当な表現になっていることは十分に予想できます。深夜帯とは言え地上波ですからね。もしそうだとしても、批判は厳に慎んでほしいです。リリースされることに大きな意味がありますので。

 また、amazonには以下の特典の情報が記載されています。

・限定生産商品にしか収録されていなかったドキュメンタリー映像を収録した特典DVDディスク付!
・豪華アウターケース、ミニポスター&スチールカード付!

「限定生産商品にしか収録されていなかったドキュメンタリー映像」というのは『キューブリックの箱(スタンリー・キューブリック・ボクシーズ)』のことでしょうか? これは『フルメタル・ジャケット 製作25周年記念エディション 』に収録済です。あとの豪華アウターケース、ミニポスター&スチールカードにはあまり惹かれませんね。

 ところで、パッケージは未定となっていますが、オリジナルであるフィリップ・キャッスルのイラストを使用するのは大賛成です。現在BDのパッケージに使用しているイラストは戦場カメラマン沢田教一氏のベトナム戦争の写真の無断使用ではないか?とワーナーに問い合わせてそれっきり返事がきません。なんとなく有耶無耶になりつつありますが、オリジナルに戻すなら文句はありません(たとえ黒バックでも)。なぜなら、このキービジュアルはキューブリックが直接関与してフィリップに描かせたものだからです。ですのでなんらかの意図があるのではないかと思い、この記事で考察を試みてみました。これが正しいか否かは私にもわかりませんが、少なくともキューブリックの遺志は尊重すべきだと思います。他の映画監督の作品ように「宣伝部が勝手にデザインした」訳ではないのですから。

 それにしても楽しみです。でも価格は高すぎ。ワーナーさん、商売上手ですねー!!(棒読み)
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