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Cannes Film Review: ‘Filmworker’

Leon Vitali, who left acting to be Stanley Kubrick's right-hand man, is the subject of an arresting cinemaniac documentary.

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Variety/2017年5月19日




 今年のカンヌ映画祭でキューブリックの新作ドキュメンタリー『フィルムワーカー(Filmworker)』が上映されたようです。詳細はまだわかりませんが、記事によるとレオン・ヴィタリの証言を中心にしたドキュメンタリーで、出演者にはライアン・オニール、マシュー・モディーン、ダニー・ロイド、リー・R・アーミーなどの名前が挙がっています。現在のインタビュー出演としてはオニールとアーミーは確実で、その他はライブラリー出演か否か不明です。IMDbにも情報が上がっています・

 レオン・ヴィタリは『バリー…』以降のキューブリックを一番よく知る人物なのでその証言には興味があります。特典映像としてボックスセット等に収録されるのを期待したいですね。
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 『2001年…』に登場したコンピュータ、HAL9000ののPOV(主観ショット)に使われたレンズ。英語版wikiには「HALの主観ショットはフェアチャイルド・カーティス社の160度ウルトラワイドレンズ」となっていますが、どうやらこれは間違いで、ダグラス・トランブルやアンソニー・フリューインによると、ニコンの1:8 f=8mm 魚眼レンズが使用された(詳細はこちら)というのが正しいようです。

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※HALのPOVショット

 確かにHALの主観ショットは円形にトリミングされた完全な「魚眼」(円周魚眼というそう)ですので、フェアチャイルド・カーティスの超広角レンズのように「広角」ではありません。ではこのフェアチャイルドのレンズはどのシーンで使われたのかというと、遠心機でのプールのランニングのシーンやポッドベイでの相談シーンに使われたようです。

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※遠心機のドリーショット用のカメラにマウントされたフェアチャイルドのレンズ

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※ポッドベイのショット。天井が歪んでいるのがわかる。

 ニコンの魚眼レンズの解説はこちらにあります。作例の写真はまさに「HALの見た目」です。キューブリックは同じレンズをHALのプロップに仕込んでいます(その記事はこちら)が、当然ですがそれはカメラにはマウントされていませんので撮影はできません。それでもキューブリックは同じレンズにこだわった・・・(笑。まあ、HALの目がアップになるシーンが何度も登場するので、レンズマニアが見れば種類がわかってしまうのかもしれませんが、細かいところまで徹底的にこだわるキューブリックの「こだわり主義者」っぷりがよくわかるエピソードですね。
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 このラップ動画、以前から知っていたのですがラップだけに歌詞がわからないと意味不明なので保留にしていました。すると最近、日本語訳した動画を発見。とっても面白かったのでご紹介します。まあ、キューブリックの最後のシャウトはキューブリック・ファンの心の叫びでもありますね(笑。個人的にはマイケル・ベイのパートが一番笑えました。

 この「Epic Rap Battles Of History」というユニットですが、他にもいろんなアーティストや有名人をネタにラップバトルさせています。日本語訳されている動画は少ないですが、その中でも下の動画の「スティーブ・ジョブズvsビル・ゲイツ」が面白かったです。ジョブズは途中で退場(もう故人ですので)しちゃいますが、代わりに現れたのが例のアレです。この発想はありませんでした(笑。



 本家のYouTubeチャンネルはこちら。他にも面白そうな動画がありますので、日本語訳、期待しています。
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 残虐すぎるホラーも、神の冒涜とされたコメディーも。

 公序良俗や宗教などのタブーに触れ、問題作として公開禁止や延期になった映画作品というのはこれまでいくつもあるかと思います。しかし時代が変われば常識も変わり、今ではカルト作品としてマニアックな人気を誇る映画に成長を遂げたものも多くあるのです。

 今回は、io9がまとめた公開当時は大問題になった映画10作品を見てみましょう。モノによっては閲覧注意でどうぞ。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:GIZMODE/2017年5月6日




 『時計…』をカルト映画と言われるのはとっても違和感があるんですが。しかもギズモードさん、『時計仕掛けのオレンジ』(1975年)って間違ってます。正しくは『時計じかけのオレンジ』(1971年)ですね。元記事もそうなってます。しかも貼られている予告編がオフィシャルでもなんでもないし。オフィシャルは上記をどうぞ。

 「カルト映画」というのは「熱狂的ファンによる小グループによって支持される映画のこと」とwikiにもありますが、このざっくりとした定義でさえ『時計…』は当てはまりません。『時計…』は世界中にファンのいる、世界的に超有名監督が製作した、世界的に超有名な作品です。ここに並べられている作品と同列に語るのは無理があります。そりゃハリウッドのデート映画かピクサーやディズニーアニメしか知らない人にとってはキューブリック作品はマイナーかもしれませんが、少なくとも「映画ファン」を名乗るなら絶対避けては通れない監督であり作品でしょう。「カルト映画」とは、さらにその先にある「映画マニアの一部の好事家が、他人と趣味を共有することなく密かに嗜好する映画」です。マニアがニヤニヤしながらも多くを語らず、「ほう、なるほどねぇ。そういう趣味の人かぁ」と小さくうなづくだけで会話が成立する映画のことです。

