2011年07月

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時計じかけのオレンジ [Blu-ray](amazon)


 スタンリー・キューブリック監督による映画化で知られるアンソニー・バージェスの小説「時計じかけのオレンジ」が、バージェス自身が制作した台本と音楽を用いて舞台化されることになった。

 1962年に発表された長編小説「時計じかけのオレンジ」は、2012年に刊行から50年を迎える。ミュージカルは、それを記念して英マンチェスターのアンソニー・バージェス財団で行われるイベント「CALL FOR PAPERS: Fifty Years of Clockwork Orange」(12年6月28日〜7月1日)の一環として上演される。

 バージェスは、71年のキューブリック版が世に出てから10年以上経ったころに、「時計じかけのオレンジ」の舞台化に着手。同財団のアンドリュー・ビスウェルは、「改めてこの物語に対する自らの所有権を主張するため」だったと明かしている。

 バージェスが執筆した台本は90年、英ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーによって舞台化されたが、音楽はバージェスが作曲したものではなく、U2のボノとエッジが作った楽曲に差し替えられた。バージェスは93年に死去。今回のミュージカル版で、初めて原作者が作った「時計じかけのオレンジ」の音楽が披露されることになる。ビスウェルによれば、楽曲は映画版とは異なり「ウエスト・サイド物語」風の陽気ささえ感じさせるものだという。

(映画.com ニュース/2011年7月22日)




 U2のボノとエッジが作った微妙な曲はここで聴けますが、次は「ウエスト・サイド物語」風ですか・・・。バージェスがいくらキューブリック版の『時計…』を払拭しようとしても逆効果なような気がするんですが。日本でも今年、小栗旬の主演で舞台化されたそうですが、衣装はそんまんまキューブリック版でしたね。どちらにしても「舞台」という限られた装置の中で描くには不向きな物語なのは明白です。原作か映画を知っているという人でないと理解不能でしょう。

 しかし、どれよりも一番残忍で悪辣なのは小説版のアレックスだという事実を、バージェスはどう説明するんでしょうか?小説のアレックスは店に強盗で押し入り、浮浪者や学者をリンチにし、対立グループは病院送り、車で人を跳ね飛ばし、作家夫婦を半身不随&レイプし、猫おばさんを殺害し、挙げ句の果てに刑務所ではホモを殴り殺す・・・。なのに今更舞台化し、その楽曲は「ウエスト・サイド物語」風? 意味が分かりませんね。
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マルコム・マクダウェル

 映画『時計じかけのオレンジ』で主人公アレックスを演じ大ブレイクを果たしたマルコム・マクダウェルが、巨匠スタンリー・キューブリック監督との関係を語った。

 初めてこの映画のことでキューブリック監督に会ったとき、どのように役柄や作品について説明されたのかと聞かれると、マルコムは「聞いたらショックを受けるよ。彼はまったく何も説明しなかったんだ。なぜなら、知らなかったからだよ」と驚きの発言。監督は何も説明しなかったそうだ。

 「スタンリーは、いろいろな意味でとてもち密だった。でも、彼はものごとを説明するのがうまくなかったんだ」とマルコム。「一度僕は彼に『スタンリー、このシーンに何かアイデアはあるかい?』って聞いたことがある。そしたら、彼はただ僕を見て『マルク、だから僕は君を雇ったんだよ。僕は、RADA(王立演劇学校:ロイヤル・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツの略)じゃないからね』と答えた。それで僕は『ほら、このスケジュール表を見て。『監督、S・キューブリック』って書いてあるよ。ちょっとディレクションをくれてもいいんじゃない?』と言った。彼はただ笑っていたよ」と巨匠の意外な一面を明かし、「大抵の監督なら、一緒に1時間ほど話し合ったりして何かを考えつくけどスタンリーはそうじゃなかった。『僕に見せてくれ。やってみせてみろ』というわけだ。ある意味、彼は(役者として)最高の贈り物をくれたんだよ」と語った。

