2015年11月

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フルメタル・ジャケット [Blu-ray](amazon)

元写真を変形し加工したか、それをトレースしてイラスト化したように見える。


ある兵士の悲劇~ブラック・アメリカが見たベトナム戦争(amazon)

※コンピレーションCDのジャケ写にも使用されている。これは単にコービス(現ゲッティ・イメージズ)から写真をレンタルしただけであろうから問題ないと思われる。

 『フルメタル・ジャケット』のBDは象徴的なフィリップ・キャッスルイラストを廃止し、銃を担ぐ兵士のイラストに変更されていますが、その元になったと思われる写真を偶然発見してしまいました。この写真を撮ったのは川を怯えながら泳いで渡る親子の写真『安全への逃避』で有名な日本人カメラマン、沢田教一です。『安全…』を含む一連の写真で沢田はピュリツァー賞を受賞しています。

 写真を元にイラスト化する事自体は問題ではありませんが、当然ですがそれには元になった写真の著作権者の許諾が必要になります。このイラストではそういった権利関係はクリアになっているんでしょうか? イラストでは背景をジャングルとヘリコプターに変えたり、ヘルメットの落書きを「Born To Kill」に変更したり、黒人兵士を白人っぽく加工するなど出典へのリスペクトがあまり感じられません。こういった加工や変更を権利者が許可するとはあまり思えないのですが・・・。もちろん販売元のワーナーは世界的な大企業ですので、権利関係にはシビアに対応しているとは思います。でも、もし無許可なら大問題です。なぜならこのBDのパッケージは世界共通ですので、全世界で該当BDの出荷停止という事態になりかねないからです。

 ただ、もしそういう事態に発展したとしても、無許可であるなら止むを得ないと考えます。キューブリック作品にそんなパクリイラストを使って欲しくはありませんから。ここでも考察しているように、キューブリックはポスターなどに使用するキービジュアルにも意味を持たせています。それを本人の伺い知らぬところで安易に変更して欲しくはありません。これを機会に元のヘルメットのイラストに戻すのなら大歓迎です。

 果たしてワーナーはこの件を把握し、権利関係をクリアにしているのか否か? この記事を投下した後メールで問い合わせてみます。この発見が杞憂に終われば越したことはないですが、いずれにしても結果は後日当ブログでご報告したいと思います。


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 最近も来日して話題を振りまいたケイティ・ペリーが2008年に発表したファースト・アルバムのタイトル曲です。ジャケ写からしてそうなのですが、彼女の『ロリータ』に対する思い入れが溢れていますね。

 この曲の歌詞を読んでみると、男の子扱いしかしてくれない同級生の男子に対して「私、女の子だから!」と宣言する内容になっています。その文脈で「『ロリータ』読んで真剣に勉強したのよ」という歌詞が出てきます。

 ただ彼女の言う『ロリータ』とは「少女っぽくて、ちょっとエロいファッション全般」を指すようです。こんなツイートをするあたりにも、それは伺えます。アメリカに限らず海外では行き過ぎたフェニミズムなのか、性犯罪の低年齢化が深刻なせいか、若い女性がフェミニンでガーリーなファッションする事を否定的に見る風潮が強いようです。日本のように女子校生がミニスカートやヒラヒラしたワンピースで平気で街を闊歩する、などというのはあり得ないという訳です。それを本音では「自分たちもカワイイ女の子でいたい」と思っている海外のティーンたちが見逃すはずがありません。ケイティは親日家だそうですが、多分そんなファッションをさしたる抵抗もなく社会が受け入れているこの国の現状に、シンパシーを感じているのではないでしょうか。

 でも、考えてみればその「ロリータ・ファッション」のアイコン化にキューブリックも一役買ってしまっています。ストローハットにビキニ、ハートのサングラス(ただし映画では猫目サングラス)というそのビジュアルは、これからも永遠に「ロリータ」の代名詞であり続けるでしょうね。


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