 ちなみに飲み会かなんかで「オレは『ピンク・フラミンゴ』や『キラー・コンドーム』や『キラー・トマト』、『バッドテイスト』なんかを映画館で観てたんだよね」とボソッと語ったとして、それに「『ロード・オブ・ザ・リング』はありえないよね」と応えるのが最低限のカルト映画ファンの礼儀でしょう。「こんなキモい会話なんてしたくねえ!」と思った方は正常な映画ファンです。キューブリック作品を堂々と楽しみましょう。こっち方面への深入りはオススメしないですよ。管理人はギリギリのところで踏みとどまっています。いやホントに(笑。
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 奥行き方向の線が全て消失点という一点に収束するように放射状になっている構図「一点透視図法」など、スタンリー・キューブリック作品の中にはさまざまな撮影手法が取り入れられています。その中で、あまり語られることない「プラクティカル・ライティング」についてキューブリックが残した功績を、YouTubeチャンネルのEntertain The Elkが解説しています。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:Gigazine/2017年4月29日




 この記事にある「プラクティカル・ライティング」ですが、プラクティカルとは「実用的・実践的」という意味です。ただ「実用的照明」と直訳してしまうとピンと来ないと思ったので、私判断ですが噛み砕いた表現としてこれを「現実的照明」と訳し、以前こちらで記事にしました。Gigazineの記事ではこの「プラクティカル・ライティング」の定義を「光源が映像の中に視覚的に現れている状態」と説明していますが、端的に言えば「ロケであれ、セットであれ、そこに現実にある照明(自然光を含む)をそのまま利用する撮影方法」という意味です。

 キューブリックは旧来ハリウッド映画で行われてきた三点照明を否定していました。キューブリックは報道(ドキュメンタリー)カメラマン出身という特異な経歴を持つ映画監督です。報道カメラマンはスタジオ撮影が主なファッションカメラマンとは違い、報道現場が撮影現場です。当然照明は「今現在そこにあるもの」しか存在しません。フラッシュを使う方法もありますが、キューブリックはフラッシュ撮影に伴う「不自然な写真」を好まず、フラッシュを使うにしてもそれを感じさせない自然な使い方(現在はバウンスライトとして一般化している)を得意としていました。そのキューブリックが映画監督になり、不自然な照明がテカテカと当たりまくる三点照明を好まなかったのは当然と言えます。また、それを強要された『スパルタカス』(不自然な三点照明が頻出する)がいかにキューブリックの意図に反するものかもよく理解できるかと思います。

 ただ、注意して欲しいのはいくら「光源が映像の中に視覚的に現れている状態」とは言っても、それだけでは実際の撮影時には限界がきてしまいます。自然光だけを使っていれば撮影中に天候や陽の傾きによって色調が変わってしまいますし、ロウソクの光だけではフィルムが感光するだけの十分な光量を得られません。そこでキューブリックは現実そこにある光源を補う形で照明を使用しました。『バリー…』のロウソクのシーンでは気づかれない程度に人工照明を使っていますし、セットでもセットの光源以外に様々な照明をフレームの外から使っています。その一例が下記の動画『Making The Shining』のワンシーンです。14:05のシーンではカメラマンの胸に裸電球を置き、その上に光を和らげるレフ板をかざしています。これは真下から撮ると逆光になってしまい、ニコルソンの顔が暗く潰れて見えなくなってしまうのを防ぐためで、不自然さを感じさせない、ほんの僅かな光をニコルソンの顔に当て、ニコルソンの「顔芸」を撮影しています。このようにキューブリックは、現実そこにある照明をそのまま「利用」(それだけを「使用」したわけではない)した撮影方法を貫き、それは現在のハリウッドでは一般化しました。それを促進させたのがキューブリックの大きな功績の一つと言えるでしょう。




 以上のことが理解できればGigazineの言う「光源が映像の中に視覚的に現れている状態」という説明に違和感があるのが理解できるかと思います。Gigazineの説明を補足すれば「光源が映像の中に視覚的に現れている状態に見えるよう、見えない位置で補助照明を巧みに使う」というのが正しい説明です。因みに日本の現場では「光源主義」という言葉が使われているそうです(ソースはこちら)。「プラクティカル・ライティング」も「現実的照明」も「光源主義」も同じ意味です。ただ「光源が映像の中に視覚的に現れている状態」という説明が舌足らずであるのは理解していただけるかと思います。

 キューブリックは照明を巧みに操って「作品の独特の世界観」をプラクティカル・ライティングで「リアルに映し撮り」ました。そういった観点からキューブリック作品を楽しむのも一興かと思います。ぜひお試しあれ。
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