 公開後、劇中の過激な暴力やセックス描写に刺激を受けて、少年が殺人を犯すという事件がイギリスで起こり、27年にわたって本作はイギリスで上映されたことがなかった。脅迫状が届くなどして、家族の身を心配したキューブリック監督が上映を差し止めていたそうだ。しかしマルコムはこの作品がこれほど議論を巻き起こすことになるとは思ってもいなかったそうで「僕は素晴らしいブラック・コメディーを作っていると思っていたし、実際そうだった。だから、公開された時、多くの観客がユーモアをわからないことにショックを受けたんだ」と語った。また、「数年前に観客と一緒にこの映画を見たんだけど、その時の観客は、僕がおかしいと思ったすべてのシーンで笑っていたよ」と当時と今の違いにも言及。

 一緒に親しく仕事をした者として、そしてフィルムメーカーとしてのキューブリック監督をどう評価しているのか尋ねられると「彼は風刺家で、人間性について特に興味を持っていなかったね。彼の映画には、人間性というのはほとんど出てこない。でも、彼の映画は、信じられないほど知的なものなんだ。彼は、とびきり素晴らしい風刺家だよ。彼はほとんどジョン・フォード監督と同じくらい高いところにいる。変わった詩人だった」と表現し「彼はすべてのジャンルにおいて最高の作品を作ったんだ。反戦映画『突撃』に『ロリータ』。『博士の異常な愛情』は僕にとって史上最高の作品の一つだよ。驚くべき風刺作品だ。時代劇の『バリー・リンドン』に、ホラー映画『シャイニング』。そして、もう一本の反戦映画(『フルメタル・ジャケット』)もね」と絶賛。

 ただ、当時マルコムが20代という若さだったこともあるだろうが、撮影が終った後、キューブリック監督と会ったのは10回に満たないくらいだと言う。本作に抜てきされるきっかけとなった、映画『if もしも‥‥』のリンゼイ・アンダーソン監督とは、「素晴らしい友だちになった」というマルコムは「『時計じかけのオレンジ』が終った後、スタンリーとも、映画を撮っている時と同じような関係を持てると思い込んでいた。でも、彼は編集とかでいつも忙しく、電話で話すこともほとんど出来なかったんだ」という。

 とはいえ、マルコム・マクダウェルとスタンリー・キューブリックの出会いは、映画史上に永遠に残る『時計じかけのオレンジ』という作品を生み出した、運命的としか言えないものだった。キューブリックはものすごい量のテイクを重ねることで有名な監督だったが、『時計じかけのオレンジ』のころは、まだそういうことはなく、マルコムが何十回も同じ演技をさせられるようなことはまったくなかったそうだ。

(吉川優子)

(シネマトゥデイ映画ニュース/2011年6月23日)




 これまで繰り返し語られて来たエピソードです。念のためにスクラップしておきます。


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Stanley Kubrick's Napoleon: The Greatest Movie Never Made(amazon)


 キューブリックが『2001年…』のあとに企画していた幻の企画『ナポレオン』の資料集。

 故スタンリー・キューブリック監督が長年映画化を切望したものの、予算面などの問題で断念せざるを得なかった幻の企画「ナポレオン」を書籍化し、2009年に全世界1000部限定で刊行された「Stanley Kubrick's Napoleon:The Greatest Movie Never Made」の廉価版が、タッシェンから2月下旬に発売される。

 同書は1112ページ、全10章という構成で、フランス第一帝政皇帝となったナポレオンの生涯を映画化すべく、キューブリックが集めたぼう大な数の資料、すでに完成していた脚本のほか、衣装、ロケ地の写真などを収録。09年に刊行された限定版は、日本円で刊行時10万円、その後20万円に値上げされたが、その高価格にもかかわらず完売した。今回の廉価版は、日本が世界に先駆けての発売となり、キューブリックが収集した約1万7000のナポレオンのイメージをダウンロードできるWEBアクセス用キーカードが付く。英独仏語版のハードカバー(21.1×34.4センチ)、1万500円。

(映画.com ニュース/2011年2月16日)


 廉価版は嬉しいですが、それでも約1万円・・・どなたか邦訳お願いします、絶対買いますんで。
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